お風呂に入って湯船に浸かっていたら、ふと入浴介助をしていた時のことが蘇った。
ナニサマのために付けた手すりがあちこちにある風呂場。
湯船はナニサマがまたげるように、低く、横たわって入れるように長い。
底が滑らないようになっているが、それでもそこに滑り止めマットを敷いてやった。
風呂場は冬は常に温かく、夏は涼しくしておかなければならない。
それでも温かい風が吹き込むと「熱い!」とわめいたし、歩くところが少しでも冷たいと歩けないと言って、片手でナニサマを抱き、片手で風呂桶持ってナニサマの足元にお湯をかけてあげながら歩かせたっけ。
杖なしでは一歩も歩けないナニサマを片手で抱えて歩かせていたんですよ。
今思うとゾッとするわ。
よくぞ転倒させなかったなって。
風呂場での介助は今思ってもよくぞやったと思う。
浴槽から一人であげてやるのも力仕事だった。
あー、動画でも撮っておけばよかった、ってまだその時はスマホをもってなかったから無理よね。(笑)
入浴しながら、そんな思い出に浸っていました。
夫は一度も手伝ったことはないし、見に来たこともなかったな。
先日、「金スマ」で長渕剛の母親の介護の話を聞いていたけど、さすがに母親の入浴介助は大変だったって言っていましたね。
母親のデリケートな部分も洗ってやったって言ってました。
それでこれはもうダメだって思って施設に入れたようですね。
それを聞いて、夫に入浴介助やらせればよかったなって思いましたわ。そうすれば、もっと早く在宅介護を諦めてたかもしれないって、ね。
なんでか、そんなことを思い出しながら湯に浸かってましたわ。(笑)
まだまだ思い出すことはいっぱい。
でも、やり切った感もあるのも確か。
人間修行の期間だったと思えば、勝手に救われる。(笑)