ふたたびの「Why am I crying?」 バルセロナから平昌へ 旅するSEIMEI | Il nome della rosa

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長久保さん、お待ちしてました。

 

 

ふたたびの「Why am I crying?」 バルセロナから平昌へ 旅するSEIMEI

 スポニチ 2017年8月15日 10:30
 
【長久保豊の撮ってもいい?話】すごく必死な顔をしていたのだろう。地元スペインの観客が「ハヌ〜、ハヌ〜(ここから羽生選手がよく見えるぞということか)」と言って手招きしてくれた。

 2015年12月、バルセロナのGPファイナル。彼のハイドロブレーディングを正面から撮りたくて、3階席でカメラを構えていた。死角になるキス&クライの写真は諦めていたのだが彼が演技を終えたときにはもうたまらない、400ミリレンズを肩に階段を駆け降りていた。

 「すんげえ点が出るぞ」。会場を回り込んでキス&クライが見える位置への全力疾走。荒い息、揺れるファインダーの中、世界最高得点を更新した彼が何事か言い、ホオが濡れて行くのが見えた。

 興奮さめやらぬプレスルーム。向かいに座る通信社のカメラマンに問いかけた。

 「ねえ、彼は何と言ったの?」

 リンクを取り囲むカメラマンは所属によってランク分けされていて、彼らメジャー通信社はキス&クライを至近距離で撮影できるのだ。30メートルも離れて撮影していた私には表情こそわかっても、会話の内容まではわからない。

 「『Why am I crying?』って言ってました」

 「……」

 「『オレ、なんで泣いてるんだろ?』って感じですかね」

 「それ、言葉がニュースだよ!記者もまだ知らないよ」

 羽生結弦選手の演技に酔い、その言葉に酔った。誰かに話したいのだけれども、秘密にしておきたい不思議な感情。日本のお茶の間に同じシーンの映像と音声が流れるまでのわずかな時間、彼とボクたちの間で秘密の共有が出来たみたいでうれしかった。

  ×  ×  ×

 「ドレミファドン(イントロあてクイズ)は自信ないです」

 2017年8月8日午後11時、トロントに派遣した小海途良幹(こがいと・よしき)カメラマンからメールが入る。羽生結弦選手の公開練習。五輪シーズンのフリープログラム発表(だれもそんなこと言ってないのだが、そういうことになっていた)ということもあり、日本からの報道陣が大挙してわさわさやっていた。曲名を他社より速く伝えたいのはわれわれの本能。練習に先立って行われるオーサーコーチの会見の中で、それは明らかになるだろう。でも、だ。オーサーコーチがちゃめっ気を発揮して「彼の練習を見るまでのお楽しみ」なんてことになったら。100人近い報道陣の超ウルトライントロクイズが始まるんじゃないか。小海途カメラマンは予習してるかな。それはそれでワクワクする。

 だが結果としてお手つきして立たされる人も誤報をやらかす人もいなかった。

 報道各社が一斉に「フリーはSEIMEI」とニュース配信を始めたのは日本時間の9日午前7時50分。それは練習を終えた彼が報道陣に囲まれ、平昌五輪、SEIMEIへの思いを語り終えた時間だった。曲名だけが独り歩きするのではなく、言葉を同時に伝えたかった彼の意志を尊重した結果だった。彼の言葉はニュースなのだ。

 バルセロナの世界最高得点から平昌へ、SEIMEIは旅をする。それはきっと、たくましくなったプログラムだ。

 「Why am I crying?」ふたたび。

 そのときボクたちはまた会場内を走っていて、同じ言葉をつぶやいている。きっと。 (写真部長)

 ◆長久保 豊(ながくぼ・ゆたか)1962年生まれ。スペインで「グラッチェ」を連発していたら「それじゃあケーシー高峰ですよ」と言われた55歳。帯広畜産大学卒なので語学はちょっと。
 
 
 
 
 
 

キス&クライでホオを涙で濡らし何事かつぶやく羽生結弦選手(2015年のバルセロナGPファイナルより)  
Photo By スポニチ

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/08/15/gazo/20170814s00079000183000p.html

 

 

 

「SEIMEI」を演じる羽生結弦選手。このシーンは「しゃなりステップ」と呼んでいました(2015年のバルセロナGPファイナルより)  
Photo By スポニチ

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/08/15/gazo/20170814s00079000187000p.html

 

 

 

 

「SEIMEI」を演じきり式神たちを元の姿に戻す所作をする羽生結弦選手(2015年、バルセロナのGPファイナルより)  
Photo By スポニチ

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/08/15/gazo/20170814s00079000186000p.html

 

 

 

袖口が広がった「SEIMEI」の衣装。客席上部から撮影すると3D風に飛びだして見えます。今シーズンの衣装は?(2015年のNHK杯より)  
Photo By スポニチ

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/08/15/gazo/20170814s00079000188000p.html

 

 

 

練習後、報道陣に囲まれる羽生結弦(中央)

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/08/14/gazo/20170812s00079000288000p.html

 

 

 

そう、スポニチさん、日刊さんは7:50にニュース記事を出していましたね。

その後 各紙が続いて、テレビでは「めざましテレビ」が7:58に速報を流してました。

 

>それは練習を終えた彼が報道陣に囲まれ、平昌五輪、SEIMEIへの思いを語り終えた時間だった。曲名だけが独り歩きするのではなく、言葉を同時に伝えたかった彼の意志を尊重した結果だった。彼の言葉はニュースなのだ。

 

 

公開練習は終わっているはずなのに、なぜ発表がこんなにも遅いのかと不思議だったのです。

(9日は日付が変わってから、みんな今か今かと発表を待ち構えていましたよね)

そうだったんですね!

