卒業式での撮影は個人情報保護法違反ではない! | 知財業界で仕事スル

知財業界で仕事スル

知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…


テーマ:

撮影ご遠慮ください、保護者から不満も 田辺中学卒業式(和歌山)
2009年2月16日  紀伊民報
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=162424



「写るのが自分の子どもだけではない場合、個人情報保護法で規制される」という浜野校長の説明は間違いだ。校長も、記事を書いている人も、だれも個人情報保護法を読んだことがないので、こんなむちゃくちゃを「むちゃくちゃだ」と言わずにおれるのだと思う。

個人情報保護法は、そんな規制をしていない。
個人情報保護法ほど、法律の内容を無視されて引用される法律は無いと思う。


個人情報保護法は、個人情報取扱事業者を規制する法律だ。
その第2条第3項によると、
>この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。
となっている。当然、記念にと撮影したがっている生徒の親は「個人情報データベース等を事業の用に供している者」ではないから、この法律のその後に何が書いてあろうが、この法律の網にはかからない。

にもかかわらず浜野校長は、個人情報保護法を盾に他人の自由を制限しようとするのである。


浜野校長の説明にある「写るのが自分の子どもだけではない場合、個人情報保護法で規制される」はまったくのでたらめだけれども、「撮影されるのを嫌がる生徒や保護者がいるかもしれない」というのは間違いではだろう。しかし、撮影を嫌がるのももちろん自由だけれども、撮影する側の自由も尊重する必要がある。「子どもを思う親として、成長の節目を祝って、記録に残したい」と撮影許可申し入れをした親を個人情報保護法を根拠に拒絶するのは間違いである。

「ほかに流用される可能性」ももちろんあるだろうが、その結果、ほんとうに個人情報保護法違反になるような結果になれば、その違反をした者に責任があるのであって、「その場合は学校として責任が持てない」のであたり前であり、学校に責任は無い。金物屋が出刃包丁を主婦に売ったら、その主婦がそれで殺人をしてしまった場合に、その金物屋に責任が問われることが無いのと同じこと。

なんでもかんでも、やらせない、禁止する、という態度でおれば無難だ、と考えるのは間違いである。このケースの場合には、撮影したい親の人権を田辺中学校は蹂躙していることになるのではなかろうか。

yoshikunpatさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス