丁度良い 道の駅で休憩―88番大窪寺(結願) | 男は独り道を行く

男は独り道を行く

誰も旅の途中

地図では残り10キロ程。
実際は12キロ近くあるらしいが。

色んなことを思い出しながら一足、一足、道を踏みしめて歩く。
通しではなく区切り遍路。
数年越しなので余計に色々と思い出す。
毎日、早く次の札所につかないかなぁ・・・。
そんなことを思って歩いていた。
しかし最後と思うと、88番大窪寺への距離が縮まる度にさみしさすら感じる。

歩いているとデスクから電話。
既に結願したらしい。
帰りのバスがあるからそれで帰ると言う。
俺はその時刻には絶対に間に合わない。
今日はうまく会えなかったが無事結願できて何より。

以前バイクで来たことがあるので、道は覚えていた。
いや、そのつもりやったが、歩きとは見える景色が違う。

13時42分。
結願寺である88番大窪寺に到着。
男は独り道を行く-大窪寺
歩いている間には雨は降らなかった。
しかしここでポツポツと。
流石は88番。
多くの参拝者。
バスツアーの方々だ。
ここは結願(けちがん)の寺。
なので、ここまでの道中と共にした金剛杖を奉納して帰る人も多い。
その金剛杖が大量に置かれている。
団体さんとかぶらないように、時間をづらして最後の般若心経。
そして回向文。

「願わくはこの功徳をもって あまねく一切に及ぼし 我らと衆生と皆共に 仏道を成ぜん」

そして納経所へ朱印をもらって、無事結願。
納経所では結願証明書とか、色々と販売している。
しかし俺にはそんなものは不要。
歩いてきた者のほとんどは俺の心に等しいと思う。

来た方とは反対側の門から出る。
階段を降りると、そこには店がある。
そこには、もう帰ったはずのデスクの姿。
男は独り道を行く-結願
店の方にお願いして撮っていただいた。
この店のご主人、デスクの高校時代の部活の後輩とのこと。


(よこ・ω・づな)