こんにちは。横浜関内婚活結婚相談所リベラルアーツの伊櫻です。
リベラルアーツは、結婚のお相手選びの絶対的基準は、人間性と人柄、一言で言えば、その人の人格力であるとし、婚活に励む方は、人格力を高める生き方改革、未来を拓く自分磨きが大切であると訴えています。
それでは、何を基準、物差しとして、婚活と人生を闘うべきでしょうか。ロシアの文豪、レフ・トルストイから教えを乞うのも、良いかと考えます。
トルストイは、実に面倒な男で、その最後も自分を持て余したのか、齢80を過ぎてから、放浪の旅の途次で肺炎にかかり、辺鄙な田舎駅で客死を遂げました。
トルストイが晩年に至るまで、当時の貴族階級やロシア正教会に対して、その堕落と欺瞞を痛烈に批判、攻撃した結果、革命前夜の帝政ロシアでは、急進派が勢いを増しましたが、トルストイ亡き後7年を経た1917年、帝政ロシアは崩壊しています。
ロシア正教会はトルストイを破門しましたが、その世界的権威を恐れた皇帝は、手出しが出来ませんでした。トルストイの怖さは、農奴制などの社会悪や矛盾を突いたのではなく、僧俗双方にわたる支配階級の人間的堕落を追求したことでしょうか。
トルストイの秀作に「イワン・イリイッチの死」がありますが、浅薄で身勝手な人生を送った、貴族の孤独死が描かれています。生に執着する老人の肉体的滅亡と、それに対する親族や召使いなど、周囲の冷酷さを徹底的に写実しています。
「イワン・イリイッチの死」では、人は生きて来たようにしか死ねないという、トルストイの人生哲学が、凝縮されているように想えます。
最高傑作の長編小説「戦争と平和」では、プラトン・カラターエフという、ロシアの民衆の象徴とも言うべき人物が登場します。カラターエフは、教育を受けた貴族が理解できない神の掟、宇宙を貫く最高善の法則を直感で理解しています。
「戦争と平和」は、ナポレオンのロシア侵攻を描いた歴史小説ですが、壮大な歴史の流れの中で、個人の存在と役割とは何か、という大きな問い掛けが存在します。
そこでは、ナポレオンの利己的な野望を打ち砕いたのは、戦場で散った多くのカラターエフであるとしており、ロシア側の総帥クツーゾフには、ロシアの冬将軍以下の役割しか、与えられていません(笑)・・・。
歴史は繰り返すのでしょうか、第二次大戦では侵攻したヒトラーと、レニングラードでの壮絶な攻防戦が展開されましたが、やはり冬将軍の到来が、逆転勝利を呼び込んでいます。
トルストイは、歴史の流れを築くのは、社会制度の改革ではなく、神の掟、宇宙の法則に従った個人の再生、自己改革であるべきとの信念を、最後まで崩しませんでした。
人生では誰もが、現実と虚構の世界を往復、或いは、その狭間で揺れ動いていますが、トルストイの小説では、愛欲を追い求める貴族社会の虚飾が、完膚なきまでに剥ぎ取られます。
恋愛小説では、「アンナ・カレーニナ」と「復活」があります。「アンナ・カレーニナ」は、青年将校との愛欲に溺れ、不倫旅行までする人妻の話ですが、最後は社交界から弾き出され、愛人にも捨てられて、鉄道自殺で命を絶ちます。
他方、「復活」は、主人公が昔、誘惑したカチューシャが、自分が原因で娼婦に身を沈め、更には、無実でありながらシベリア送りとなります。自分の所業を悔い改めた主人公は、カチューシャと一緒にシベリアで魂の浄化、自己の再生を遂げます。
それから、「クロイツェル・ソナタ」では、愛欲が支配する貴族社会の堕落振りについて、それが如何に下品なのか、容赦なく暴露しています。
トルストイが異常な生命力を誇ったことは、良く知られていますが、トルストイ本人が闘い続け、自らに内在する善と悪、正と邪の相克も、全作品を貫く程、激しかったと言えます。
トルストイは、自らの愛欲の激しさを持て余していますが、婚活に励む方が、外壁(見た目)磨きと口三味線(ご機嫌取り)でしか、お相手に働きかけが出来ないのであれば、欲望を制御して、人格力を高める志と知性の如何が、問われるでしょうか(笑)・・・。
リベラルアーツ「婚活必勝講座」の出張講師を承ります。講師料は、御1名様3,000円、参加人数は原則10名様までとし、委細は相談させて頂きます。お申込みは、リベラルアーツHPのご相談、お申込み、お問合せのページから、お願い致します。横浜関内婚活結婚相談所リベラルアーツHPは、ここをクリック