eBay v. MercExchange最高裁判決と特許ゴロ | 知財業界で仕事スル

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知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…


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 eBay v. MercExchange事件の米国最高裁判決(5月15日)が波紋をよんでいるが、これの内容については、日英両言語で先を争うようにコメントがでているので、ここでは省略。

 この判決によって、「特許ゴロ」的な会社の活動が制限されることになるであろう。結構なことである。判決本文はたとえばここ
http://www.ipo.org/Template.cfm?Section=Other_Court_Documents&CONTENTID=22336&TEMPLATE=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm



 話は変わるが、先週の金曜日に、「倒産ゴロ」と呼ばれるのがふさわしいのかもしれない会社に、うちの債権を売った。


 クライアントのひとつ(米国の会社)が倒産し、未収入金が焦げ付いた。それをかぎつけた「倒産ゴロ」会社がうちに連絡をしてきて、焦げ付いた債権をその会社に今譲渡すれば、焦げ付き額の半分以上をその会社がうちに小切手で払ってくれるという。
 焦げ付き額は大した額ではなく、事務所の大勢に影響はない。この焦げ付きに注力して本業の方をおろそかにするわけにはいかないし、面倒なので、泣き寝入りしようと思っていたところにこの連絡が来た。それで、さっそくその会社に焦げ付き債権を譲渡した。果たして、10日後に払ってくれるのかどうか?ちょっと楽しみではある。


 ビジネスを長年やっていると、クライアントの倒産に出くわす。これは不可避である。
 昔、日本の重要クライアントに倒産されて困ったことがある。事務所経済に大打撃を蒙った。
 そのときには、「倒産ゴロ」会社なんてないから、そのまま泣き寝入りするしかなかった。たしか、数年間かけて1割払ってくれたと思う。これでは、まったく払ってもらえなかったのとほとんど変わらない。

 今回は、取立てを肩代わりしてくれる「倒産ゴロ」がいてくれたおかげで、助かった(まだ、本当に払ってくれるかどうかはわからないけれど)。



 この「倒産ゴロ」会社の機能は、知財を対象にした「特許ゴロ」の機能に対応しているのではなかろうか。

 すばらしい発明をして特許権を取得したが、侵害者をみつけてもどうしてよいのかわからない、というような発明者や小さな会社は世の中にたくさんあるであろう。それ以前の問題として、侵害をみつけるための活動をすることさえままならないケースもたくさんあるであろう。
 そのような会社や個人から特許権を買い、その特許権を使って侵害者から損害賠償金を取る活動をする会社。これは、賠償金をとられる方からすれば「特許ゴロ」にみえるかもしれないが、発明をした側からすれば、知財の有効利用活動を肩代わりしてくれる大変にありがたいサービスである。
 賠償金満額は発明側には入ってこないけれども、「特許ゴロ」会社が特許権を予め買ってくれる結果、発明側としては「特許ゴロ」会社からお金を得、侵害裁判にさく時間を少なくして発明活動の方に打ち込める。



 当然、「特許ゴロ」が暗躍するような世の中になってはいけないから、今回の最高裁判決のような形で、いろいろな調整が入る必要がある。これからも、判決だけでなく、制度としても新しい調整が入ってくることになるだろう。

 知財立国を目指すためには、バランスのとれた「特許ゴロ」業界の創生・発展は重要ポイントと思われる。

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