バイバイ小林のFly me to the river
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踊るイワナ

 

禁漁まであと2週間と迫った。

 

ススキの穂が風にそよぎ渓流のシーズンももうすぐ終わりと知らされる。

 

なぜかこの季節は物悲しく

 

郷愁を掻き立てられる。

 

郷愁といってもすぐ隣の県。埼玉県なのだが。

 

 

 

 

 

 

さっそく川に降り立ちロッドを振るが強風に煽られ

 

ラインが押し戻されてしまう。

 

 

 

風裏のあの淵まではまだ距離があるので

 

両岸が木に覆われたポイントまで川を遡ることにした。

 

 

 

 

木々の隙間から朝日が漏れて川面を照らし

 

その光にミッジたちが群れをなして飛び回る・・・

 

というメルヘンちっくな場面を想像していたのだが

 

 

 

全く虫っ気がない。

 

カゲロウどころか蚊ですら飛んでいない。

 

 

 

 

川面を見つめるがライズもない。

 

 

 

 

 

 

そんな時はコーヒータイム♪

 

冷たい川の水を汲んで湯を沸かす。

 

適当な岩に腰掛けライズを探しながらゆっくりとコーヒーを飲む。

 

ダバダ〜ダバダ〜♪

 

頭の中で熊川哲也がくるくる回る。

 

 

 

特にコーヒーが好きというわけでもないのだが

 

ここでコンブ茶とかほうじ茶では

 

床の間にルノアールの絵を掛けているようで

 

なんともチグハグ。

 

 

 

ハードボイルド小説の主人公の探偵が

 

ママチャリに乗ってできちゃった婚の赤ん坊を仕事前に

 

託児所へ急ぐようなもので

 

今風にいうとイケてない。

 

 

ここはコーヒーでなくてはならないのだ!

 

 

 

 

 

 

そんなことを思いつつ眺めていた水面(みなも)だが

 

一向にライズが始まらない。

 

虫が飛んでいないのだから当たり前と言えば当たり前である。

 

 

 

仕方ない。

 

こうなったらショットガン・タクティクスで

 

扇状にフライを投げて昆虫の流下を演出してやることにする。

 

うまくいけば拍手喝采。

 

演出家の腕の見せ所・・・というわけだ。

 

 

 

 

果たして・・・

 

 

 

 

 

 

 


 

演出家の目論見(もくろみ)は的中し

 

良型のイワナがスタンディング・オベーション。

 

薄いグリーンと淡いピンクのドットが美しい。

 

 

これからやってくる厳しい冬を越し

 

さらに大きくなって子孫をたくさん増やして欲しいと願ってリリース。

 

 

 

 

 

 

 

釣った後はCDCカディスを川の水ですすぎ

 

魚の滑り(ぬめり)を落とし強く息を吹きかけ、さらにティッシュで水気を拭って

 

アイブロー・ブラシでCDCの毛並みを整える。

 

これは百均で買ったもの。眉毛用のブラシ。

 

さらにドライシェイクでわずかに残っているだろう水分を取り除き

 

最後にドライシェイク・スプレーをかける。

 

 

 

 

これでまたしばらくは水面にぽっかりとフライを浮かべることができる。

 

なんとも手間のかかる作業だが

 

わたしはフライを新しいものと付け替えるよりこちらの方が楽しいのでやっている。

 

 

作業工程が多く他の釣りよりめんどくさそうな処理を終え

 

浮力が回復したフライを流心の流れが弱まるところの先端に落とすと・・・

 

 

 

 

 

 

 

丸々と太ったヤマメが釣れた。

 

 

朝日を浴びた秋色のヤマメは美しく

 

この川の餌の豊富さを物語っていた。

 

これだけお腹いっぱい食べていたらさぞや大きく育つことだろう。

 

また来年会いましょう・・・

 

と別れを告げリリース。

 

 

 

 

 

 

木立に両岸を挟まれたこの区間は全く風が吹かない。

 

フライラインも面白いように飛んでいく。

 

 

 

もう気づかれた方もいらっしゃるかと思うが

 

先週からフライラインの色が変わった。

 

今まではSAGE SLT #3に適合ラインの#3を使用していたのだが

 

シュートの際のラインの伸びが悪いので

 

試しに#4を乗せてみた。

 

これが功を奏してラインは先週から気持ちよく飛ぶようになったのだ。

 

 

 

以前使用していたSAGE #000も#3のラインがちょうど良かった。

 

ショップの人に言わせると#000の良さがなくなると言っていたが

 

#000ラインでは風に抵抗できないし

 

技量の問題と言われればそれまでだが飛ばない。

 

