テアニンとは 近年、緑茶のカテキン類による抗ガン作用が注目されている。 カテキン類は緑茶だけでなく紅茶などにもあるが、テアニンは緑茶に豊富に存在する。 なお、緑茶の苦味や渋味はカテキン類で、うまみや甘味がテアニンによる。 玉露と抹茶は覆いをされ日陰で育つのに対し、煎茶は日に照らされている。 テアニンは、日光に当たるとカテキン類の生成の過程で消費されてしまうため、 栽培方法の違いがテアニンの含有量の差をもたらす。 テアニンは、うまみ成分として知られるグルタミン酸と化学構造が似ているアミノ酸だ。 一般に、高級な緑茶ほどテアニン含有量が多く、リラックス効果が得られやすい。 これは、投与されたテアニンが脳血液関門を通過し脳内に入り、 神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの濃度を変化させるためと推測されている。 アルファ波の出現頻度を調べることで、テアニンのリラクセーション効果を検証した実験によると、 50mgのテアニンを服用し、40~50分ほど後にアルファ波が増加していたという。 テアニンの濃度が高いほどアルファ波が強く現れることから、リラックス効果はテアニンの量に依存すると考えられている。 緑茶の抗ガン作用としては、カテキンの働きがよく知られているが、 テアニン自体には抗ガン作用はない。 テアニンの抗ガン剤作用増強効果については、 基礎研究によってメカニズムが明らかにされつつある。
|