年々暑さが厳しさを増す日本の夏。


小さな子どもたちは体温調節機能が未熟なため、大人以上に熱中症のリスクが高まります。

 

 

特に保育園では、日中の多くを園で過ごす子どもたちの安全を守るために、日々さまざまな対策が行われています。

 

そこで今回は、「保育園で行われている熱中症対策」について、保育者の視点からわかりやすくご紹介します。

 

これから保育士を目指す方はもちろん、子育て中の保護者の皆さんにも役立つ情報です。

 

 

  なぜ子どもは熱中症になりやすいの?

 

まずは、保育園で熱中症が特に注意される理由を確認しましょう。

 

子どもは大人と比べて…

  • 体が小さいため、体温が上昇しやすい

  • 発汗機能や体温調節が未熟

  • 自分で「のどが渇いた」「暑い」と訴えにくい

  • 活発に動きすぎて、暑さに気づきにくい

という特徴があります。

つまり、自分で「危ない」と判断して行動できない分、大人が先回りして環境を整えることが何よりも大切なのです。

 

  保育園の熱中症対策  気をつけたい5つのポイント

 

①「登園時」から体調チェックを徹底する

朝の登園時は、その日の活動に入る前の大切な観察のタイミング。保育士は次のような点を注意深くチェックします。

  • 顔色や呼吸の様子に異常はないか

  • いつもよりぐったりしていないか

  • 食欲や排泄に変わりはないか

  • 保護者からの申し送り(体調や睡眠状況)はあったか

小さな変化に気づけることが、早期の熱中症予防につながります。

 

特に梅雨明けから夏にかけては、日ごろよりも慎重に子どもの様子を見守る姿勢が求められます。

 

② 気温・湿度の「見える化」で判断する

保育園では、気温や湿度を測る温湿度計や「熱中症指数計(WBGT)」を活用し、その日の活動内容を判断しています。

たとえば…

  • WBGTが28度以上 → 長時間の外遊びは控える

  • WBGTが31度以上 → 屋外活動は原則中止

というように、「感覚」ではなく「数値」に基づいて安全管理を行うことが基本です。

 

天気が良くても風がなく、湿度が高い日は要注意。屋内でも熱中症になることがあるため、こまめな換気とエアコンの使用で室温管理が欠かせません。

 

③ 「水分補給」はタイミングと声かけがカギ

子どもはのどの渇きを感じにくく、「遊びに夢中で水分をとらない」ということもよくあります。

 

そのため保育士は、時間を決めて水分補給を習慣化し、次のような工夫をしています。

  • 朝の会・おやつ前後・外遊び後などに必ず水分補給

  • 「そろそろお水の時間だよ〜」と楽しい雰囲気で声かけ

  • 1歳児・2歳児などは保育者が水筒を手渡し、自発的に飲めるよう促す

大切なのは、「飲みなさい」ではなく、「飲みたくなる環境」をつくることです。

 

④「衣服・帽子」で体温調整をサポート

服装も、熱中症対策の一環です。

  • 通気性・吸水性のよい素材(綿素材のTシャツなど)

  • 園庭遊びでは必ず帽子を着用(つば付きで通気性のあるもの)

  • 園によっては、予備の服やタオルを多めに用意してもらうことも

また、帽子の色や形を子ども自身が選べるようにすると、「外に出るときは帽子」という意識づけにもなります。

 

自分で脱ぎ着ができるように促すことも、幼児期の大切な生活習慣のひとつです。

 

⑤ 「活動量と休憩」のバランスをとる

熱中症は、「疲れがたまってきたとき」にも起こりやすくなります。

 

保育園では、「活動と休息のバランス」を意識して、以下のような工夫をしています。

  • 活動後は必ず水分補給+室内での休憩

  • 日陰やテラスなど、涼しい場所を用意しておく

  • 室内あそびも「涼しさ」を感じられる工夫(氷・水あそび・風船あそびなど)を取り入れる

「無理をさせない」「休むことも大切」という保育者の判断力が、子どもたちの命を守る力になります。

 

  保育士に求められるのは「予測する力」

 

ここまで紹介したように、熱中症対策には「日々の観察力」と「適切な判断力」が不可欠です。

 

保育士には、ただ子どもを見守るだけでなく、子どもが発する小さなサインに気づき、先回りして環境を整える力が求められています。

 

そのためには、子どもについての深い知識と、実践的な経験の両方が必要です。

 

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  実践力のある保育者を育てる「横浜高等教育専門学校」

 

保育士や幼稚園教諭を目指すなら、現場で本当に役立つ知識と技術が身につく学校を選ぶことが大切です。

 

横浜高等教育専門学校(ヨコセン)では、次のような教育に力を入れています。

 

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  • 2年間で保育士資格と幼稚園教諭免許のW取得が可能

  • 少人数クラスで一人ひとりを丁寧にサポート

  • 実習や模擬保育が充実しており、現場で使える力が身につく

  • ピアノや制作活動が苦手な人にも基礎からしっかり指導

また、保育現場での課題や安全管理(今回のような熱中症対策など)も、授業の中で実践的に学べるよう工夫されています。

 

 

  まとめ

 

夏の保育は、子どもたちの成長を育む大切な時間であると同時に、命を守る責任ある季節でもあります。

 

保育園では、「観察・環境・声かけ・準備・判断」など、さまざまな視点から熱中症対策が行われています。


それを支えるのは、保育士一人ひとりの気づきと学びです。

 

これから保育の道を目指す皆さんにとって、こうした知識は将来の大きな財産になります。

 

横浜高等教育専門学校では、現場で本当に求められる力を身につける教育を大切にしています。


ぜひ一度、オープンキャンパスや説明会に参加して、保育者としての第一歩を踏み出してみませんか?

 

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