そういえば、文通をしていた時期もあった。

あれは、7年前か、でも、一年ちょっとでやめてしまった。

最初は、愉しかったが、だんだんと話題がなくなり、

共感することも少なくなってきて、自然と遠ざかった。

 

ポストでワクワクしたのは、最初の三か月ぐらいだった。

 

このエッセイは、2017年12月の作品です。

 

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ポストでワクワク

 

 ネットのニュースをサーフィンしていたら、「文通」というニュースソースにヒットした。ブームとまではいかないが、増えているらしい。そう言えば、小学校時代に、引っ越していった女の子と文通していた事を思いだした。万年筆は買ったまま使っていない。文章を書くことは多いが、文字を書くことは少なくなってしまっていた。言葉も漢字も忘れがちだ。文通するのも悪くはない。でも、この歳で文通していますとは、気恥ずかしくて言えない。第一、文通してくれる人が果たしているのだろうか。

 そこで、ネットで調べてみた。便利な世の中になったもんだ。「文通村」というサイトがあった。こちらは会費制で費用がいる。もう一つは、日本郵政が主催の「青少年ペンフレンドクラブ」というものがある。こちらは、以前から知ってはいたが、縁がなかった。果たして六十六歳の私が青少年と言えるのだろうか。文通相手が見つかるのだろうか、恐る恐る申し込んでみた。年齢も性別も問わないようだ。毎月「レターパーク」という会員情報誌が送られてくる。その中に、国内ペンパル、海外ペンパルの紹介が掲載されている。名前、県名、年齢、メッセージを読みながら、自分に合いそうな人を選び、手紙を出してみた。最初だけは事務局が介在するが、あとは個人レベルでやりとりするらしい。

 十日ほど経った頃だろうか、ポストに見知らぬ名前の人から手紙がきていた。ポストに手紙が入っていると何だか嬉しくなる。三日後に返事をしたため、ポストに投函してきた。これも嬉しいものだ。でも、まだ、返事はこない。どうやらペース的には月一のようだ。恋人じゃあるまいし、行ったり来たりが頻繁であるはずがない。思い込んでいた自分が恥ずかしい。

 文字を書くということが久しぶりなので、なかなかうまく書けないが、楽しみではある。毎日、家のポストをのぞき込むのが楽しみになってきた。これから先、どんな展開を見せるかは皆目分からないが、楽しみが一つ増えたことは確かである。

 

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どうにも、他人とのかかわりが下手なようです。

自分一人の世界では、長く続くのですが、

他人が絡んでくると、なかなかうまく続かない。

浅く、細く、そんな付き合いが似合っているようです。

 

それも亦愉しからずやです。