新学期が始まって、はや1ヶ月。ほとんど授業ができていません。

 

それで俄かに、「9月入学に移行したら」という話が盛り上がっています。

 

もともと9月入学のほうが良いという話は前からありました。

それをこの際、導入してしまおう、ということです。

 

いくらなんでもこの混乱期に、という懸念もあります。

知事会でもその話題で賛否いろいろ言われています。

 

いまのまま学年が来年3月に終わってしまったら、たしかにたくさんの勉強や行事が積み残しになってしまうことを心配するのは分かります。でも、喫緊の問題が山積するこの混乱期に余分なことを考える余力を割くのは得策とは思えません。

 

それに、もし新学年の始まりを9月まで延期するならば、いま子供たちは担任のお世話も無しに4ヶ月過ごせ、ということになるのでしょうか。

 

となれば、「いまの学年の終了は来年の8月、来年度は来年の9月始まり」と、まずは決めて、いま始まっている新学年はそのままに、1年半で1年分のことをやることにするのが一番の得策のように思います。

 

いまたいへんな状況なので、なんとなく秋から正常になりそう、と思いたい気持ちは分かります。しかし、夏に向けて(紫外線やら湿度やらの効果で)感染が下火になり、秋冬にまた盛り返すという予測もあります。もしかするとこの夏が、学校にとって子供にとって、貴重な時間になるかもしれません。それを思うと、学年の始まりを秋まで先送りする考えは得策と思えません。

 

むしろ、この学年が1年以上の残りを有しているという気持ちの余裕をもって、いま始まっている新学年と担任が、1年半、来年の8月まで面倒を見る、という枠組みが得策に思えます。

 

入試も夏まで延びますから、まんいち感染が続いている場合の入試方法などもゆっくり検討できます。

 

半年・1年経っても、正常に戻るとは限らないことを念頭に、ものごとをゆっくり行なうのが得策ではないでしょうか。