髪を切ることが好き。
切られるのも好きだけど、できれば自分で切るのが好き。
ハサミが髪の束を切る時は、歯ごたえが丁度良い食べ物を食べる時のような、それでいて一度切ったら元に戻すのにとても時間がかかるという絶妙な背徳感があり、それが好き。
後ろ髪を引かれるという言葉があるが、髪には人間の生きた過去がのこると思う。蝉の抜け殻のように。
それを思うと、髪を切りサッパリとし、昔の自分に対するありがとうと決別の気持ちを感じる時、次にまた髪を切る時がとても楽しみになる。
そして、自分で切って一度満足してから、鏡を見て、美容院を予約し、美容師さんの仕事に尊敬を覚える。
この一連の流れを含め、髪を切ることが好き。