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ameba blogを更新しました_
今日のテーマは「特捜最前線」_
こんばんは、鷹村洋一です(´∀`)_
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神代警視正 二谷英明
橘刑事 本郷功次郎
船村刑事 大滝秀治
紅林刑事 横光克彦
津上刑事 荒木しげる
吉野刑事 誠直也
滝刑事 桜木健一
桜井刑事 藤岡弘
愛と死と、憎悪が渦巻くメカニカルタウン
非情の犯罪捜査に挑む、 心優しき戦士達―彼ら特捜最前線





おやじさんのいなくなる日

夏の太陽が大都会に容赦なく照りつけるその日、
荒川放水路に切断された男の腕が浮かんだ
バラバラ殺人事件である
被害者は廃品回収業・川西ヨウコの夫、晃一郎と判明した

その頃、船村刑事の妻が突然血を吐いて倒れた
妻の病気が胃癌であることを知った船村は大きな衝撃を受けた
妻にそのことを悟らせぬ為に、船村は却って捜査に打ち込んでいった

死体の腕にあった注射痕から、
被害者が麻薬を買おうとした相手が容疑者として浮かび上がった
前科三犯、暴力団員・オマタケンジである
追い詰められたオマタは子供を人質に操車場の小屋に立て籠もった

妻の手術が始まっていた
包囲から二時間、刑事たちの顔にも焦りの色が浮かび始めていた

おやじさんは拳銃向けられてるからね

メチャメチャヤバい状態から後編へ

電車は切れ者・紅林が強引に動かした
ヘリコプター要員を桜井さんから奪い取った運転スキルが電車でも活きる

おやじさんがオマタを説得しつつ、注意を引く
予定通り、小屋の裏へと潜り込むことに成功!

おやじさんが体当たりで子供を救出し、程なくオマタを逮捕した
だが、オマタは川西晃一郎殺害を認めようとしなかった




おやじさんの奥さんの手術は―

予定よりも大幅に遅れて病院に到着
手術までには戻るつもりだったのに、手術終わってた

「考えていた以上に酷い状態でした
結局、病巣部の摘出はしなかったんです
所謂―開けただけ、ということになりました」
「だめだった―?」
「―残念です」
「女房は、手術は成功したと思っているでしょう?」
「腹水を抜きましたから、楽になったと思います
手術は成功した、という感じを受けるでしょう―暫くはね」
「暫く―?」
「これから苦しくなる―苦痛との闘いが始まるんです」
「これからって言われたってあんた―」

もうおやじさんの声は
今にも消え入りそうなくらいのものになっていた




「父さん、苦しい―どうしてこんなに―?」

「父さん、父さん、苦しい―我慢ができない
死んだ方がいい、死んだ方がいい―」
「馬鹿馬鹿ッ!」

奥さんは痛み、苦しみに苛まれる
おやじさんは居ても立っても居られない

「先生、先生!頼みますよ!女房の痛み、止めてください!」
「痛み止めは麻薬ですよ、やたらに打てないのは解るでしょう?
あなたも警察の方なんだから―」
「そんなコト言ったってあんなに苦しんでいるのに!
あなた方は放っておくんですか!?」
「船村さん!冷たいようですが
あなたの奥さんはこれから先、もっと苦しくなる」
「もっと!?」
「そうです―」
「あれよりもっと苦しむんですか!?」
「落ち着いてください―周りにいる人が、落ち着かなきゃイカンのです」

おやじさんは、愕然となった
自分じゃ何もできない、医者も何もしてくれない




これまでの捜査状況まとめ

被害者・川西晃一郎の足取りは以下の通り

日曜日の12時頃、家を出る
(近所の釣り船屋の証言、滝が報告)

13時頃、渋谷区の公園で麻薬密売人のチンピラに会う
5gの麻薬を買いたいと申し入れるも、チンピラは手持ちなし
チンピラは川西晃一郎にオマタを紹介する
(チンピラの供述、橘さん、アカレンジャー・吉野が報告)

18時頃、渋谷区村山町のスナック「ジャイアンツ」裏
その便所付近で川西晃一郎とオマタが会う
(スナック従業員及び近所のタバコ屋の証言、
仮面ライダー1号・桜井さん報告)

便所裏には争った形跡があり、
僅かに血液型はO型の血痕も採取された
なお当日、その50メートル付近にオマタの車あり
(実況見分、担当はストロンガー・津上)

オマタは便所からスナックに戻った際
拳にべっとりと血が付いていた
それを拭き取ったおしぼりは特命課がゴミの山から発見
血液型は同じくO型、川西晃一郎と一致する

状況証拠としては
金銭上の縺れからオマタが川西晃一郎を殴打・殺害
死体を一旦車に隠してスナックで朝を迎え、
自宅に運び込んでバラバラにして荒川に遺棄したと考えられる

発見された腕及び頭部を包んでいた新聞
その配達区域内にオマタのマンションがあり、大阪版の新聞についても
10日前にオマタ自身が大阪に行っているという点で辻褄が合う
(紅林の調査)