現在#000は折れてしまって修理のタイミングを見計らっている。

 

単に経済的な問題である(泣)

 

 

 

 

 

禁漁になったら#000を修理に出して

 

来シーズンは演出家としてキャストに加える予定だ。

 

 

 

かっ飛ぶようになったロッドを気持ちよく振っていると・・・

 

 

 

 

 

 

 

出番を待ちきれずに主役のイワナが飛び出した。

 

朝日を浴びて金色に(こんじき)輝くイワナ・・・

 

渓流という舞台のエンターテイナーである。

 

 

君の出番はまだちょっと早いのだが

 

これからであろう産卵行動に加わって

 

弟子の子役たちをたくさん育てて欲しい。

 

ありがとう。

 

また来年会いましょう。

 

 

 

 

 

 

そうこうしているともう12時。

 

目的の淵にたどり着いた。

 

普段ならここは全くの無風状態なのだがこの日は違った。

 

ビュービュー風が吹いている。

 

 

 

 

ならば風が止むまで秋の陽を浴びてランチタイムにする。

 

 


 

ヘソで茶を沸かすというが

 

ヘソでコーヒーを入れられたらどんなに便利だろう。

 

こんなものは持ってこなくても済むのだ。

 

もっとも河原でヘソを出してコーヒーを入れているなどという格好は

 

仮にできたとしてもブログには載せないだろう。

 

 

 

 

ライズを待つ間・・・コーヒを飲む。

 

ふと頭をよぎる・・・・

 

 

 

 

床の間のルノアールもありかな・・・

 

 

 

ハードボイルド小説の探偵が赤ん坊を背負って

 

ママチャリに乗って

 

仕事前に託児所へ行くのも現代的で良いではないか・・・

 

 

 

今度は梅昆布茶も持ってこよう(笑)

 

 

 

 

 

尺のライズを待つ・・・・

 

ひたすら待つ・・・

 

 

 

熊よけの鈴が物悲しい音色を放つ。

 

熊でもいいから顔を見せてくれ!

 

その際は・・・対岸で・・・よろしく。

 

 

 

 

ライズがない。

 

熊も出ない。

 

熊川哲也ももちろん出ない。

 

 

 

なんのためにここにいるかって?

 

あの尺イワナに会いたいがために

 

200kmも離れたこの川に来ているのだ。

 

 

 

 

何気なくふと水面を見ると・・・

 

上流からなにやら白い小さなものが流れて来た。

 

陽炎だ(カゲロウ)。

 

 

 

これは渓流魚にとっては大好物の登場・・・待ってましたとばかりに喰らいつく・・・

 

 

はずだったのだが・・・

 

 

 

 

カゲロウは水面でパタパタと羽をバタつかせ

 

飛びたいけど飛び上がれない・・・

 

羽化に失敗したダン(亜成虫)なのだろうか・・・

 

尺イワナが潜んでいるだろうポイントの上を

 

何事もなくスーッと流れて行ってしまった。

 

 

 

ふむ・・・・

 

 

魚はいるはずなのに・・・

 

産卵行動に夢中なのか?

 

この淵の魚はすでに細流に入ってしまったのか?

 

水面ではなく水中を流れるニンフ(幼虫)を食べているのか?

 

 

 

 

もうライズ待ちをしている余裕はなくなって

 

ポイントというポイントをしらみつぶしに釣りまくってみた。

 

 

がしかし、本物を食わないのだから偽物の毛針に喰らいつくはずがない。

 

仕方ない。今日はこれまでと諦めて車に戻ることにした。

 

 

 

川通しで車に戻る途中・・・

 

そうだ!

 

支流があるじゃないか!

 

 

 

諦めの悪い奴である。

 

一旦、車に戻ってコーヒーセットを車に積み込み

 

ちょっとだけ身軽になって支流の堰堤を目指した。

 

 

 

時刻は16時30分。

 

のんびりとはしていられない。

 

秋の日は釣瓶落とし(ツルベオトシ)というが如く

 

秋になると日が暮れるのが早くなる。

 

笑福亭鶴瓶を谷底へ突き落とすという意味ではない。

 

 

 

 

さすがにこの時間ではすでに先行者がこの堰堤を釣ってしまっているだろう・・・

 

そうは思ったが、しかし新しい足跡も見当たらず

 

堰堤の手前でロッドを振ると反応する魚が数匹いた。

 

 

これは期待できるかも・・・と

 

堰堤に到着して第一投を堰堤が作り出す激しい流れの一番最後

 

穏やかな流れにふわりと浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

やはり主役は緞帳(どんちょう)が降りる寸前に飛び出した。

 

