介護は介護、決して生易しいものではありません。 | 鬼妻ファイト日記

鬼妻ファイト日記

毎日の姑とのバトル日記を、完全卒業しました。
10年の在宅介護を終えてからの姑は、施設に2年、療養型病院に
2年入院しましたが、令和4年11月3日(文化の日)に、97歳にて他界しました。
これからは、自分の老後の日記を書いていこうと思っています。

娘が、

「お母さん、今なら平常心で観られるよね」

と言ったTVドラマ

『俺の家の話』

前にこのブログでも書きましたが、娘も面白くて毎回ビデオを撮って観ていると言ってきました。

 

昨日のドラマの中で、長瀬くん演じる長男の寿一が、あまりのワガママぶりを発揮する父親についに切れまくるシーンがありました。

 

「もう無理!俺に介護なんか出来ない!」

「何をやってあげても感謝の言葉一つない!」

 

もう、あのシーンを見たら、介護している方やした方たちは

「そうそうそうでしょー!」

って思いっきり頭をタテに振ったことでしょう。(笑)

 

西田敏行扮する父親がまた演技がうまくて、地でいってるみたいです。

あの温泉に入る時の子どもたちがみんなで抱え、滑らないようにマットを敷くシーンなんか大げさではあるけど自分の時を思い出して、笑えてしまいました。

私はあれを一人でやり、片手に桶を持って冷たい風呂場の床にナニサマの足底が冷たくないように、足元にお湯をかけてやりながら椅子まで運んだのですから。

その時はそれが介護だと思って必死だったような気がします。

だからあのシーンも決して大げさには思えませんでした。

 

そのシーンの中で、寿一が一人で入浴介助をしていることにみんな初めて気づき、大変なことをしているんだなと呟くのです。

私は、そのシーンに救われる思いをしました。

クドカンは、介護の何たるかを垣間見せてくれたような気がして嬉しくなったのです。

 

こういうドラマは喜劇仕立てにしないと辛気臭くて見てられませんからね。

 

久しぶりにブログを更新されたブロ友さん。

やはり親御さんの介護に振り回されていたようです。

介護は決して甘いものではないってこと。

相手は生身の人間。

しかも人格があってない時もある。

昔は優しい父親、母親だったのに。

そう思うと尚更ツラくなる。

育ててもらった恩もある。愛もある。

だけど現実に目の前にいるのは、ワガママ放題の壊れかかった親の姿。

ツラさは倍増する。

憎さも新たに生まれる。

愛が憎しみに変わる苦しさ。

 

介護ってホント大変なんです。

それを救ってくれるのは、介護者ではなく、周りの人たちの理解だと思います。

寿一長瀬くんの言葉が全てです。

「感謝の言葉一つない!」