だが課長は、オマタ犯行説に疑問を抱いていた
「ここまで手の込んだやり方をするか」という点で―




苦しみ続ける奥さん、おやじさん

「母さん、しっかりしてくれ―ん?しっかり―」
「父さん、父さん!―殺して、私を殺して!」

遂に奥さんが苦痛に負け始めた
生きようとするよりも、痛み、苦しみから逃れたいと思うようになった
痛み止めを打って貰えば、途端に静かになる
さっきまでの苦しそうな呻きがウソのように眠る




川西晃一郎の胴体部分が発見された

解剖の結果、殺されずとも一年と保たない進行性の癌だった
おやじさんはそのことを確かめに川西ヨウコに会いに行った

「癌だってこと、知ってたんですね?」
「―」
「死ぬことが決まってる病人を抱えて大変だったでしょうなぁ―」
「―何のことでしょう?」
「川西さんは苦しみましたか?」
「―」
「あなたも苦しかったでしょうなぁ―」
「あの人は身体が弱かったですから、私はもう慣れていました」
「何年もご主人の苦しみをずっと見守ってきたワケですね」
「刑事さん、私に―何か?」
「私はね、私の女房も―まぁ、いいです
どうも、失礼しました」





「課長、川西ヨウコのことですが―」

オマタは殴ったことについては認めても、殺害は認めようとしない
川西晃一郎のその後の足取りも解らない
おやじさんは川西晃一郎が自宅に戻ったと踏んだ
近所の釣り船屋にも誰にも見られずに―

おやじさんは駅から滝を真っ直ぐ川西宅へと向かわせた
そしておやじさんは滝とは別の方向へ歩き出した

滝が釣り船屋の前を通って川西宅へ着くと
そこにはおやじさんがいた

「おやじさん!随分早いじゃないですか!」
「寄り道しないで来たか?」
「勿論ですよぉ―」
「君の足で15分、私はここまで5分で来たよ」
「汚えなぁ~、自分だけタクシーだもん」
「釣り船屋のおばさん、私を見かけたって言ってたか?」

「この土手を越えると駅まで5分で行けるんだ―
滝くん、川西さんはここに戻って来たに違いない」


おやじさんの読みは冴えていた
いつも通り、冷静で緻密な捜査だった




おやじさんの刑事としての目線

「滝くん、すまないが牛肉を買って来てくれないか
牛肉の上等なやつ―」

そう言って滝に幾らか持たせたおやじさん
その夜、二人は川西家ですき焼き鍋を囲んだ

「奥さん、こいつはね
すっかりあなたのファンになっちまったんですよ」
「おやじさん!」
「いいじゃないか、いや―私も実はそうなんだ
奥さんにとてもよく似てるんだ
ウチの女房の若い時!フフフフフフ(笑)」

「奥さん、奥さんは一生懸命ご主人の為に尽くした
嬉しいなぁ―その気持ちが本当に嬉しい
滝くん、歌唄いたくなってきた―唄わしてくれ」

おやじさんが何時になく上機嫌だ
クシャクシャの笑顔で十八番のこきりこ節を唄い始める

踊りたきゃ踊れ 泣く子をいくせ ささらは窓のもとにある

「マドノサンサ―
奥さん、途中で悪いけど便所ドコですか?」




唄いながらも眼は冷徹な刑事のソレ

デデレコデン ハレノサンサモ デデレコデン

こきりこ節の調子は変わらないのに、
おやじさんは元の刑事の目で風呂場を見ていた
その後川西家を出て、滝に言った

「コイツをね、直ぐに科研に持ってって鑑定して貰ってくれ」
「―何スか、コレ?」
「あそこの家の風呂場のカーテンをちぎって持って来たんだ」
「なんですって?」
「よく見給え、間違いなく血痕だ」
「おやじさん、まさか―まさかコレ手に入れる為に」

おやじさんは何も言わなかった
酔ってなどいない、冷たい目つきだ

「そうなんですか、その為にわざわざ肉買って―汚え!汚いよ!」

おやじさんはやはり何も言わない
真っ直ぐに滝を見る眼は恐ろしく冷め切っている

「じゃあおやじさん、あの家で言ったコトは
アレ皆ウソなんですか?え?どうなんだ?え?」
「犯行現場はあの家だ」
「そんなコトはどうだっていいんですよ!
オレはあんたの気持ちを聞いてんですよ!汚いって言ってんですよ!」
「それからね、コレはあそこの家の井戸の周りの土だ―
ホトケさんの爪の間に挟まっていた土と同じものかどうか
調べて貰ってくれ」


鑑定の結果
血痕の血液型はO型、土は爪の間から出たモノと一致した

川西ヨウコが回収に廻る家の中に大阪からの転入者がいた
その家では大阪版の新聞を取っていた
そして月曜日に、包丁と鋸を購入していることも判った
こうして容疑が固まり、川西ヨウコを逮捕した