この主役級のイワナには脇役が2匹連れ添っていて

 

針にかかったイワナがダンスを踊るように暴れると

 

周りを取り囲んだ脇役も同じ振り付けでダンスした。

 

 

 

 

 

まるでウェストサイド・ストーリーを観ているようだ。

 

泣き尺(29センチ)の細長いイワナだった。

 

 

 

彼がジェット団なのかシャーク団なのか聞きそびれたが

 

今回の新潟公演は大成功に終わった。

 

 

 

さて来週は・・・

 

 

 

つづく

南アルプスのヤマトイワナを求めて

9月11日・・・

 

雲は多かったが南アルプス地方はいい天気だった。

 

この日は最近よく一緒に釣りに行く高校時代の旧友

 

O氏と甲府南で待ち合わせをして目的の川に向かった。

 

 

 

 

 

O氏はカムパネラのロッドにオレンジのライン。

 

わたしはブルー。

 

妙にこの2本のコントラストが気に入って写真に収めた。

 

 

 

 

 

 

流れの向こうを釣るO氏。

 

最近釣り姿も様になってきた。

 

ヤマトは初めてだというのでぜひ釣ってもらいたいと思い

 

魚が付いていそうなポイントにフライを漂わせてもらうが反応がない。

 

 

 

 

 

 

 

ガイド役に徹するつもりだったがわたしが先に釣ってしまった。

 

やや白っぽいヤマトだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

川は相変わらずの激しい流れだったが

 

逆にポイントは絞りやすかった。

 

 

 

 

続いて釣れたのは黒ずんだヤマト。

 

いかにも「ヤマト」といった体色だ。

 

 

 

 

昼は川辺でお湯を沸かし

 

コンビニで買ってきたパンとコーヒーで腹を満たした。

 

 

 

 

 

この雄大な流れに釣り人はわたしたち2人だけ・・・

 

コーヒーを飲んでのんびり川を眺める。

 

なんとも贅沢なリラックスタイムではないか!

 

 

 

 

 

 

 

そして午後はこの一尾で終了。

 

 

 

O氏にもいいサイズの初ヤマトが釣れて

 

南アルプスの空気をいっぱいに吸い込んで

 

大満足の一日であった。

 

 


今シーズンもあと2回の釣行で幕を閉じる。

 

来週はまた新潟の川に降り立っていることだろう・・・。

 

 

 

 

 

 

鳴る川

9月7日、例によって早朝、高速に乗り川を目指す。

 

南アルプスの山々が遠くに見えた。

 

 

 

今回は南アルプスの麓の谿に入渓した。

 

初めて釣り上がる流れである。

 

台風が近づいているというのに実にいい天気だ。

 

 

 

 

入渓してすぐにアマゴらしい魚の反応があったが釣り上げることはできなかった。

 

いつもの谿は次回にとっておくことにして

 

今回は調査を含め、川辺でランチ目的のお散歩。

 

 

 

 

いかにも魚がついていそうな流れを見つけ

 

しばらく観察していると・・・

 

ライズがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライズがあれば釣れたも同然。

 

ライズ狙いの一投目で出た。

 

 

 

 

丸々と太ったアマゴだ。

 

サイズはおそらく25 〜26センチぐらいだろう。

 

 

 

 

 

リリース前に記念撮影。

 

 

 

 

もうこれで充分。

 

車に引き返し海鮮アヒージョとサラダ

 

山梨県産の自家製葡萄ジュース?でランチ。

 

 

 

 

 

食後の腹ごなしとして近くの川を釣ってみるが全く釣れなかった。

 

来週に期待・・・だ。

 

 

 

釣友に釣れたイワナ

 

自宅から約2時間半・・・

 

夜中の3時に起きて車を走らせる・・・

 

あの川を目指す理由はなんだろう・・・

 

いいサイズのイワナやヤマメが釣れるから・・・

 

それだけではない気がする。

 

 

 

 

 

 

今回もあの川を目指し高速を走った。

 

あの36センチのイワナが三度釣れたら面白いと思ったからだ。

 

 

川に到着してふとスマホを見るとメッセージがあった。

 

Y氏からの連絡ですでに近くの川で釣りをしているという。

 

昼に行きつけのコンビニで落ち合うことにして

 

わたしも早速川に降りた。

 

 

 

 

 

 

釣りを開始して間も無く釣れたのがこのヤマメ。

 

この先にはフラットな流れがあり

 

イワナたちの恰好の餌場となっている。

 

 

 

 

しかしシーズン中は釣り人も多く

 

