今日は暖かい日だった。

また法律が変わったとかで、今日も講習を受けてきた。ロープを使った高所作業に関わる講習。しかし講義が始まってすぐ判明したことは、この講習はそもそも俺たちが受ける必要はなかったということ。受けてもいいけど、たった30分の法規のみで良かったということ。まあそれだけでは講師は来てくれないだろうから、それにほんのちょっと身になることもあったし、まあ良しとする。

 

まだ駆け出しの頃、空師と呼ばれる人たちに会ったことがある。彼らは安全帯を腰に付け、しかしそれに触れることもなく、手掛かりが何もない木に易々と登っていった。降りるときは幹にしがみついて滑り降りてきた。そして細い枝先の又で、普通に地面に立つようにすくっと立った。僕もロープさえあれば同じ事が出来ると思ってたけど、いやああれには度肝を抜かれた。せめて腰の安全帯、付けろよと。

 

しかし実際、ロープがあれば、時間はかかるけど、同じような事が出来る。こないだはうちの職人が同じように枝先に立ち、僕は言葉にしなかったけど、すごくデジャブーで、そしてやってるのは僕じゃないのに達成感を感じた。うちもここまで来たよと。20年前の僕、見てみな? 普通にやってるよと。

 

若い奴、植木屋やんなよ!