按摩マッサージ指圧の適応疾患や症状と効果 | 鍼灸マッサージ師として皆さんに伝えたいことのブログプラス

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鍼灸マッサージ師として皆さんに伝えたいことに加え、2024年からは時事ネタや好きなものについて、日々思うことなんかも書いていくことにしちゃいました。

前回のブログでは、医療健康保険を使った按摩マッサージ指圧のことについてを書いて参りました。

そして、今回は医療健康保険は使えないものの按摩マッサージ指圧を施すことが有効とされている疾患や症状について、さらに按摩マッサージ指圧の効果について書いて参りましょう!



1.按摩マッサージ指圧の適応疾患や症状

ここでは、按摩マッサージ指圧が有効とされている代表的なものをご紹介させていただきます。


A.神経系疾患

・頭痛
・めまい
・神経痛
・麻痺、痙攣
・脳卒中後遺症
・不眠症
・自律神経失調症
・神経症
・ノイローゼ、ヒステリー
etc


B.運動器系疾患

・腰痛
・頚肩腕症候群
・頚椎捻挫後遺症
・五十肩
・関節リウマチ
・関節炎
・関節の硬縮
・癒着の剥離
・関節の変形
・骨折や脱臼捻挫の後遺症
・腱鞘炎
・筋肉痛・筋萎縮
・筋力減退
etc


C.循環器系疾患

・心臓神経症
・局所性の充血やうっ血
・むくみ
・血圧の安定
・動悸や息切れ
etc


D.呼吸器系疾患

・慢性の気管支炎
・気管支喘息
etc


E.消化器系疾患

・消化不良
・胃下垂
・胃酸過多
・便秘、下痢
・慢性胃炎
etc


F.新陳代謝系疾患

・痛風
・脚気
etc

G.泌尿器、生殖器系疾患

・膀胱炎
・乳腺障害
・性機能障害
etc


H.その他

・疲労回復
・養後の体力回復
・生理痛
・月経不順
・不妊
・冷え性
・更年期障害
・鼻炎
・眼精疲労
・霞目
・アレルギー性湿疹
・虚弱体質の改善
etc


注1)

症状や重症度によっては専門医からの診察や治療としての内科的処置(薬物の投与など)や外科的処置(手術など)が必要となる場合もございます。

また、専門医と協力し専門医の治療と按摩マッサージ指圧の施術を併用することにより重症化を抑え、薬の量や強さを減らしたり、手術をしなくて済むようにといった意味でも按摩マッサージ指圧は有効と言えます。


注2)

上記にあげた疾患や症状は、按摩マッサージ指圧が有効とされているものの代表例であり、上記にないものでも按摩マッサージ指圧を施すことにより症状の軽減や緩和が見込めます。

なお、患者さんご自身の状態(症状の重症度、体質や性格、鍼灸への恐怖心の有無や慣れ)、按摩マッサージ指圧師自身の経験値や知識、技術によっては十分な効果を得られない場合もあります。

さらに、上記の疾患や症状には、按摩マッサージ指圧がより効果を発揮できるもの、按摩マッサージ指圧と鍼灸を併用することでより効果を発揮できるもの、その他施術(ストレッチなど)を加えることでより効果を発揮できるものなどがあります。



2.按摩マッサージ指圧を施すことでの効果

按摩マッサージ指圧を施すことにより、[各症状の軽減]、[日常生活や運動時におけるコンディション調整とパフォーマンスの向上]、[各症状やケガの予防]、[メンタルのケア]などの目的において多大な効果を発揮することができます。


A.各症状の軽減

a.筋緊張の軽減
日常生活などでの筋緊張はもちろんのこと、仕事上での筋緊張、競技や種目別、個々の筋緊張を緩和し、傷みや張り感などの各種症状を軽減することが可能となります。

b.血液やリンパの循環改善
筋緊張の緩和により、血液やリンパの循環を促進させ、さらに自律神経系の調節を介することで循環の改善へと繋がり、様々な症状の軽減が可能となります。

c.痛みの軽減
循環の改善により、炎症などから生じた発痛物質の排出を促し、筋緊張による神経の圧迫による痛みの軽減などによって、各種痛みを軽減させることが可能となります。

d.免疫系などを介した自然治癒力の向上
循環が改善することにより、免疫系を介した自然治癒力を高め、炎症などの各症状を軽減することが可能となります。

e.自律神経やホルモンのバランス調整
筋緊張の緩和だけでなく、自律神経やホルモンなどのバランスを整えることで、更なる循環の改善、各器官の安定に繋がり、自律神経などの乱れからくる各症状の軽減が可能となります。

f.骨格などの身体のバランス調整
筋緊張や癖などにより、歪んでしまった骨格を元の正しい位地に戻すことにより、バランスの乱れから来ていた各症状を軽減することが可能となります。

g.リハビリ
脳血管障害(脳卒中)での後遺症や骨折の後遺症、五十肩などにより動かせなくなってしまった関節に対し、関連する筋緊張を緩め、血流を改善し、更に運動療法などを加えることにより、関節が固まる(関節拘縮)の予防と除去、関節の可動域を拡大することが可能となります。
その他にも痛みや麻痺など各症状を軽減していくことにより、日常生活がしやすくなるといったリハビリとしても按摩マッサージ指圧が有効となります。

h.疲労回復
上記のような効果により、総合的に症状が軽減することにより、各症状からくる精神的な疲労や苦痛、肉体的な疲労の回復へと繋がっていきます。

以上a.~h.の効果を組み合わせたりすることにより、様々な症状や疾患において按摩マッサージ指圧が有効となります。


B.コンディション調整とパフォーマンスの向上

各種症状を軽減すること、メンテナンスを兼ねてケアをしていくことにより、より健康的な身体作り、美容的な効果、仕事上での効率アップ、アスリートにおけるパフォーマンス向上などにも期待することができます。


