フーテンの横チン -250ページ目

遅咲きのソメイヨシノ


2014・4・10~愛媛・松山市~
 すっかり終わっていたかに思えた伊予国のソメイヨシノのシーズン。通勤途中、南堀端と西堀端の角にある木をよく見てみると、咲いたばかりと思われる花がいっぱいの枝があった。それも、まだつぼみの状態のものもある。ビルにさえぎられているからか、陰になっている部分が多い。隣の木はすでに葉桜状態にあったので、なんだか得した気分になった。
 新年度が始まり、真新しい制服を着た高校生や中学生をよく見かける。まだ、温暖化という言葉が世の中になかったころは、入学式に合わせるかのように、ソメイヨシノが咲き乱れていたような気がするが、ここ数年を振り返ると、学校の内外にある桜の花はもう散っていているんだよなあ。だから、この堀端の桜のように、ちょっぴり出遅れて咲いているのを見つけると、無性にうれしくなる。

なつかしのカツカレー


2014・4・9~愛媛・松山市~
 何も変わっていなくて、めっちゃうれしかった。ふと思いついて、道後一万にある食堂「太養軒」に晩飯を食べにいった。貧乏生活を送っていた学生時代、講義が終わると、同級生といっしょによく通った。値段が安くていっぱい食べられるので、毎日のように通ったものだ。あれから18年が経とうとしているが、外見は当時のまま。なつかしいなあ。内装はきれいになってはいたが、素朴な雰囲気は当時のままだった。
 奥の方を見てみると、男子学生4人組がうまそうに大盛りごはんを食べていた。まるで、昔の自分たちを見ているかのようで、思わず顔がにやけてしまった。その1人が食べていたジャンボカツカレーがめっちゃうまそうだったので注文。大皿ごはんの上には生卵がのっていた。じっくり煮込まれた濃いルーも変わっていない。これで550円。当時の値段は記憶にないが、もっと安かったのは確かだ。外見はすっかりオッサンになったが、ごはんを食べている時だけ、希望に満ちあふれていた学生時代に戻っていた。

八重桜とチンチン電車


2014・4・8~愛媛・松山市~
 いつもは横目で見るだけの三番町の通りがにある八重桜が、知らないうちに満開になっていた。白い花びらの一葉桜だった。小さく、かわいい花びらのソメイヨシノとは違って、バラのように大きな花をつけているので、見応えがある。オフィス街の中にあり、仕事帰りのサラリーマンらが見上げながら歩いていた。
 花園町通りとクロスしているので、チンチン電車が頻繁に視界に入る。大好きな被写体と絡めてパシャリ。うん、なかなかいいんじゃない?ソメイヨシノが徐々に葉桜となり、周りでも「桜も終わりだね…」なんて声が多いけど、まだまだ桜の季節は終わっていない。か弱さのあるソメイヨシノもいいけど、豪快に咲く八重桜も、またいい。