心と身体をつなげる小児科医 まめです
前記事のHibワクチン添付文書の解説①に続きます。
今回は添加物と副反応について。
ポイント③トロメタモールとは?
添加物の欄に書かれているトロメタモールとは、pH緩衝剤。
(pH緩衝剤については難しいので、省略)
”様々な生化学反応を阻害することが知られており、また哺乳類細胞に対する毒性を示す。”
という説明があります。
日本医薬品添加剤協会では、
■単回投与毒性
■反復投与毒性
■遺伝毒性
■癌原性
■生殖発生毒性
■局所刺激性
■その他の毒性
■ヒトにおける知見
について、該当文献がない。とのことでした・・・。
それって、使ってもいいの???うーん・・・。
これ以上はいろいろ調べても出てこないので、また分かり次第アップしていきますね。
そして、お母さんたちにも把握していただきた副反応のこと。
起きる確率は少なくても、必ず起きないわけでもありません。
接種して万が一重大な副反応が起きた時、知らなかった・・・
という事にならないように、ちゃんと分かったうえで、接種するかどうか
決めてほしいと思います。
ポイント④ 副反応はどんなものがあるの?
1.ショック、アナフィラキシー(0.1%未満)
*アナフィラキシーは、全身のアレルギー反応のこと。
咳やゼーゼー、嘔吐・下痢、けいれん、意識消失など。
ワクチンは人間の体にとっては異物になりますので、アレルギー反応を起こすことがあります。
全身のアレルギー反応が起きた時は、薬の注射や吸入など行いますが、重症な場合やショックでは救急搬送で入院が必要なこともあります。
2.けいれん(熱性けいれんを含む)(0.1%未満)
ワクチンの副反応による発熱がきっかけで、けいれんを起こすこともあります。小さい頃は、脳が未熟なため、発熱などの刺激でけいれんしやすいタイプの子もいます。
けいれんした場合は、初めての場合は、救急車を呼んでもよいと思います。何分間の、どんな形のけいれんだったか、観察してください。
3.血小板減少性紫斑病(頻度不明)
血小板という血を止める細胞減ってしまい、アザができたり、出血が止まらなくなる病気です。
ワクチン接種後数日から3週間ごろまでに発症しますので、その期間は注意してくださいね。
その他のよくある副反応としては、
5%以上の頻度で、
・発熱、
・接種部位が赤くはれたり、しこりができること。
・不機嫌になったり、不眠になる。
・食欲低下
・下痢 があります。
5%未満の頻度で、
・じんましん、かゆみ、
・接種部位の痛み
・眠りがちになる、神経が敏感になる、異常に号泣する。
・嘔吐
・咳、鼻炎、鼻血 があります。
色々な副反応もあるのです。
今日も前日に他院でワクチン接種して、同日に発熱した患者さんが来院されました。
ワクチン接種後の発熱をお伝えしたところ、”知りませんでした”
とのことだったので、やはりワクチンについての情報を
医療側もお伝えする必要があることを感じました。
私も今までは、おおまかな副反応しかお伝えしていませんでしたが、
情報の開示が必要だと思い、今は添付文書をみながら、
わかりやすくお伝えしています。
引き続き、情報をお伝えしていきますね。
長くなりましたので、今日はここまでにします♪