岐阜県各務原市の社会保険労務士 横山 勝です。
社長が何気なく口にしたひと言で、社員が「えっ!?」と固まってしまう瞬間ってありますよね。
笑い話で済むならまだしも、労務的にはちょっと危ない場合も…。
今回はそんな“社長の一言”をユーモラスに紹介しつつ、「ここは要注意!」なポイントも軽めに解説していきます。
セリフ①「有休?忙しいんだから空気読んでよ」
社員の心の声:「空気じゃなくて、労基法を読んでください…」
👉 有給休暇は社員の権利。会社の都合で取得を制限するのはアウトです。
「繁忙期は避けてね」とお願いするのはアリですが、全面的に認めないのは大問題。
セリフ②「タイムカードは早めに切っといて」
社員の心の声:「働いてるのに“退勤”ですか…?」
👉 実際に働いてる時間と記録が違うと、残業代のトラブルに直結。
「まあ後で調整するから…」なんて口にすると、社員の信用も微妙に下がります。
小さな嘘でも積み重なると、大きな問題になるので要注意です。
セリフ③「うちは家族みたいな会社だから」
社員の心の声:「家族なら養ってもらえますか?」
👉 家族みたいな関係は温かくていいのですが、度が過ぎると「休日も出て当然」みたいな空気が生まれがち。
社員のプライベートを尊重する線引きは必須です。
笑いながらも、「ここまではOK、ここからはNG」と線を引くのが大事ですね。
セリフ④「あとでまとめて給料に反映するから」
社員の心の声:「え、今はゼロってことですか…?」
👉 「後でまとめる」って言われると、社員はちょっと不安に。
給与はちゃんとルール通りに支払うのが原則です。
セリフ⑤「このくらいなら労災にしなくていいでしょ」
社員の心の声:「“このくらい”って誰基準ですか!?」
👉 軽いケガでも、実際は労災の対象になることがあります。
「大したことない」と独断で判断すると、後で大きなトラブルになるかも。
社員の安全第一を忘れないことが、信頼を守るポイントです。
セリフ⑥「もう少し気合い入れろ、根性だ!」
社員の心の声:「気合いだけで仕事は進みません…」
👉 根性論は昔ながらのノリかもしれませんが、プレッシャーが強すぎると社員は疲れちゃいます。
「具体的に何をどう頑張ればいいか」を示す方が、ずっと効果的です。
セリフ⑦「若いんだから多少の無理は大丈夫でしょ」
社員の心の声:「“若い”の定義ってどこまでですか?」
👉 若いからって無理はさせすぎないで!
経験不足だからといって過重労働にすると、思わぬ事故や健康トラブルの原因に。
年齢に関係なく、みんな公平に労務管理するのが安心です。
まとめ
社長の何気ないひと言でも、社員には結構響くものです。
「そんなつもりじゃなかった」が、知らないうちに不満やトラブルに変わることもあります。
ちょっとした言葉のチェックだけでも、社員との信頼関係を守る第一歩になります。
「うちも似たようなこと言ってるかも…」と思ったら、改善のチャンスです。
