有効求人倍率2 | 経済データ分析

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豊富な経済指標を一元化し、詳細に分析の上グラフ化して、マクロ経済の流れをわかりやすくまとめます。
会社経営・資産運用の判断材料に、ニュースの報道内容の検証にご活用頂ければ幸いです。

(1)長期傾向

一言で言うと…

バブル期の80年代後半に上昇(改善)後、バブル崩壊後の90年代は低下(悪化)。景気拡大の00年代前半に上昇(改善)後、直近の不況で低下(悪化)。基準の1を下回り本格回復には至っていない(09年:0.47)。


※基本的には、景気動向に連動し、好況時に上昇(改善)し、不況時に低下(悪化)する。その上で、以下は大きな流れについて述べる。

※また、1を「基準」と呼ぶことにする。意味は以下の通り。

  ・有効求人倍率が「1以上」(例:1.4)…求職者100人に対し、求人が140人分もある(仕事がたくさんある状態)

  ・有効求人倍率が「1未満」(例:0.4)…求職者100人に対し、求人が40人分しかない(仕事がない状態)


バブル期の1980年代後半は、前年比で上昇(改善)し、1986年の0.62から1990年の1.40へと、2.3倍になりピークに達した。

バブル崩壊後の1990年代は、前年比で低下(悪化)し、1998年の0.48へと、7割の水準にまで落ち込み、1を下回った。

景気拡大の2000年代前半は、上昇に転じ、2006年には1.06と2.2倍に上昇し、1まで回復した。しかし2000年代後半の不況で再び低下し、2009年には0.47と過去30年間で最低水準に陥った。


過去30年間を通じて見ると、1990年代以降の水準は低く、2006~2007年を除きずっと1を下回っている。

すなわち、90年代以降は、基本的に雇用環境が厳しかったといえる


※表の中のグレーの網掛け部分は、景気後退期
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