2006年07月30日

【小説】ユグドラジルの覇者

テーマ:Book Review


桂木 希
ユグドラジルの覇者

 なかなか楽しめました。

 タイトル勝ち、って要素も大きいですね。ユグドラジルとは、北欧神話に出てくる世界の象徴ともいうべき巨大な樹のこと。つまりは世界を奪い合う覇権争いってところで、既に表紙の時点で興味沸いちゃいます。

 実際、強引な展開はあるものの、話のスケールは、世界の各地にちりばめられた癖のあるキャラが壮大な知略謀略を尽くす「大風呂敷」で、「このあと、どうなるの?」感が、ぐいぐいと物語をひっぱります。

 相場を扱う割にはスピード感はそれ程でもないし、アクション要素がないので、そういった疾走感は今ひとつですが、最初はあちこちに時間と位置が飛ぶため多少ごちゃごちゃ感があるものの、途中から徐々に話がつながってきて、構図が見えてくると、ページもどんどん進みます。

 なんたってミステリ大賞受賞作だから、アクションとかそういうのは、なくてもいいのでしょう。決してテンポが悪いわけじゃないし。

 登場キャラは非常に分かりやすくこしらえてあり、特に欧州の若き女帝ハンナが、ちょっと出来すぎで、漫画キャラっぽいところがあるけど、いい働きしてます。

 キーマンの日本人、矢野健介はさながら合気道の達人のような立ち振る舞い。

 最後は、重層的に仕掛けられた心理的トラップに、欧米の名だたる猛者達がことごとくはまっていくのでした。
 覇権争い、とか、謀略戦、というよりは、一方的に罠に落ちていきます。

 後半の話の手仕舞いかたはちょっと大雑把。
 覇者は結局…ってところが著者の主張なのかも知れないけど、少々オチは肩透かしかもね。


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出版社/著者からの内容紹介
 世界規模のネットコンゲーム。第26回横溝正史ミステリ大賞、大賞受賞作。
 200X年、世界はかつてない勢いでネット経済へとなだれ込もうとしていた。米、欧州、アジア……各国の経済覇者がしのぎを削る。果して世界経済の支配権は誰の手に渡るのか!? 壮大なスケールで描く経済謀略小説。

内容(「BOOK」データベースより)
 華僑の若き総帥“華龍”、娼街育ちにしてEU経済界の女帝、某巨大財閥をバックに持つ米最大IT企業トップ、そして流浪の一日本人と覆面トレーダーの二人組…。混沌のネット経済界を制するのは誰か―?くせ者たちが火花を散らす、タイムリミットの頭脳戦。第26回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作。
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