4回転5発時代に…基礎点に大幅な差 平昌金へ必須
スポニチアネックス 2/20(月) 5:00配信
◇フィギュアスケート四大陸選手権最終日・男子フリー(2017年2月19日 韓国・江陵)
【男子4回転の現状】昨季は羽生がフリーで4回転ジャンプ3本(トーループ2本、サルコー1本)の構成で世界最高得点を2度更新した。その一方で、金博洋(中国)が四大陸選手権で4本の4回転ジャンプ(ルッツ、サルコー、トーループ2本)を成功させ、4回転ジャンプの種類と本数が増える新時代の到来を予感させた。
日本勢は新たな時代に素早く対応した。羽生は昨年9月に世界で初めて4回転ループに成功し、3つ目の4回転ジャンプを手に入れた。宇野は昨年4月に世界で初めて4回転フリップに成功。現在は3つの4回転ジャンプを跳ぶ。そんな中、ジュニアから転向してきたチェンは4種類の4回転ジャンプ(ルッツ、フリップ、サルコー、トーループ)を武器に急成長。1月の全米選手権で世界で初めて4種類5本の4回転ジャンプを成功させ今回再び5本着氷した。
現在、4回転ジャンプはアクセル以外の5種類が跳ばれている。同じ種類のジャンプなら3回転と4回転では基礎点が6~7・6点違う。世界選手権2連覇中のフェルナンデス(スペイン)は2種類3本、宇野と羽生は3種類4本、チェンは4種類5本の構成だ。羽生は将来的にルッツ挑戦に意欲を持っており、宇野もサルコーの準備をしている。3月の世界選手権(ヘルシンキ)でどういう勝負になるか。チェンが勝つようなら、今後5本がスタンダードになるかもしれない。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/02/20/kiji/20170220s00079000072000c.html
羽生 2位も初の4回転4回成功「五輪へ自信になりました」
フィギュアスケート四大陸選手権最終日・男子フリー(2017年2月19日 韓国・江陵)
スポニチ 2017年2月20日 05:30
平昌(ピョンチャン)五輪テスト大会を兼ねて行われ、男子フリーではSP3位の羽生結弦(22=ANA)が4回転ジャンプ5本に挑んで初めて4本成功し、フリー1位の今季世界最高206・67点をマークした。合計303・71点で2位に終わったが、4回転ジャンプ5本成功も視野に入り、2連覇を狙う来年の平昌五輪へ向けて手応えをつかんだ。SP1位のネイサン・チェン(17=米国)は5本の4回転ジャンプを着氷し合計307・46点で逃げ切って初優勝。SP2位の宇野昌磨(19=中京大)も初めて4本の4回転ジャンプを着氷し、自己ベストの合計288・05点で3位となった。
4回転ジャンプが乱れ飛ぶ新時代の幕開けだ。上位3人のうち最初に登場した宇野は4本の4回転ジャンプに着氷した。続いて登場の五輪王者が時代に乗り遅れるわけにはいかなかった。
羽生は序盤でループ、サルコーの2つの4回転ジャンプを決めた。だが、後半に予定していた4回転サルコー―3回転トーループは2日前のSPに続いて、サルコーが2回転になる失敗を犯した。それでも気持ちは切れない。続く4回転トーループに成功し、3回転半―3回転トーループに降りた時にひらめいた。「体力が少し余っているな」。当初は4回転ジャンプ4本挑戦の予定だったが、1本増やすことを決断。3回転ルッツを外して、4回転トーループを跳んだ。練習でも試みたことのない初めてのチャレンジは見事に成功。「凄く挑戦的にやりました。4回転4本跳ぶことを最重要視しました」。勇気と機転でミスを取り返した。
今季はフリーでの4回転ジャンプを1本増やして4本にし、ここまで苦戦してきたが、5戦目にして初の4本成功。今季世界最高の206・67点をマークし、ガッツポーズを繰り返した。
その後、チェンが羽生を上回る4回転ジャンプ5本に着氷した。合計点で勝ったのはSPとフリーで4回転ジャンプ計5本の羽生を上回る計7本降りたチェン。羽生は「正直言うと勝ちたかったな」と本音も漏らしたが「年々やることが大変になって、自分の限界に挑戦している感覚が好き。今回が一番楽しかった銀メダルじゃないかな」とすがすがしい表情で語った。
この日は平昌五輪と同じ午前10時開始だった。「同じ会場、同じ時間でイメージしながら臨むことができました。五輪へ自信になりました」。昨年末の全日本選手権をインフルエンザで欠場し、最近も風邪気味。関係者は「体力は万全ではない」と明かした。そんな状況でも、イレギュラーとはいえ初めて5本に挑んだ。「まだ現実的じゃないけれど、視野には入ったかな」とチェンと同じ5本の構成に手応えをつかんだ。5本の4回転ジャンプで五輪2連覇へ。そんなシナリオが見えてきた。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/02/20/kiji/20170219s00079000506000c.html
【羽生に聞く】平昌五輪で4回転「アクセルを跳ぶ選手が出るかも」
フィギュアスケート四大陸選手権最終日・男子フリー(2017年2月19日 韓国・江陵)
スポニチ 2017年2月20日 05:45
――後半で4回転トーループを追加した
「4回転サルコーをやろうと思ったけれど、感覚的に厳しいと思った。初めてトーループをやったら跳べました。シミュレーションはしていません」
――チェンは5本の4回転ジャンプを跳んだ
「少しミスはあったけれど、転倒も抜けもなくやりきったことは尊敬に値する。正直おめでとうという気持ちです」
――以前は少しミスがあっても勝てたが、もうミスできない?
