環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に参加しよう | 知財業界で仕事スル

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知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…

日本が「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)に参加するべきであることは、私には簡単明瞭な結論なのだが、世の中はそうではないらしい。

あーだ、こーだと、賛成派、反対派がそれぞれいろんなことを言っている…

 

 

ざざざっとインターネット上で見渡してみて、一番気に入ったのはこれだ。

 

 

日本はTPPに積極的に関わるべき‐20年前の英国に学べ

ウォール・ストリート・ジャーナル【日本版コラム】 2010118

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101108-00000015-wsj-bus_all

 

 

TPP的な自由貿易構想は、20年越しの課題である「内需拡大」が実現されず、高齢化で市場活力を失った日本にとって、「必須」の構想である。それに乗り遅れることは、世界中の企業が「21世紀の成長市場」と目しているアジア市場で、米国、中国に大きく出遅れることにつながるからである。

 

>これまで、日本はTPPに対する姿勢を明らかにしていなかったが、201010月に開かれた「新成長戦略実現会議」で、菅直人首相がTPPへの参加検討を表明した。しかしながら、TPPが原則として例外を認めない貿易自由化協定であることから、農業・漁業に壊滅的な打撃を与えるとして、関係者が猛烈に反発している。115日時点、政府は「TPPに関する情報収集のための協議入り」という玉虫色の表現で、反対派の納得を得ようとしている。ただ、日本の態度が曖昧だと、関係国から「日本は政治的にTPPに参加することは不可能」と見透かされることが懸念される。

 

 

そして、このコラムの著者は「英国に学べ」という。

 

 

TPPを通じてアジア市場へのアクセスを強めようとしている日本にとって、お手本となるのは20年前の英国である。

 

18世紀、19世紀に世界を支配した英国は、1960年代以降、「英国病」と呼ばれる現象に悩まされた。経済の成熟、停滞が起きているのに社会保障支出が増加し、既得権益排除も難航して、国の活力がなくなってしまった。まるで、今の日本によく似ている。

 

(中略)

 

>この決断から英国が得たものは大きかった。国内人口は6000万人余りしかないのに、加盟国27、人口約5億人、GDP121700億ユーロ(2007)という米国よりも巨大な市場に、まるで国内市場のようにアクセスできるようになったのである。

 

>日本の少子高齢化社会に内需拡大が期待できないのであれば、英国がEUと緊密になったように、日本はアジア市場へのアクセスを強めるしか選択肢はない。しかし、「東アジア共同体」といったお題目に終始し、具体論に踏み込むことを躊躇していると、アジア諸国は中国、米国とのつながりを優先してしまうことを肝に銘じるべきである。

 


TPP参加の是非の議論は、簡単に言ってしまうと、輸出産業を活性化することで日本人は幸せになれるのか、あるいは国内の農業を保護することで日本人は幸せになれるのか、というような議論。

 

 

農業に関して、個人のブログでよくできていると思ったのは、これ。

 

TPPは農業改革の好機

2010/11/04 20:21

http://kesenh.iza.ne.jp/blog/entry/1875781/

 

 >環太平洋戦略的経済連携協定(TPP=トランス・パシフィック・パートナーシップ)への参加をめぐって、農業団体などから強い反対の声が上がっている。しかし、TPPに入らないという選択肢はあり得ない。参加しなければ、日本は米国への輸出で不利になる。製造業は当然、TPP参加地域に生産拠点を移す流れを加速させるから、空洞化に拍車がかかる。しかも、環太平洋の有力経済圏に不参加なら、政治・外交面でも孤立しかねない。

 

>打撃を受ける農業分野への配慮は必要だが、むしろTPP参加を農業改革の好機と考えるべきだろう。農家の平均年齢65歳以上、農業人口はこの20年で半減。こうした実態は農業の将来に暗澹(あんたん)たる思いを抱かせる。改革が急務なのは誰の目にも明らかだ。

 

>そこで、まずやるべきことは戸別所得補償制度の見直しだ。この制度は欧州連合(EU)をモデルにしているが、運用はまったく違う。本来は減反をやめて自由にコメをつくれるようにし、販売価格を下げることが目的だ。そうすれば零細農家が退場し、専業農家に農地が集約され、生産費は下がる。そのように誘導した上で、生産費と価格の差額を補填(ほてん)する。これが当初期待された制度設計だった。

 

 >ところが、民主党政権は減反に応じた農家を所得補償の対象にした。そのため、専業農家に土地を貸していた零細農家までが土地を返してもらってコメづくりに復帰する現象が起きてしまった。専業農家は規模拡大ができなくなり、所得は減少する。生産効率が上がらないため、農家の生産費は高止まりする。

 

 >一方で減反で生産調整し、価格を維持しようとしても、国際標準から見て高い価格がかえって消費を減らし、価格を下げる悪循環に陥っている。その結果は自明だ。価格と生産費の差額分を補填する所得補償額は増加の一途をたどるだろう。

 

>農業を衰退させる制度に多額の税金が投入されていく。これでは納税者はたまったものではない。積もり積もった不合理な農政を変えるためにも、菅直人首相はTPP参加を早期に決断すべきである。

 

 

 

この方が書かれているように、農業を過保護にしている補償制度により農業が衰退の一途を日本ではたどっているところに、さらに保護を加えることが国益に繋がるとは私にも思えない。

 

中国の3倍の人口を抱える日本(人口密度基準)で、輸出産業の競争力をそぎながら国内農業を保護することで、必要な量の食糧を確保できるのだろうか?狭い国土で、12千万人が食べていけるだけの食糧を生産することができるのだろうか?極端にいうと、石油を買うお金がない状態で、日本で農業をする状況がどういう結果をもたらすのか、ということ。

輸出産業を活発化してお金を儲け、それで外国から農産物を買う体制の方が、私には食糧確保の安全度が高いように思える。

 

 

TPP参加反対の意見を読んでいると、「働かなくていい。お金ならうちにある」と考えている金持ちの家の三代目が書いた意見のように思える。

 

売家と唐様で書く三代目”という江戸時代の川柳の教えは今も生きている。