日本は武士の魂も失ってどこに向かうのか?

 
義を見てせざるは勇無きなり!
 
日本人(大和民族)の魂は腐るところまで腐った!

ウイグル人らへの人権侵害を「対中非難決議」はしない・

ミャンマーの協力者も見捨てた。
ミャンマーの日本が支援する農業・教育事業が行われてきた。
北京オリンピックの選手派遣ボイコットもしない

 

国家の矜持喪った「だらしない国」日本 対中非難決議の見送りだけじゃない…ミャンマーの“協力者”も見て見ぬふり

 

 臨時国会が21日、閉幕した。

 

中国当局によるウイグル人らへの人権侵害を非難する決議は、本年、わが国の立法府でついになされなかった。

 

 

岸田文雄政権の「コウモリ外交」を正す役割を負うはずの国会、特に、与党・自民党のこの体たらくは、日本に「人権外交」も「価値観外交」もありませんよと、自ら世界に宣言したに等しい。

 

 腹立ちは収まらないが、この「対中非難決議」成らずの経緯は半年前から先週までさんざん書いたので、今日は、別の深刻な「人権侵害」事案と、日本外交の異様さについて書く。 現在、ミャンマー情勢が著しく悪化している。

 

日本の大メディアがほとんど報じないので、本紙読者でも現状をご存じない向きが多かろう。

 

今年2月のクーデター以後、国軍と国民の関係は悪化する一方だ。 今月に入って、国軍と少数民族武装勢力の衝突が頻発、国境を接するタイへの着弾もあったため、タイ軍の砲撃(=現状は警告程度)まで起きている。 日本に関係する例では、ミャンマー最大の少数民族勢力・カレン民族同盟(KNU)の支配地域でも国軍との戦闘が起きた。 このカレン州にあるレーケーコーという村では数年間、日本が支援する農業・教育事業が行われてきた。筆者の友人であり、かつて少数民族武装勢力のリーダーらを説得して和平のテーブルに着かせた「ミャンマーの内戦を停めた男」として本コラムでも取り上げた、井本勝幸氏の農業支援事業もこの村で実施されている。 井本氏によると、現在この農場からは全員が退避し、もぬけの殻。ミャンマーからタイ側へ多数の避難民がなだれ込んでいて、井本氏はその救援に追われているという。22日にも国境付近で戦闘があり、ミャンマー国軍の機銃掃射がタイ側に多数着弾。避難民が逃げ惑っているそうだ。 21日夜には、筆者のネット番組『有本香チャンネル』に、井本氏のほか、アウンサンスーチー氏に近いという理由で国軍から指名手配され、難民となったミャンマー人男性M氏が出演した。 流暢(りゅうちょう)な日本語を話す彼は、日本の政財界にも人脈を持つ人物。民間人だが、広い意味での「日本協力者」と言っていい。井本氏いわく、「日本が育てたと言って過言でない優れた人材」のM氏。しかし、その彼を日本政府も親ミャンマー派の政治家も救おうとはしていない。 指名手配されたという情報を受け、「ミャンマー通」を自認する一部の国会議員が「井本さん、お願い」と連絡してきたという。お願いの中身は、Mさんの国外への脱出だ。いくら百戦錬磨だとはいえ、この非常時にそんな危険なことを民間人の井本氏に頼む神経が分からない。M氏は運良く井本氏と落ち合い安全な場所へ逃れたが、M氏の日本への出国を井本氏が頼むと、日本当局は冷淡な返答に終始した。 結局、他の先進国が「受け入れよう」と即断。その詳細はここに記さないが、あきれ返るわが国の対応である。8月、アフガニスタンの首都カブールが、イスラム原理主義勢力タリバンの攻撃で陥落した際、日本への協力者を脱出させられなかったのと似た構図だ。 ここで思い出すのが、国会での〝非難決議〟。今年6月、対中非難決議は見送った一方、ミャンマー議連の議員らが起案した「ミャンマー国軍への非難決議」は衆参両院にすんなりと出され満場一致で可決された。 採択文には「国軍による現体制の正当性は全く認められない」と明記され、国軍のクーデターを「民主化への努力と期待を踏みにじるもの」と断罪している。民主体制の復活に向けて、「あらゆる外交資源を駆使し全力を尽くす」よう日本政府に求めた、立派な内容といえる。 しかし、現実はどうだ。日本政府は「外交上の手続き」を言い訳に国軍体制を追認し、民主勢力側の苦難は見て見ぬふりだ。 井本氏が送ってきた映像には、粗末な難民キャンプ内で、満面の笑顔とともに国軍へのレジスタンスの印である「三本指」サインをつくる老若男女が映っていた。 一方、世界有数の富だけは持ちながら、国家の使命も矜持(きょうじ)も喪った「だらしない国」日本。その惨状を変えられるのは私たち、日本国民しかいないのである。