古代からがんは報告されており、多くの人々はその存在やその恐ろしさは経験的によく知っていますが、

がんとは何なのか、がんの本質は人類はまだよくわかっていないということです。

がんとは細胞の病気であり、正常細胞が狂いだして、無限の増殖能を持つがん細胞になってしまう病気である。

 

正常細胞は「生まれては死に」を繰り返す有限の寿命を持つ細胞ですが、

がん細胞は無制限に増殖を繰り返し死にません。

不死の細胞です。

がんは遺伝子の病気、DNAの狂いによってもたらされる病気でもあるのです。

正常細胞は自ら死を選ぶ(アポトーシス)ようにプログラムされているのですが、

がん細胞は細胞増殖をコントロールする遺伝子に狂いが生じて、

正常なサイクルを踏み外してしまう病気であります。

 

日本のような長寿国では、だれでもがんになっても不思議ではないということです。

ある年齢層以上になればがんになるのが当たり前というか、

いつがんになっても別に不思議でもなんでもないということです。

そのような意味で、人間ががんにかかるということはなにも特別なことでなく、

ごく当たり前に起こるべきことが起きたと言ってもいいと思います。

これから、年を重ねていく上で必ずやがんと向き合う時期が来ると思います。

 

その時あわてないで、敵であるがんのことを知っておくことは意義あることと思います。

                              

                          がん生と死の謎に挑む  立花隆

 

☆還暦を超えて、がんにかからないですむと思うのは「死ななくてすむ」と思うのと同じくらい能天気です。

がんで死ぬのは自然なことだけれども、治療で死ぬのは不自然で、不条理だ。      近藤 誠