2012年5月21日、朝の空。7時に母が部屋に入ってきてくれなかったら完全に見逃していたであろう金環日食が写っていない画像←期待した方すみません。
6時過ぎにセットしていた携帯には「目覚まし10分間鳴らしたよ」というメッセージが残っていた。
充電していたから枕元に置いてなかったのと、イヤホンしてたからだな多分、たぶん……。
ツイッターで「このあと寝るんですか?」とフォロワーさんから聞かれてしまったが(答え:がっつり2度寝した)まぁ、つまり普段7時起床などしない、だらしない生活送ってますってことで…。
とりあえず外に出てみたものの、空を覆う雲がもくもく。そしてなんか寒い!とあわてて上着をはおる。
裸眼はもちろん、メガネをかけても欠けもへったくれも見えないんだが…って思っていたら、薄い雲間から「あ、三日月みたいなんみえた!」で、すぐ風で流れてきた厚い雲で隠れてしまった。
お得意様だからと地元の眼鏡屋さんから無料で頂けた日食メガネの存在が哀しい。
7時20分頃の一番リング状に近くなる時間に薄曇りのところにちょうど太陽が来て、右下4分の1が欠けていたものの、ほぼ黒い輪郭の幅が均等な日食を裸眼で見ることが出来た。
母を呼び、仕事が定休日の父がのそのそと出てきて、家族皆がほぼリング状の太陽を見られたのはいいことなのだが、自転車で学校に向かう学生やら、出勤する近所の人やらを玄関の前でみかけると、「金環日食で仕事休んで日食メガネ用意して、ものすごく張り切っている人」みたいでなんかえらい恥ずかしかった。
自分は朝から仕事じゃないし、日食メガネはもらい物だし、たまたま月曜が休みだっただけなんだ…。
家に入るとテレビではSMAPが金環日食ライヴをやっていたり、東京新橋で金環日食でもりあがるグレーのカーディガンのおばちゃんが何度も流れていた。
局はわからないが、この後もワイドショーなんかで何度も出たんだろうなこのおばちゃん。SMAPに至っては仕事とはいえ朝からつらいね…と少し気の毒になった。
締めに雲ひとつ無くなった空を日食メガネで太陽を見てみたら、上弦の左下をちょこっとかじったくらいの太陽が確認できた。
よし、メガネが役にたったぞ。そして太陽の光がないと本当に世界は冷えるんだなということを体感した。
8時以降のテレビでは何度と無く完全な金環日食の映像が流れていたが、黒とまぶしい白の日食より、早朝の5月の青空と、風でうねり、流れ、かたちを変える薄い雲のカーテン越しに見た金環日食の方で正解だったなと思った。
