みなさん、こんにちは。家電社労士の横山 勝です。

 

家電を買うときって、どうしてあんなにワクワクするんでしょうね。


冷蔵庫のドアを開けるだけで未来感があったり、最新の掃除機の実演に「うちでも欲しい!」と思ったり…。


でも気づけば、当初の予定と違う商品が欲しくなったり、まったく必要ないのに「セールだから」という理由で買ってしまった経験、ありませんか?

 

実は、家電選びの裏には“心理ゲーム”が隠れているんです。


今回はそのクセや罠をご紹介します。

 

 

 

 

1. セールに勝てない心理

「10%オフだから買わなきゃ損!」


人は“損したくない”という心理に弱く、冷静な判断ができなくなります。


たとえば、前から気になっていたトースターがセールになっていると、つい手を伸ばしてしまうことがあります。

 

でも冷静に考えると、今使っているトースターでも十分だったりします。


この心理はマーケティングでも活用され、割引や期間限定表示で“焦り”を作り出します。


無駄買いを防ぐには、「本当に必要か」を一度整理してから決めるのがコツです。

 

 

 

2. 最新モデル欲しい病

「新型だから絶対便利!」


新しいものに惹かれるのは人間の本能です。


掃除機や冷蔵庫の最新モデルには、吸引力アップ、静音化、スマート家電対応など、魅力的な機能がずらりと並びます。

 

でも旧モデルでもほとんどの人は十分満足できることが多いのです。


心理学では「新奇性バイアス」と呼ばれ、新しいものほど魅力的に見える脳の反応が関係しているそうです。


ここで衝動的に買うと、性能差より価格差のほうが大きく後悔することも。


ポイントは「自分に必要な機能は何か」を明確にして判断することです。

 

 

 

3. 比較して迷子になる心理

選択肢が多いほど、「どれも良さそう…でも決められない!」状態に陥ります。


これは“選択のパラドックス”。

選択肢が多すぎると決断が遅れたり、満足度が下がったりします。


たとえば冷蔵庫を比較すると、容量、サイズ、消費電力、デザイン、便利機能…。

どれも一長一短で、頭が混乱してしまいます。


結果、迷って時間だけが過ぎるか、勢いで高額商品を買ってしまうことも。


この罠を避けるには、「絶対に譲れない条件」を事前に決めておくことが大切です。

 

 

 

4. デモ機に弱い心理

家電量販店で実演されていると、つい心が動いてしまうことはありませんか?


実際に触ると直感的に便利さを感じ、理性的な判断が鈍ることがあります。


これは“体験価値の錯覚”と呼ばれる現象で、触れた瞬間に「必要」と感じやすくなるのです。


掃除機の吸引力を実際に見てしまうと、「あれもこれも必要かも…」と感じやすくなります。


ポイントは、デモで体験した感覚を一旦冷静に整理して、「自宅で本当に使うか」を考えることです。

 

 

 

5. 周囲の目を気にする心理

「周りの人が持っているから、自分も欲しい」


人は他人の行動に影響されやすい生き物です。


友達や家族が最新家電を持っていると、つい自分も揃えたくなります。


これは“社会的証明の法則”という心理で、「みんなが良いと言っているもの=自分にとっても良い」と錯覚してしまうのです。


家電選びに限らず、人は見えないプレッシャーに左右されやすいもの。


無駄買いを防ぐには、「自分にとって本当に必要か」を他人の意見ではなく自分基準で判断することが大切です。

 

 

 

まとめ

家電を買うときは、知らず知らずのうちに心理ゲームに巻き込まれています。


「セールに弱い自分」

「最新モデルに飛びつく自分」

「比較して迷う自分」

「デモ機に惑わされる自分」

「周囲の目を気にする自分」。


これらに気づくことが、冷静な判断と満足できる買い物につながります。

 

さらに、心理を知ることで、買い物自体がちょっと楽しくなるのも面白いところです。


「なぜ自分はこの家電に惹かれたのか?」と振り返ることで、自分の買い物のクセが見えてきます。


無駄買いを減らせるだけでなく、後悔の少ない、満足度の高い選択ができるようになります。


家電選びは、単なるショッピングではなく、自分の心理と向き合う“ちょっとした冒険”とも言えるかもしれませんね。