子どもたちは日々の遊びや生活の中で、たくさんの発見や成長を重ねていきます。

 

しかしその一方で、乳幼児期は「事故」が起こりやすい時期でもあります。

 

子供の誤飲・誤嚥事故

 

大人にとっては何気ない環境でも、子どもにとっては危険が潜んでいることが多く、保育の現場では常に「安全への目配り」が欠かせません。

 

今回は、乳幼児期に起こりやすい事故の特徴と、保育現場での具体的な事故対策について分かりやすく解説します。

 

  乳幼児期に多い事故とは?

 

乳幼児期は身体の機能や運動能力が発達の途中にあり、判断力も未熟です。

 

そのため、自分では危険を予測できず、ちょっとした油断が大きな事故につながることがあります。

 

ここでは、特に多く見られる事故の種類を紹介します。

 

 

まず多いのが「転倒・転落」です。

 

歩き始めたばかりの1歳前後の子どもは、バランス感覚が未発達のため、段差や階段などで転ぶことが多く見られます。

 

また、ソファやベッド、遊具などからの転落事故も頻発しています。

 

 

次に多いのが「誤飲・誤嚥(ごえん)」です。

 

乳児は何でも口に入れて確かめようとするため、小さなおもちゃの部品、ボタン、ビー玉などを誤って飲み込んでしまうことがあります。

 

窒息につながる危険もあるため、特に注意が必要です。

 

 

さらに「やけど」「溺水(できすい)」「挟まれ・はさみ込み」「感電」なども乳幼児期に多い事故の一つです。

 

例えば、保育室で保温ポットやストーブの近くに近づいてしまったり、洗面器に溜まったわずかな水でも溺れてしまったりするケースもあります。

 

このように、乳幼児期の事故は「目を離した一瞬」で起こることが多く、保育士の細やかな観察と予防策が何よりも大切です。

 

  保育現場での事故対策の基本

 

保育園や幼稚園では、子どもたちが安全に過ごせるよう、日々さまざまな工夫と対策が行われています。

 

その基本となるのが、「環境の整備」「職員の意識」「保護者との連携」の3つです。

 

まず、環境整備の面では「子どもの視点」で空間を点検することが欠かせません。

 

注意喚起の看板と水しぶき

 

例えば、棚の角にコーナーガードをつける、電気コードを手の届かない場所にまとめる、玩具は月齢に合ったサイズのものだけを使うなど、物理的な危険をできるだけ取り除くことが重要です。

 

また、床に滑り止めマットを敷く、段差を減らすなどの工夫も効果的です。

 

次に、職員の意識づけです。どんなに環境を整えても、最終的に子どもを守るのは「人の目」です。

 

保育士一人ひとりが「ヒヤリハット(事故になりかけた事例)」を共有し、チーム全体で対策を考える文化がある園は、事故が少ない傾向にあります。

 

子どもの動きを先読みし、「今、どんな危険があるか?」を常に考えることが、事故防止の第一歩です。

 

また、保護者との情報共有も欠かせません。

 

家庭での事故も多いため、登園時やお便りなどで「家庭でも気をつけてほしいポイント」を伝えることで、子どもの安全をトータルに守ることができます。

 

保育と家庭が一体となることが、安心できる成長環境につながります。

 

  年齢別に見る事故防止のポイント

 

子どもの発達段階によって、注意すべき事故の傾向は異なります。

 

年齢ごとの特徴に合わせて対策を考えることが大切です。

 

0歳児は、寝返りやはいはい、つかまり立ちなど、身体の動きが増える時期です。

 

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誤飲や転落の危険が最も多いため、「手の届く範囲に危険なものを置かない」「抱っこからの転落に注意する」など、常に目を離さないことが基本です。

 

1〜2歳児は歩行が安定してくる反面、好奇心旺盛で行動範囲が一気に広がります。

 

この時期は、やけどや水まわりでの事故に注意が必要です。ポットやコンロ、ベランダなどへの立ち入りを防ぐ安全対策を徹底しましょう。

 

 

3〜5歳児になると、集団生活の中で友だちと遊ぶ時間が増えます。

 

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運動量が増える分、転倒や衝突、遊具からの落下事故が起こりやすくなります。

 

遊具の使用ルールを丁寧に伝え、危険な遊び方をしないよう声かけを続けることが大切です。

 

  事故が起きたときの対応も大切に

 

どれだけ注意していても、事故を完全に防ぐことは難しいのが現実です。

 

そのため、事故発生時の対応も重要なポイントとなります。

 

まず大切なのは「冷静な判断」と「迅速な対応」です。

 

けがの程度を見極め、必要に応じて救急要請を行い、保護者に正確に状況を伝えることが求められます。

 

また、再発防止のために原因を分析し、職員全体で共有することも欠かせません。

 

事故を隠すことなくオープンに共有することで、同じミスを繰り返さない体制が生まれます。

 

「ヒヤリ・ハット報告書」や「事故報告書」を活用し、チームで安全管理を見直す姿勢が大切です。

 

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  安全教育を学ぶなら横浜高等教育専門学校

 

保育士や幼稚園教諭を目指すうえで、子どもの安全を守る知識と実践力は欠かせません。

 

横浜高等教育専門学校(ヨコセン)では、「安全教育」や「保育内容指導法」などの授業を通して、乳幼児の発達理解とともに、安全管理の基本をしっかりと学ぶことができます。

 

保育士がダルマの教材を使い授業

 

さらに、ヨコセンでは実習指導にも力を入れており、現場でのリスク予測や緊急時対応について、実践的に身につけることができます。

 

経験豊富な教員が一人ひとりに丁寧に指導するので、保育現場に出たときも安心して子どもたちと向き合うことができるのです。

 

また、ヨコセンの魅力は「少人数制の温かい学び環境」。学生同士や先生との距離が近く、質問や相談もしやすい雰囲気があります。

 

子どもたちの笑顔を守れる保育者として成長したい方にとって、ぴったりの学び舎です。

 

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  まとめ

 

乳幼児期の事故は、子どもの発達とともに形を変えながら起こります。

 

保育の現場では、一人ひとりの成長に寄り添いながら、安全な環境を整えることが何より大切です。

 

「子どもたちが安心して笑顔で過ごせる場所」をつくることは、保育者としての大きな使命です。

 

横浜高等教育専門学校(ヨコセン)では、こうした使命を果たすための知識と実践力を、基礎から丁寧に学ぶことができます。

 

未来の保育士・幼稚園教諭として、子どもたちの安全と笑顔を守る存在になりたい方は、ぜひヨコセンでその第一歩を踏み出してみませんか。

 

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