「新型コロナ増殖100%阻害」 長崎大が研究結果発表

-ALA(ファイブアラ)「コロナ感染対策として注目」

                            2021/02/11

 長崎大学はサプリメントとして市販されている「ある物質」が、

新型コロナウイルスの増殖を100%阻害するとの研究結果を発表しました。

新型コロナ感染対策として今、

注目なのが「5-ALA(ファイブアラ)」という物質です。

もともと私たちの体の中にあるため安全で、サプリメントとして手軽に摂取することができます。

新型コロナウイルス感染症の治療薬の実用化に向け、長崎大学などが研究を進める

天然のアミノ酸「5-アミノレブリン酸」=「5-ALA」です。

 あまり聞き慣れませんが、私たち人間の体内にあるアミノ酸の一種で、 

「5-ALA」は、赤ワインや納豆などの発酵食品に多く含まれています。

がんの治療やサプリメント、化粧品などにも使われています。

 

北 潔 教授 「この中に本当に大切なものが入っていて、これが多くの人を新型コロナから予防したり、救ったりできます。

できるだけ早く実現したいと思っています」長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 

今回、新型コロナの感染を強く抑制する効果があると分かり、治療薬の候補として注目されています。

5-ALAは8つ集まると「PPIX」=「プロトポルフィリンIX」という物質になります。

 これが鉄と結合すると「Heme」=「ヘム」になります。

「ヘム」は新型コロナウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」に結合します。

「ヘム」が付いた状態だと、ウイルスは細胞に侵入することができなくなります。

そのため、体内でウイルスが増殖するのを防ぐことができるのです。

 

北 潔 教授「試験管の中では、もう完全にある一定の濃度以上では、100パーセント増殖を抑えるんです。

何度、試験をしても、その再現性も非常にいいんです」長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 

 

長崎大学などがウイルスの抑制効果についてまとめた論文は、2月8日、

国際学術誌に正式に掲載されました。

 タイトルは「5-アミノレブリン酸が新型コロナウイルス感染を阻害」。

新型コロナウイルスを培養細胞に感染させる実験です。

 5-ALAを投与しなかった方は ウイルスに感染した細胞が多いことが分かります。

 一方、5-ALAを投与した方は感染した細胞がほとんど見られません。

感染を抑制する効果が高いことを示しています。

5-ALAは室温で長期間保存でき、低価格で安定した供給が可能です。

さらに、ウイルスの変異にも対応できる可能性が高いなど、多くの利点があります。

2月4日から長崎大学病院で、患者に5-ALAを投与する特定臨床研究が始まりました。

軽症または中等症の患者50人に投与する予定で、早期の実用化を目指します。

 

「これを見つけたからには、(広めることが)我々の義務」(長崎大学 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 北潔教授)