C.症状やケガの予防

a.フォームチェックや練習などへのアドバイス
筋肉の張りの強さなどを診ることにより、身体への負担を確認することで個々のフォームのチェックや練習方法などへのアドバイスをさせて頂くことによってケガを予防することも可能となります。
なお、フォームにはアスリートに対するフォームだけでなく、一般の方々への歩き方や立ち方、座り方や日常での姿勢なども含まれます。

b.テーピングなどによるサポート
こちらはどちらかというと悪化の予防となります。
テーピングにも目的に応じた様々な種類がありますが、主に関節や筋肉の固定や保護、筋収縮のサポート、保温などの効果も期待することができます。
また、関節が固定されていることや筋収縮をサポートしてくれることによる痛みの軽減といったこと、張ることでの安心感も得られ更なるケガの予防やパフォーマンスの向上へとつながります。

按摩マッサージ指圧を施し、さらに日常生活やフォームへのアドバイス、テーピングや鍼灸の施術などを上手く組み入れることにより、更なる症状の軽減や軽減した症状の再発と悪化の防止、様々なケガの予防をすることも可能となります。


D.メンタルのケア

a.各症状の緩和による不安感の軽減
b.より健康に近づくことでの気力の充実
とくに自律神経系やホルモンのバランスを整えることによる心身の安定などの効果になります。

c.施術中の会話などによるストレス解消

これらの効果によってメンタル的な効果にも期待することができます。



3.按摩、マッサージ、指圧の効果の違いについて

近年では、按摩マッサージ指圧をまとめてマッサージと表現されることも多いのですが、按摩とマッサージと指圧とは厳密にいうと成り立ち、特徴(地肌に触れるか?触れないか?etc)、手技(やり方、流れや方向)など様々な違いがあります。

また、こんな症状には按摩がより効果的とか?マッサージが最も効果的か?指圧の方がより良いか?といったこともありますが、按摩、マッサージ、指圧のうちどれが一番良いかは、患者さんの好みや慣れ、施術者の得意な手技などによっても異なりますので一概には言えません。

詳しくは過去ブログの
[按摩マッサージ指圧について]
http://ameblo.jp/yokosuka69yk/entry-11975506044.html
をご参照下さい。


A.患者さんの好みや慣れ

患者さんが、グーッと押して欲しいという要望があれば指圧のような手技になりますし、揉んでもらいたいという要望でしたら按摩やマッサージといった手技となります。

また、オイルやパウダーを使い地肌に直接触れて行うのがお好みでしたらマッサージとなります。

出来る限り患者さんの要望や好みに合わせた施術が大切であり、手技のやり方や刺激の強弱など施術中の我慢は禁物とも言えます。

たまに、症状の軽減や改善のためにここだけは我慢してもらいたいポイントもあるにはありますが、基本的には患者さんの好みに合わせて施術していくことでより良い結果へと繋がっていくものと思います。


B.施術者の得意な手技

基本的には、患者さんの好みに合わせた施術が一番だと思います。

長年の経験や指示している流派、個々の得意や不得意な手技などによって患者さんが何を言おうと一定の手技で統一されている施術者もいらっしゃいますが、これはこれで各院や各施術者の個性とも言えるのかもしれません・・・

どんな手技にしても患者さんご自身が満足してお帰りいただくことが何よりだと思います。



4.按摩マッサージ指圧の効果と学説

・血流、リンパ液の循環を良くし新陳代謝を良くする。

・関節などの硬縮、癒着、硬結を解きほぐすなど積極的に作用する。

・諸器官の機能を促進又は抑制させ、また神経機能と循環機能との相乗作用により自律神経を介して内臓諸器官を調節する作用がある。
よって、健康な方に行っても健康度をより高度に維持することが可能です。



ここまで、医療健康保険が使える鍼灸治療について、鍼灸の適応疾患や症状について、医療健康保険を使える按摩マッサージ指圧の施術について、按摩マッサージ指圧の適応疾患や症状についてを書いて参りました。

このブログが少しでも鍼灸や按摩マッサージ指圧のことを知っていただけるツールとなれていれば幸いです。




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私は、医療従事者として必要な解剖学や臨床医学などの基礎医学に加え、専門である経絡経穴などの東洋医学を4年間にわたり学び、2002年に鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師の国家資格を取得しました。

免許取得後は、ゴルフ練習場内にあるマッサージルーム、患者さん宅やビジネスホテル等への出張、鍼マッサージ整骨院(副院長)、鍼灸マッサージ治療院で勤務し、老若男女問わず、様々な職業の方々、プロやアマのアスリートのみなさんへ施術させていただき、知識と経験を積み重ね記述を磨いて参りました。

鍼や指圧マッサージ、ストレッチ、テーピング等を組み合わせた各症状に応じたオーダーメイドでオリジナルの施術を精一杯させていただいております。