イワナたちも学習したとみえてライズがない。

 

 

 


 

 

そんなこともあろうかと思い

 

今回はヒップバッグにコーヒーセットを持ってきた。

 

コーヒーを飲みながらしばし水面を観察する。

 

 

 

 


 


 

 

ロッキングチェアでもあれば優雅にもう一杯コーヒーを・・・と言いたいところだが

 

12時に待ち合わせをしているのだった。

 

悠長に2杯目を沸かしている場合ではない。

 

目的はこのずっと先の淵なのだから・・・。

 

 

 

 

コーヒーセットをバッグに押し込んで釣りをスタート。

 

ライズがないのでイワナのいそうなところにフライを落とすと・・・・

 

 

 

 

 


 

すぐに出た。

 

https://youtu.be/mLojIyibKQc

 

 

さらに上流へ進みあの淵を目指すが

 

あのイワナが二度釣れたあの淵へ行くには本流の太い流れを渡らなければならない。

 

本流の太い流れを目の当たりにしてしばし躊躇していると

 

少し上流に大きな沈み石を見つけた。

 

 

こんな石の陰に魚がついていることが多いんだよなぁ・・・と

 

試しにフライを投げて見ると・・・

 

 

 

 

やはりいた(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

https://youtu.be/I0COWK0a-d0

 

 

 

おっと・・・今日はあのイワナに会いにきたんじゃないか。

 

このヤマメたちと遊んで随分と時間を食ってしまった。

 

向こう岸に渡ってあの淵に行きライズを待つには時間が足りない。

 

今日はもう引き返してY氏と合流しよう。

 

 

 

川通しで車に引き返し、待ち合わせ場所のコンビニに着くと

 

すでにY氏の車が停車していた。

 

Y氏は午前中思わしくなく疲れてしまったようで

 

「平坦で涼しいところがいい」というリクエスト。

 

 

ならば・・・涼しい谿へ行きましょうと車に乗り込み

 

目的の谿に到着。

 

 

 

谿に入って程なくしてY氏にイワナが釣れた。

 

これでY氏もボーズを免れたと思ったのが功を奏したのか

 

殺気の消えたY氏のフライに大物が出た。

 

 

 

 

計測してみると36センチ。

 

見事なイワナだ。

 

 

 

 

その後はコーヒーで乾杯。

 

 

 

 

また来シーズンご一緒しましょうと別れた。

 

 

 

自分が釣った大物でもないのに

 

釣友に釣れたことがとても嬉しく思えた。

 

 

 

 

 

そして帰る途中にいつものPAに入り

 

牛ヒレステーキ・和風シャリアピン・ソースとやらをいただいた。

 

 

さて、今シーズンも残りわずか・・・

 

今週末はどこへ行こうか・・・

 

 

久しぶりのヤマト

ここしばらくは新潟に入り浸り

 

南アルプスはすっかりご無沙汰していた。

 

そんな矢先、G氏から連絡があり

 

久しぶりにヤマトの顔を見に行こうというので

 

次回の釣行は南アルプスに決定。

 

 

 

 

 

G氏と現地で待ち合わせし

 

登山道をひたすら歩いた。

 

空の色は抜けるように青く

 

期待に胸を膨らませたオヤジ2人は

 

高鳴る動悸をものともせずポイントへと急いだ。

 

 

幸運なことに先行者もいない。

 

 

しかし水量が多くいいポイントはことごとく手のつけようがないほどに

 

荒れ狂って釣り人を寄せ付けようとはしなかった。

 

 

 

それでも小さなポイントにフライを投げ入れると

 

いくつか反応があった。

 

 

 

 

 

 

 

魚はいる・・・・。

 

 

 

 

G氏はエサ釣りで釣り上がり

 

ルアーで釣り下るというスタイル。

 

 

 

 

 

まず最初にわたしのロッドがしなった。

 

 

 

 

その後はさっぱり釣れず

 

 

 

 

 

 

こんな写真を撮って遊んでいると・・・

 

 

 

 

わたしがかけ損なった魚をG氏が見事に釣ってくれた。

 

しかもその後、立て続けにもう一本!

 

2匹とも尺イワナ。

 

 

 

いるじゃないか・・・。

 

 

退渓後はG氏と別れ

 

たまに立ち寄る蕎麦屋へ・・・

 

 

 

 

G氏の釣った尺イワナを思い出し

 

次回の作戦を練っていてぼーっとしていたのか

 

天つゆにワサビと薬味を入れてしまった(笑)

 

 

今シーズン中にもう一度行かねばなるまい・・・・

 

 

 

蕎麦を食いに(笑)

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