闘病仲間 | 生存率5%にかけた夫婦の闘病記(二人三脚で病に打ち勝つぞ!)

生存率5%にかけた夫婦の闘病記(二人三脚で病に打ち勝つぞ!)

32歳で自分の腎臓癌が見つかり、手術も成功してホッとする間もなく
今度は最愛のダンナさんにスキルス胃癌が!!
2年1ヶ月の闘病を終え、ダンナさんは旅立ちました。
ダンナさんとの想い出と1人娘との生活について書いてます。

先日の事ですが。

ダンナっちの闘病仲間が亡くなりました。

29歳でした。


ダンナっちと彼は面識はないものの
お互い知り合いを通して知っていて
頑張って治療をしていました。

彼は21歳で悪性リンパ腫になり、
大学の卒業がかかっている時期だったので
闘病しながらも、勉学にも励み
ちゃんと卒業しました。

しばらくは元気だったのですが
今年4月に悪性リンパ腫が再発。

どの癌も同じだとは思いますが
再発による生存率はかなり低く
治療の辛さを知っていることもあり
最初は緩和ケアを・・・と願ったそうです。

しかし彼は強かった!

医師が治療のキツさから止めるなか
彼は自分の意思で抗がん剤治療を選択し、
闘病したそうです。

しかし悪性リンパ腫は全身に転移しやすい癌。

すでに肝臓等に転移していました。

強い副作用と闘いながら、
もう少しで肝臓の手術ができるかも・・・
という所まできましたが
そんな彼を病魔が襲います。

そして今月始め、彼は静かに息をひきとりました。

彼の最後は苦しまず、
昏睡状態になってすぐに息をひきとったそうです。

ダンナっちも私もついに
生前の彼には会えないままでした。

ダンナっちは通夜前に、
彼と対面してきました。

肝臓に転移があったため
黄だん等の症状は残っていたものの
本当に眠っているような
きれいなお顔だったそうです。

初対面だったダンナっちに
彼のご両親は優しく接してくれたそうです。

ダンナっちは自分も嫁さん(私のこと)も
癌を患っていることを話したそうで
彼の父からは
「頑張っている人には頑張れとは言わないよ。
だから負けるなよ」
と励まされたそうです。

そして両親がいないダンナっちに彼の母から
「ご両親の代わりに私達があなたの全快を祈るね」
と言われたそうです。


息子を亡くしたばかりの彼のご両親から
こんな温かい励ましをいただけて
ダンナっちは驚きと同時に
深い感銘を受けてました。

そして彼の分まで病魔に打ち勝って
必ず元気にならなければ!
と決意してました。

息子を亡くしたばかりの彼のご両親に
今度はダンナっちが亡くなったりして、
悲しい想いをさせるわけにはいかない
両親がいない自分のために
親代わりとなって、自分の全快を祈ってくれる人がいる。

絶対にその人達を悲しませたらいけない!
そう決意したようです。

彼の死は悲しいことですが
死してなお周りの人々に勇気を与える彼
そしてそんな彼を育てたご両親は
素晴らしい人々だと思いました。

私は彼に会ったことはありませんが
彼の生きてきた姿
残したことについてどうしても書きたくて
拙い文章ではありますが
書かせていただきました。

彼の分まで生きると決めたダンナっち
ここ数日は口内炎に悩まされてますが
それでも彼の苦しみに比べたら
こんな事なんてことない!と言って
苦しみながらも食事をしてくれてます。

若くして死ぬことは幸せなことではありませんが
彼から生きる意味を学んだ気がしました。

私の文章力では彼の魅力を伝えきれなくて
申しわけないです。

実名はあげられませんが。

●●さん、今までお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
あなたからいただいた勇気と強さを
今度は私達が受け継ぎます。
どうか空から見守って下さい。
必ず病魔に打ち勝って、
今度は私達があなたのご両親に恩返しをします。