<第5話>
という訳で手術も終わり
ここからフレームを外し
24時間の絶対安静期に入ります。
手術で興奮しているのと
ベッド角を30度で絶対頭を
動かさない様にと言われたので
全く動けず、その日は絶食だったので、
お腹も空き…
お腹も空き…
その様な状況だったので
その日は全く眠れませんでした。
とにかく術後の
期待と不安が入り乱れ
期待と不安が入り乱れ
とてもなんというか平常心では
いられませんでした。
24時間の絶対安静が解かれ
その瞬間に点滴のゴロゴロを持ち
エレキを背負い、ガットを右手に持ち
病院内を彷徨い、楽器が弾けるところを
探しました。
中庭へ通ずる道の途中に
中庭へ通ずる道の途中に
黒い椅子とテーブルがあるとこがあり
そこで、腰を下ろし先ずはエレキ、
そしてガットと弾いてみたのですが、
期待も虚しく全くダメでした...
右手の反り返りが取れ医学的に手術は
成功かもしれない、(会計の時の書類に
現状⇄完治に近い状態と記されてました)
でも、僕にとって、また期待を持って
この手術に挑んだミュージシャン全員が
医学的な見地からの成功なんて
全く必要としていないのである。
僕の印象としては
運動の記憶がDELETEされた
という感覚だった
もうダメかもしれない
また再び僕は自分にとって
人生最大の喜びを感じれる
ギターと音楽を再び失って
しまった。
と感じた
果てしない絶望感と
敗北感に涙が出た
もう俺は終わった…と
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