「男性版産休」とも言われるこの法案は・・・
▶︎育休取得の意向を個別に確認することを企業に義務付け。
▶︎産後8週間に最大4週間を2回まで分けて取得できる。
▶︎勤務期間1年未満でも育休取得可能。
▶︎従業員1000人以上の企業に男性の取得率の公表を義務付け。
・・・といった内容になっています。衆議院本会議の採決で「異議なし」の声が響き、本法案が可決した瞬間、私は思わず目頭が熱くなりました。
↑民間から支えてくれた同士と共に法案成立を喜ぶ(感染防止対策に注意を払いながら撮影)
振り返れば2年前の6月。日本の育休制度自体は世界最高レベルであったにもかかわらず、実際の取得率が7%にとどまっているのは「悪しき職場文化」が原因であることは明白でした。
これを打ち砕くには「義務化」しかない!が、議連設立のきっかけでした。既に超党派の議連もありましたが休眠状態。超党派だと議会運営の人質に取られたり、法案の文案の合意で揉めて進まなかったりすることが多いのです。
ですから自民党政権のプライドをかけて政府提案の「閣法」にこだわりました。こうして自民党の中に「男性の育休『義務化』を目指す議員連盟」を松野博一会長、松川るい事務局長と共にゼロから立ち上げました。
立ち上げ早々、安倍晋三総理(当時)に議連設立の報告に伺ったところ、「これはやるべきだ」「自民党の看板政策にしよう」とその場で力強く応援していただきました。
議連では田村憲久厚生労働大臣をはじめ歴代厚労大臣に世話人になっていただき、多くの先生方にも議連に参画していただき、議連設立当初の荒々しい理想に磨きをかけていただきました。
議連が自民党政調の「PT(プロジェクトチーム)」に昇格した後は松野会長と木原誠二事務局長が根気強く厚生労働省や経済団体との折衝を行い、政府の検討プロセスに乗せていただきました。
最初は消極的だった厚生労働省も後半は獅子奮迅の頑張りで、逆に想定以上に攻めの法案を作っていただき見事な活躍ぶりでした。
民間からも(株)ワークライフバランスの小室淑恵社長や合同会社Respect each otherの天野妙代表社員、認定NPO法人フローレンス駒崎弘樹代表理事、ほか多数の方々に応援をいただき、まさに固いスクラムでそのままゴールになだれ込んだ感じでした。
メディアのみなさんもこぞって報道していただき、一度は打ち消されそうになった勢いを支えていただきました。
本法案を応援・推進していただいたすべての皆様に心から感謝申し上げます。まさに「為せば成る」ですね。
ただ、これはあくまでスタートラインです。男性育休取得率を現在の7%から圧倒的過半数にしなければいけません。
真の男性の家事・育児参画を実現しなければなりません。
父親も母親も自己実現を実感できる社会でなければなりません。
産後うつで自殺するお母さんをゼロにしなければなりません。
日本の少子化の流れを引き止めなければなりません。
まだまだ遠いゴールに向かって、更に歩みを進めます!!
↑2年前の6月、安倍総理に男性育休義務化の重要性を訴えた