奥さんが、病室にいない

おやじさんは川西ヨウコの逮捕には立ち会わなかった
病院へ、奥さんのいる病室へ行った
だが、そこに奥さんがいない

おやじさんは屋上に出た
包帯か何かが干してある、誰でも出入りできる屋上
手すりにはフェンスもない
まさかと思って下を覗いた、誰もいない

「母さん―」

辺りを見回して別の所へ走って行き、下を覗き込む
誰もいない、でも振り返るとそこに奥さんがいた




安堵から笑顔が一瞬こぼれた

「ダメじゃないか!寝てなきゃ!」
「ああーいい気持ち―」

奥さんは本当に清々しい気持ちでいる
でも立ち上がった時はフラフラしていて覚束無い

「あんな苦しいのが嘘みたい―でもまた、苦しむんだなぁ」
「大丈夫だよ―だんだん良くなるよ」
「お父さん、私ね―ここから飛び降りちゃおうと思ったの」
「馬鹿なこと言うんじゃない―」
「私、本当は癌なんでしょう?」
「違う!違うよぉ!違うよ!
肝臓が悪いそうだ―あのバカ医者、診断を間違えたんだそうだ―」
「ふふふ―そうね、うちの家系に癌はいないものね―」
「そうだよぉ!」
「どうしてあんなに苦しむのかなぁ―
辛いなぁ―死んじゃった方がいいと思うのよ、私―」





「死」を見つめるふたり

「おい、怒るぞ!冗談でも死んだ方がいいなんて言うんじゃない!
お前は治る!治ります!」

「長くかかるのかなぁ―
死ぬんなら私、生まれたところで死にたいな
高山に帰りたくなっちゃった―」

奥さんは自分の最期を見つめている
おやじさんはもう、奥さんに何も言えなかった




「課長、私に調べさせてください」

川西ヨウコは石のように黙ったまま
自宅で殺害・解体したという物証も出た、
それを橘さんが突き付けても何の反応もない

「何故喋ってくれんのです?
―あなたはご主人が癌だということを知っていた」
「知りません―」
「私はね、ご主人のような真面目な方が
何故麻薬をやっていたのか不思議で仕方がなかった―」
「―」
「千葉の病院で見付けましたよ、ご主人のカルテをね―
川西晃一郎氏は癌だと診断された
本人には知らせずに、奥さんにだけ医師から話があった」
「―」
「末期の癌患者は―もう死ぬということが判った時、
患者を自由にする
自由にするということは―見放すということだ」

「やめてください―そんな話、聞きたくありません」

川西ヨウコは感情を現さない
大した反応もしない、それでもおやじさんは見立てを語る

「ご主人の苦痛を抑える為に、あなたは麻薬を打った
苦しんでいるご主人の為に、あなたにできるのはそれしかなかった」

「なんで―何故そんなこと言うんですか?
あなたに私の気持ちが解る筈がありません」
「私には解る、あなたの気持ちがよぉーく解る」
「―?」
「私の妻も、癌なんです」

衝撃の事実を知らされる特命課
そりゃビックリするわナ―

「医者が言った、絶望だと―助からんのですよ
私は焦った、何とかしてやれないのか何とかできないのか
ダメなんですよ―
あれほど私に尽くしてくれた女房に私から何にもすることができない
それどころか私は女房に隠しておくこともできなかった
女房は知ってしまった、自分はもう助からんのだと―」

「―」
「女房の苦しみは酷くなった、そして女房は言ったんですよ―
父さん、苦しくて仕方がない、楽にさせてくれないかって
私は、私は―その時、その時私は―」




「この手で―」

「女房をいっそのこと殺してしまおうと思った
しかし―できなかった、殺せなかった―
私はその時、気付いたんだ
女房を楽にさせる為じゃない、
私は自分の辛さから逃げたがっているだけじゃないか―

いや違うな、そういうことじゃないんだな―」
「―」
「一日に何時間か、女房が苦痛を感じない時がある
そういう時に女房が私の顔を見て笑うんだ―
その顔を見ると私は―
あぁ―殺さなくて良かったなぁと思う」
「―」
「非道い人間だよ私は―
私は自分の為に女房を生き続けさせているだけなんだ
どうすることもできない、何にもできない!
女房の笑い顔がだんだん少なくなっていく―
しかし、たとえ一時でも!
女房の笑い顔が見られる限り私は女房を殺さない!」


おやじさんが川西ヨウコの心を抉った
自分の気持ちをさらけ出して、ぶつけて、抉り出した
押し止めていた感情は、嗚咽となって溢れ出た




課長からおやじさんへ―

「川西ヨウコは夫が苦しむのを見るに見兼ねて、
夢中で絞め殺してしまったんだそうだ―」
「課長、女房が故郷に帰りたいと言っています
側に居てやりたいんです―
どこまで保つか、最後まで一緒に居てやろうと思うんです」

「殺した後もあの女は、生き返って欲しいと何度も揺すぶったそうだ
―おやじさん、こんな時でも仕事の話しかできない
私は、私は―
あんたに他にもっと言うべきことが―」


この度、私一身上の都合により退職致すことになりました
顧みれば三十有余年、諸兄には一方ならぬお世話になり
ただ、感謝の言葉あるのみです
諸兄の益々のご活躍を祈っております―





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ペタしてね どくしゃになってね…