「危機感は特にない。以前から常に持っている。(若手に)突き上げられてる恐怖感を持って試合をしているわけでもない」
――4回転時代は羽生が押し上げてきたと言われる
「僕が押し上げてきたというより、みんなで切磋琢磨(せっさたくま)したからだと思う。ただ常にトップを張っていたいとは思っている」
――平昌五輪では4回転ジャンプを何本跳ぶ
「想像がつかない。誰がルッツやフリップを跳ぶか分からない。もしかしたらアクセルを跳ぶ選手が出るかもしれない。これからのスケートが楽しみ。練習が楽しみになった」
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/02/20/kiji/20170220s00079000073000c.html
羽生 闘志着火の銀 コーチも怒鳴る予定変更でミス帳消し!フリーはトップ
デイリースポーツ 2/20(月) 5:00配信
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(19日、江陵)
来年の平昌五輪のテスト大会を兼ねて行われ、男子でショートプログラム(SP)3位の羽生結弦(22)=ANA=はフリーで3種類4度の4回転ジャンプを決めて1位となったが、合計303・71点で2位にとどまった。4種類5度の4回転を着氷させた17歳の全米王者、SP1位のネーサン・チェンが307・46点で初優勝した。国際スケート連盟によると、5度の4回転着氷は国際大会で初。SP2位の宇野昌磨(19)=中京大=は3位。田中刑事(22)=倉敷芸術科学大=は13位だった。
自分の立ち位置はここじゃない。羽生の心は、幕を開けた4回転戦争に向けられた。自身初めて4度の4回転ジャンプを成功させ、今季自己ベストの303・71点をたたき出した。
それでも、直後の演技で5度の4回転を着氷させたチェンに屈して2位。ハイレベルな戦いに敗れ、湧いてきたのは「スケートをやっていて、この時代に生まれてよかった」という感情だった。
SP3位から、五輪王者が真骨頂を見せたのは演技後半の対応力。フリーで今季成功のない4回転サルコー-3回転トーループの連続ジャンプで、2回転サルコー-1回転ループになった瞬間から、最善策へと切り換えた。
トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)からの連続ジャンプを、4回転トーループの連続ジャンプに変更。最後の3回転ルッツをトリプルアクセルに変えた。練習でも経験がなく、オーサーコーチは「お前、何やっているんだ!!」と怒鳴ったほどだが、全ては計算通り。予定とは違ったが、4度の大技にこだわり、得点を見た羽生はバンザイ。ミスをカバーし、今季自己最高得点をマークした。
メダルの色は銀だった。昨年末の全日本選手権をインフルエンザで欠場し、2カ月ぶりとなった今大会。最近も風邪気味だったが、実戦での対応力の高さを見せ「楽しかった」と素直な思いを口にした。
一方で「ジャンプにこれだけ集中する試合は、なかなかない。それほど、ネーサン選手の4回転の確率の高さは怖さを感じた」とも言った。5歳年下の新星に敗れたが、五輪王者は「その中でも常にトップを張りたい」と闘争心をたぎらせた。
リベンジの舞台は、五輪の国別出場枠がかかる3月の世界選手権(ヘルシンキ)。ソチ五輪のプレ大会だったグランプリファイナルも銀メダルだっただけに「ゲン担ぎとしてはいい」と笑う余裕もある。「自分の演技は完成し切れていない」。メラメラと燃える闘志が、羽生をさらに強くする。
https://www.daily.co.jp/general/2017/02/20/0009930422.shtml
羽生、300点超えも2位…滑りながら「計算」で演技変更
スポーツ報知 2/20(月) 6:05配信
◆フィギュアスケート 四大陸選手権第4日 ▽男子フリー(19日、韓国・江陵アイスアリーナ)
