中国感覚 | 知財業界で仕事スル

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知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…

GDPで今年にも日本を超える勢いで世界の中心に躍り出てくるようになってきた中国。その経済成長が目立つにつれ(http://blogs.yahoo.co.jp/yoshikunpat/MYBLOG/yblog.html?fid=0&m=lc&sk=0&sv=GDP)、中国感覚の変さも目立つようになってきています。


昨日、私が遭遇したのは、提携先の中国の特許事務所を日本のうちのクライアントに紹介するための資料作りを手伝っていたときのこと。

いくつか、その事務所が扱った事例が挿入されていたのだが、その最初に次のようなことわり書きが…

「以下のスライドには守秘事項が含まれています。弊所の紹介の為だけに、参考情報として使用しています。」


これって、アカンでしょう!
これを使って営業活動を日本でしようというのですから。


で、
>こんな「ことわり書き」を入れても、クライアントに対して守秘義務を守っていることになりません。守秘事項でない情報だけでスライドを作ってください。
と返事をしました。


で、
>中国事務所や企業は守秘義務に対する認識がまだまだだと思います。日本人からみたらやはりまずいですね。
>中国事務所は、日本企業や日本事務所はサービスに対する要求が厳しいことは知っていますが、なぜ厳しいか、どのように厳しいか、どのようにしたら期待に近づくことができるかに関してまだまだ詳しくないと思います。
と中国から返事が返ってきました。


で、
>日本だけではなくてアメリカでもダメですよ。それが世界標準です。
と、さらに返事をしました。


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なかなか面白いなあ、と思っていたら、ニュースにこんなのが…


http://www.narinari.com/Nd/20090912230.html
中国国営テレビ放送のアニメにまた盗作疑惑、中国ネットからも痛烈批判。
2009/09/02 Narinari.com

>今年7月、中国国営テレビ(CCTV)が放映したアニメに「クレヨンしんちゃん」からの盗作疑惑が発覚したことが記憶に新しいが、それから2か月も経たない9月1日、中国アニメに新たな盗作疑惑が浮上した。今回も中国の視聴者が盗作疑惑のある作品、盗作されたと思われる日本の作品の数カットをウェブサイトにアップロードして徹底比較しているが、中国のネットユーザーの結論はそのほとんどが“黒”というもの。前回の盗作疑惑からあまり時間が経っていないこと、放送されたのが同じ中国国営テレビであることがバッシングに拍車をかけているようだ。

とありました。


ここで出てくる“クレヨンしんちゃん”の話は、たとえばここ
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=33188
「クレヨンしんちゃん」のパクリでは?07年放映の“純国産”アニメに疑惑続々―
2009-07-08  レコードチャイナ


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たとえば、
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshikunpat/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=%CC%EB%CC%B8&sk=1
ここでも引用した40年前の日本映画、石原裕次郎の「夜霧よ今夜もありがとう」は、ストーリーが「カサブランカ」の大パクリ。外国人役をどこから見ても日本人の日本人俳優が演じています。

昔は、こんなので、日本でもよかったんですよ(…こんな風に書くと叱られるかもしれないが)。

この程度ならイイダロー、みたいな感じ。当時は、日本でもそれで済んだ世の中でありました。

今の日本で「夜霧よ今夜もありがとう」を作ったら、大バッシングとなるでしょうね。でも、当時はそうではなかった。特に悪気があってやったわけではない(笑)。



上の中国の状況も、それに近いのだろうと思います。このくらいはイイダロー、みたいな感じなんだと思います。それが社会通念、というか…

とは言っても、この中国感覚に巻き込まれる周辺諸国の者は困りますけどね。