待ちに待った『芋たこなんきん』再放送🍠🐙🎃
毎日オンタイム、もちろん土曜日も7時15分にちゃんと起きて見ております。
町子と健次郎が出会ってから結婚式までの2週間(1話から12話ですね)が破竹の勢い。最高に面白くてこんなに笑った朝ドラは後にも先にもこれっきりかもしれません。
初回放送は2006年。当時のわたくしは城島茂リーダー目当てで見ていました。
会話劇の中で思い出として語られる幼少期。
戦前の花岡家はまさに夢のようです。写真館を営むハイカラな一家は四世代同居。住み込みの技師さん含めて12人の大所帯。毎日のご馳走は土井信子監修だそうです。岸部一徳おじいちゃん、淡島千景のバアバアばあちゃん。理想の父親像すぎる城島茂お父ちゃん(住み込みの技師さんに茂がいてちょっと混乱する)(←西川忠志演じる弟が茂でした)。鈴木杏樹の晩年香川京子になるお母ちゃんも最高です。叔母のひとりが尾野真千子だと再放送で気づいてびっくり。めちゃくちゃキュートで花岡家をさらに好きになってしまうのでした。
城島茂リーダーは当時のインタビューで「徳一を演じるにあたってイメージしたのはうちのおかんです」と答えていて、割烹着着ると茂子なのはおかんがモデルだからなのね……と思いました。
「働く女は可愛げがない」とことあるごとに「女たるもの可愛くあれ」を押し付けてくる男たちを舌鋒鋭くやりこめる町子。一生懸命働く女を可愛いと思えないなんて「恐竜だ」「原始人だ」「滅びてしまいなさいよ」と胸すくような応酬に笑いっぱなし。今現在のおっさんたちのジェンダー観が当時とあまり変わってないと思えてしまうのは困ったことです。いまだに史上最年長ヒロインという記録は破られないままですし……あ、でも『カムカム』で深津絵里が抜いたのかな?
そういえば町子は実家いる時からそうなんですけど料理するときも正座して執筆するときもどんなに忙しくてもずーーっとタイトスカートなんですよね。町子だけじゃなくて女性みんなかも。家の人が着物の時代で生きているとタイトスカートでもじゅうぶん動きやすいのでしょうか。淡島千景と香川京子の着物姿での所作が本当に綺麗で見惚れてしまいます。
子供のうちから「女だから」という理由で物事を頼むようになっていけないとか、子供は叩いちゃいけないとかちゃんと教育方針にも口をだしてゆく町子。頼もしいです。徳永家に嫁いでからの町子は食事の支度も子供の世話も一身に背負って執筆もし、時折徹夜もし、もちろん晩酌も欠かさず、待って待っていつ寝てるの??と心配になってしまうほど。完璧主義の町子を見兼ねたカモカのおっちゃんがお手伝いさんを頼んでくれたり子供たちもお手伝いをしてくれるようになるのですが……。
町子から大好きなおとうちゃんを奪ったのも戦争。この穏やかな会話劇の根底には戦争の記憶が色濃く残っていて、好きに生きることができなかった女性たちの悔しさややり切れなさが滲んでいます。
来週から新キャストの活躍でさらにおもしろくなりそうでわくわく。
いしだあゆみ演じる秘書がとてもかわいかった記憶があります。
健次郎のお兄さんが行方知れずの「流れ者」で演じるのが火野正平というのも最高すぎます。自転車で日本全国巡ってる今を予見していたかのようなキャスティングじゃありませんか。来週から嵐を呼びそう。それにしても声の素敵なご兄弟よねえ……
そういえばことあるごとに失礼なライバル小川くんが近頃出番なくてちょっとさみしい