収穫間近の稲や、ビニールハウスが浸水している映像をニュースで見ました。
極寒のなか、また炎天下のなか、土づくりから始まって、種をまき、様々な手入れや雑草ひき、御苦労の多い、その作業の一端を知る者として、胸がつまる思いです。
どうか、希望を失わず、一日も早いご回復を、心よりお祈り申し上げます。

トマトはもともと、南米アンデスの山麓で這うように育ってきました。
雨が少なくやせた土壌、昼と夜の温度差が激しく、とても厳しい環境のなか育ってきた生命力の強い植物です。
フルーツトマトという甘いトマトがありますが、これはもともとそういう品種があって甘いわけではなく、極力水を控えて育てた結果甘くなったものです。
過酷な環境の中で、自ら根をしっかり張りめぐらせ、茎に生える細かい毛から空気中のわずかな水分を吸収します。そうして、濃厚な甘いトマトになります。
映像で見たことがあるのですが、そんなトマトの根元の方の茎は枯れ果てて、それでも子孫を増やすべく立つ姿は痛々しくさえ映ります。
野菜、と、言えども、命をいただいているんだなぁ、と思いました。
トマトの花が、今年もまた、可憐に咲きました。
