「お母さん、お父さんのように話してください!お母さんみたいに話されたら私わからないっ!」


これは、4歳になるかならないかの女の子が、お母さんに言った言葉(要求)です。



お母さん・・・ショック!!ガーン

 


私も同じことを3~4歳の子供に言われたら、多分凹みます。


本当にこういう口調だったとのことで、もうここだけ切りとったら、このお母さんが話し方講座か何かを受けてる人みたいですあせる






家族間の相性」でも書きましたが、家族の中にも当然相性があって、理解しやすい or しにくい相手というのは出てくるもので・・・

 


今回のこのお子さん(Rちゃん)の場合、お父さんの言うことは理解しやすいけれど、お母さんの言うことが理解しにくい・・・ようです。




この時は、「怒る」ではなく「叱る・注意する」に近いお母さんのお小言をRちゃんが受けていた場面だったとのこと。

 

 

くどくど・・・した感じではあったようですが、声を荒げたりするのではなく、ゆっくり丁寧に、できるだけ穏やかにお母さんはお話をされていたそうです。

 

 

ですから、声の大きさや話のスピードが大きく違うというよりはやはり話の中身のようでした。


Rちゃんは、しばらくはじっとお母さんの話を聞いていたらしいのですが、突然立ち上がって叫ぶように冒頭の言葉を言い放ったそうです。



うーん、やっぱり、お母さんショックですよね。。。



Rちゃんはお母さんの言っていることがわからないと言うけれど、お母さんもRちゃんの「わからない」がわからない。

 

 

「わからない」の一言だけだったらまだ良かったのですが、「わかる」と「わからない」の両方を提示されて、お母さんはRちゃんにとって「わからない組」に入れられてしまっているわけです。。。





このご家族は、お父さんとRちゃんが似たタイプで、お母さんが1人違うタイプ構成でした。


お父さんとRちゃんは、ざっくり言うと同じグループ所属です。
ともに「言語」に関して敏感、繊細であり、お話も起承転結がしっかりしています。



一方、お母さんはというと、語彙は豊富でいらっしゃるし、なんとも魅力的なお話の仕方をされる方(話が面白い!)なのですが、お父さんとは話し方がかなり違うタイプの方でした。



私が聞いた限りでは、話の順序が一番大きな違いのように感じましたが、例えば同じことを説明しようとしても話す内容の順番が変わると言葉の選び方も微妙に変わってきたりします。




お父さんとお母さん、大人の2人はお互いの違いを他の何かで補完できることが多いです。知識だったり、経験だったり、引き出しがたくさんあります。



子供にはまだそんなに多くの引き出しはないことが多いですから、「わからない」の負担は大きくなります。




Rちゃんの場合、特に長い文章になった場合(お小言というのはたいがい長くなるものですあせる)お母さんの言葉のチョイスや並べ方だと混乱をきたしてしまい、お父さんはタイプが似ていることもあり、わかりやすいのでしょう。



そして、冒頭の「お父さんのように話してください!!」に繋がったのではないかと思います。




ショックを受けたお母さんには、お父さん理論をお伝えして、話し方・伝え方を工夫することにトライしてみていただくことにはなりましたが、、、

 

ただ、まぁ・・・感情が高ぶっている時にうまくいくことは少ないですあせる(ともお伝えしました。)


けれど、頭の隅にでも置いておくと、落ち着いてから伝えなおすときや、大げんかをして仲直りをするときなど、相手の「わからない」を少しでも軽くできる可能性は高くなります。



少なくとも「どう話せば相手がわかりやすいか」のヒントをくれる可能性がある人は誰か? は、わかっているわけですから♪




と、つらつらとお母さんにご説明した私ではありましたが、お気づきの通り、すでにRちゃんから答えは出ているわけでして。。。


●相手の話が理解できないことを明確に伝え、
●どうすれば相手の話を自分が理解できるようになるか、という具体例を提示する。


端的でわかりやすいです。




子供って、、、すごいですよね。

相手を理解しようと、自分が持ちうる力を全力でぶつけてくる。
シンプルでまっすぐな力は時に物事の真髄にズバッと切り込んできます。

大人になるとそこが鈍ってくるように感じることがあります。


それは、相手を傷つけないように、身に着けたいろんなスキルでお互いの違いを補完しあえる良さであるとともに、わかっていないのにわかったフリしてやり過ごす、という逃げ道にもなります。




4歳の女の子が全力で投げた直球ストレート。


真正面からナイスキャッチはできなかったとしても、そのボールを受け止めるキャッチャーとしての(心)構えだけは、大人として子供たちに恥じぬものでありたい・・・と、思いました。




ちなみに、

このご家族の場合、コミュニケーションに関してはRちゃんにとってお父さんが理解者であるというケースでしたが、これがまた、当たり前ですけれども、いろんな家族のパターンがあるわけでして。。。



理解しやすい人が1人もいない組み合わせも当然出てきます・・・昇天



まさに親子間、夫婦間、家族間の相性は無限で奥深い。。。

 

 

 

●吉祥寺 このはな咲や●