~導入後に見直したい「使いこなし」のポイント~
「クラウド勤怠を導入したのに、結局、やってることは手作業のときと変わらない」
「新しいチャットツールを使いはじめたら、連絡の確認先がむしろ増えた…」
そんな経験、ありませんか?
せっかく「効率化」のために入れたはずのツールが、なぜか手間を増やしているように感じる…。
それには、実はちょっとした「落とし穴」があるんです。
◆原因1:現場の運用ルールがバラバラのまま
よくあるのが、「誰が・いつ・どう入力するか」をきちんと決めないまま、とりあえずツールを使い始めてしまうパターン。
たとえば、ある人は毎日勤怠を入れているけれど、別の人は週末まとめて…
さらに、「申請は紙でもOKです」なんて旧ルールが残っていたりすると、集まる情報はバラバラになり、かえって確認作業が増えてしまいます。
「道具」としてのポテンシャルはあるのに、ルールの整備が追いついていないだけで、効果は半減してしまうんですね。
◆原因2:入力ルールが人に依存している
「○○さんにだけ、特別にメールで勤怠修正をお願いしてる」
「上司が忙しそうだったから、申請はLINEで済ませちゃった」
…そんな「なんとなくOK」が積み重なると、ツール上のデータは「現実と違う」ものになります。
しかも、確認や修正が必要になるのは、いつも管理する人。
「手間が減るはずのツール」が、むしろ作業量を倍増させる原因に…。
便利さは「全員が同じルールで使ってこそ」。
ちょっとした「例外対応」が、実は意外な負担になっていることもあるんです。
◆原因3:そもそも「何をラクにしたいか」が曖昧
「紙の勤怠をなくしたい」
「残業の申請を忘れずにしてほしい」
「給与計算のときに、情報がそろっていてほしい」
実はこれら、全部『違う課題』なんです。
でも、漠然と「勤怠ツールを入れれば何とかなる」と導入してしまうと、「なんだか思ってたのと違う…」というモヤモヤに。
便利なツールも、「解決したいこと」がハッキリしていないと、かえって現場に戸惑いを増やす結果になってしまいます。
◆では、どうすればいいのでしょう?
まずは、シンプルに「基本」を見直してみましょう。
たとえば、このツールを導入したときの目的、覚えていますか?
ただ「便利そうだから」ではなく、現場のどんな問題を解決したくて選んだのか、今一度考えてみることが大切です。
そして、実際に現場で困っていることは何か?
それをツールだけに頼るのではなく、社内のルールや運用方法も含めて見直せているでしょうか?
ツールはあくまで「手段」。
それを使う現場の工夫や職場の環境が整ってこそ、はじめて仕事がスムーズになり、ストレスも減っていきます。
だからこそ、いったん立ち止まって、目的や現状を見つめ直すことが、「本当にラクになるツール」へ近づく第一歩になるはずです。
◆ゆるやかに整えていくということ
忙しい日々の中、すべてを一気に整えるのはむずかしいかもしれません。
でも、あれ?と思ったタイミングこそが、見直しのチャンス。
便利なものを、ちゃんと『便利』に使うために。
自分たちのルールや習慣も少しずつ整えていきましょう。