読んでいて涙目になりました。

 

 

>バルセロナの世界最高得点から平昌へ、SEIMEIは旅をする。それはきっと、たくましくなったプログラムだ。「Why am I crying?」ふたたび。

そのときボクたちはまた会場内を走っていて、同じ言葉をつぶやいている。きっと。

 

 

長久保さん、ありがとう(:_;)

もう言葉にならない。

 

 

 

 

 

 

2015年グランプリファイナルの記事

 

羽生が“羽生超え”フリー限りなく満点に近い出来栄え

フィギュアスケートGPファイナル最終日
(12月12日 スペイン・バルセロナ)2015年12月14日 05:30


 14年ソチ五輪金メダリスト・羽生結弦(ゆづる、21=ANA)が“神の領域”のさらに先へ進んだ。男子フリーで219・48点、合計は330・43点で、ともに自身がNHK杯でマークした世界歴代最高得点(フリー216・07点、合計322・40点)を更新。2位のハビエル・フェルナンデス(24=スペイン)にファイナル史上最大の37・48点差をつけ、男子初の3連覇を飾った。宇野昌磨(17=中京大中京高)は276・79点で3位、村上大介(24=陽進堂)は235・49点で6位だった。

 羽生が泣いていた。本人ですら、理由が分からずに。大歓声に包まれ、NHK杯の世界最高得点を上回る330・43点を知ったキス&クライ。隣で喜ぶオーサー・コーチに向かってつぶやいた。「Why am I crying?(なぜ僕は泣いているんだろう?)」。表彰式を終えて少し落ち着きを取り戻すと、「安ど感」という涙の理由にたどり着いた。

 「NHK杯は“やった~”って素直に喜べた。今回は“良かった”って感じで、ホッとした」

 内的と外的、2つの重圧に押しつぶされる寸前だった。NHK杯から2週間。「世界記録に追われて演技した感じ。自分で自分を追い込んでいた」。自身の前に滑った地元スペインのフェルナンデスが好演技を披露。イヤホンで耳をふさいでいても、観衆の興奮が伝わってくる。「ハビエル(フェルナンデス)が200点超えたし、“やべえな”って」。熱狂が冷めない中、フリー「陰陽師」がスタート。抱いていた不安は、時の経過とともに消えた。

 「フリーをやっている最中に吹っ切れた。今できることをしっかりやればいいと思えた。最後まで気を抜かずにできた」

 3度の4回転をはじめ、ジャンプを全て完璧に成功。ステップは10日のSPに続いて最高難度のレベル4に届かずレベル3だったが、技術点の出来栄え評価で25・73点も加点。演技点も9点台後半がズラリ。りりしい表情で真っすぐ前を見据えて演技を締めくくると、視線の先には新たな世界が広がっていた。

 「評価されたことはうれしいけど、ステップが取れていない。もっと練習していかないと」

 中国杯での激突事故、腹部手術と逆境の連続だった昨季、羽生は実感を込めて言った。「壁の先には壁しかない」。今季のNHK杯での世界最高得点もまた、一つの壁になるはずだったが、すぐに乗り越えた。もはやライバルは自分だけ。周囲にはそう映っても、「そんなことない、そんなことない。ハビエルの演技にビビりましたもん」と否定する。憧れの絶対王者・プルシェンコを超えるファイナル3連覇にも、達成感はない。

 「自分はまだ“絶対王者”の響きに合っているスケーターじゃないと思っている。常に1位であり続けたいし、納得できるパフォーマンスがしたい」

 現在のプログラム(フリー)でMAXとなる225・79点の約97・2%を獲得しても、まだ道半ば。勝利に対する執着、完璧な演技への渇望を原動力に、羽生は進む。誰も想像できない、黄金の未来へ――。

 【羽生の記録アラカルト】
 ☆世界最高得点 SP110.95点、フリー219.48点、合計330.43点は全てNHK杯でマークした自身の記録を更新。更新幅はSPが4.62点、フリーが3.41点、合計は8.03点。
 ☆3連覇 男子では史上初。女子ではスルツカヤ(ロシア)が達成している。
 ☆2位との点差 37.48点差はファイナル史上最大。これまでは04年大会の1位・プルシェンコ(251.75点)、2位・バトル(216.65点)の35.10点差が最大だった。 

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/12/14/kiji/K20151214011684530.html

 

 

 

 

当時のスポニチさんの紙面。皆様のご自宅にもあるはず✨

 

https://twitter.com/Sugimoto_Sports/status/897339739614740480

 

 

 

 

 

アフロさんの2015年グランプリファイナルFS写真特集

 

羽生結弦の「SEIMEI」“世界最高”の演技を振り返る

2017年8月14日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

https://finder.aflo.com/editors_choice/321144#

 

 

平昌でも歓喜の時が訪れますように。

 

 

 

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16日は、こちらのイベントがありますね。

結弦くんによるスケートエキシビションと子供スケート教室

 

奈川区制90周年記念事業かめ太郎真夏の氷上カーニバル

http://www.city.yokohama.lg.jp/kanagawa/oshirase/sports/aisuari-natirasi.pdf

 

 

 

こちらのラジオ放送もあります。 

「斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!」 

8/16 15:30-17:50 文化放送(ラジオ) 

『きょうのナマチュウ 羽生結弦選手に密着』

http://www.joqr.co.jp/sakidori/timetable.html