BNPは脳性ナトリウム利尿ペプチドといい、主として心室から血液中に分泌されるホルモンです。

強力な水・ナトリウム利尿作用、血管拡張作用を有しており、心室に負荷がかかると分泌され、

交感神経系およびレニン・アンギオテンシン系を抑制して、

それらのホルモンと拮抗的にはたらいて心不全などの病態を改善させます。

 

★心不全の症状

 

 ・十分に血液(酸素)を送り出せないので

    →からだに必要な酸素が足りなくなり息切れがしたり疲れやすくなります。

    →細い血管に血液が行き渡らなくなるので手足の先が冷たく、肌の色が悪くなります。

   

   ・血液をうまく体中にまわせなくなるので・・・

    →血液がスムーズに流れないので、臓器に水分がたまりやすくなります。

    →立っている状態が長いと、とくに足の甲やすねのあたりがむくみます。

    →肺に血がたまる(肺うっ血)と水分が肺にしみだし、

           さらに進むと酸欠状態になるので、

           安静にしていても呼吸が困難になります。 

         ・心臓が大きくなります

          ・消化器症状として食欲不振、腹部膨満感ぼうまんかんも起こります。

 

   ・腎臓の血流が減るため尿の量が減り、からだ全体に水分がたまって体重が増えます。

 

   ・夜間にはトイレに行きたくなり、何度も目が覚めてしまうことがあります。

 

 

★BNPとは?

 

BNPとは心臓(おもに心室)から分泌されるホルモンで、

利尿作用、血管拡張作用、交感神経抑制、心肥大抑制などの作用があり、心筋を保護するように働きます。

心臓に負荷が増えたり心筋の肥大がおこると増加するので、血液中の濃度を調べることで、心臓の状態がわかります。   

    従来BNP検査は「心不全の病態把握」のための検査として使用されていましたが、2007年6月1日より   

   「心不全の診断」にも使用することが保険で認められました。

      BNPは自覚症状が出る前から血中濃度が上昇することが証明されていますので、

      心機能低下の早期発見にも有用であると考えられます。

 
 

 

 

 

BNP値と日常診療上の評価
    心疾患の有無 心不全の重症度 専門医による
診察・治療
18.4pg/dl未満 基準値 どちらとも
言えない
慢性の心不全はない 場合によっては必要
40pg/dl以上~
100pg/dl未満
要観察 どちらとも
言えない
慢性の心不全による症状は
ないことが多い
場合によっては必要
100pg/dl以上~
200pg/dl未満
要精査・要治療 心疾患あり 多くは無症状の心不全 一度はあった
ほうがよい
200pg/dl以上~
500pg/dl未満
専門医による
治療が必要
心疾患あり 心不全の可能性あり 専門医による
治療が必要
500pg/dl以上 厳重な治療が
必要
心疾患あり 重症心不全 入院も含めて厳重な
治療が必要