男子フリーはショートプログラム(SP)3位から逆転を狙った羽生結弦(22)=ANA=が1位の206・67点、合計303・71点でともに今季自己ベストの猛追も、3・75点届かず2位に終わった。ミスを補うためにとっさに浮かんだ“変則プログラム”ながら初めて4本の4回転に成功。来季の4回転5本導入も視野に入れながら、同じ会場で開催される平昌五輪でのリベンジを目指す。ネーサン・チェン(17)=米国=が史上3人目の大台突破となる307・46点で初優勝した。
300点超えの演技でも、羽生は金メダルに届かなかった。最終滑走のチェンの得点が表示されると「勝ちたかったな」とつぶやいた。自身4度目の大台突破を決めガッツポーズをつくった10分後、4回転5本を着氷させたチェンに敗れはしたが「今日のフリーは挑戦的に行けた。4回転を4本跳ぶことが最重要」。“羽生脳”がつくり出した、自身初の4回転4本成功だった。
冒頭の4回転ループ、続くサルコーを決めた。しかし今季一度も成功していない後半の4回転サルコー―3回転トウループは最初のジャンプが2回転になるミス。ここから羽生の頭脳がフル回転した。「練習でもしたことがない。シミュレーションはしていないので、コンビネーションの回数とかを計算しながらやっていた」というリカバリープログラムに突入だ。
後半の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)―1回転ループ―3回転サルコーを、4回転―2回転の連続トウループに変えて成功。「(コーチの)オーサーの顔が見えたけど『おまえ、何やってるんだ』みたいなことを言っていた」。最後の3回転ルッツは得意のトリプルアクセルを跳んだ。減点対象となるジャンプの重複に頭を巡らせながら、高得点の要素をいかに組み込むかを、滑りながらクレバーに考えた。「予定通りの構成ではないにしても、試合で4本決められたことは収穫。5本の構成もできるんじゃないかと手応えはある」と胸を張った。
試合後は悔しさと幸福の両方の感情が湧いた。「四大陸選手権の銀メダルは3個目。ただ、今回が一番楽しかった銀メダル」。一つのミスも許されないほどの、究極の精神戦。4回転新時代をライバルと競うことが楽しい。「ネーサンの怖さを感じながらやっていた。ただ、それが自分の限界を引き上げてくれることは間違いない」。笑顔も出た。
金メダルを獲得したソチ五輪のテスト大会だった12年GPファイナルも2位だった。「ゲン担ぎとしてはいい。今すぐ練習したいという気持ちが、メラメラと自分の中で盛り上がっている」。次戦の世界選手権(3月29日~4月2日、ヘルシンキ)で世界王座を奪回し、1年後の五輪連覇へ向かう。(高木 恵)
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20170220-OHT1T50049.html
羽生、フリー1位も銀…17歳最強ライバル「ネーサンの怖さ感じた」/フィギュア サンケイスポーツ 2/20(月) 7:00配信
フィギュアスケート・四大陸選手権最終日(19日、韓国・江陵アイスアリーナ)来年の平昌(ピョンチャン)五輪のテストを兼ねた大会。男子でショートプログラム(SP)3位の羽生結弦(22)=ANA=はフリーで3種類4度の4回転ジャンプを決めて1位と巻き返したが、合計303・71点で2位にとどまった。4種類5度の4回転を着氷させたネーサン・チェン(17)=米国=がSP1位のリードを守り、307・46点で初優勝した。
リンク中央で行われた表彰式。羽生はファンに向かって手を合わせ、“ごめんなさい”のポーズを作った。フリーで今季最高の206・67点を出して五輪王者の意地を見せたが、チェンを逆転できなかった。SP3位の出遅れが響き、五輪前哨戦は銀メダルに終わった。
「正直、悔しい。勝ちたかった。4回転サルコーの失敗は悔しい。(SPで)跳べなかった感覚を引きずった」
SPに続き、フリーでも4回転サルコーに失敗した。冒頭の4回転ループ、続く4回転サルコーを決めて迎えた演技後半。フリーで今季成功のない4回転サルコー-3回転トーループの連続ジャンプで、2回転サルコー-1回転ループになる痛恨のミスを犯した。
だが、直後の4回転トーループを決めると、その後にも「とっさにやった。挑戦的にやった」と予定になかった4回転トーループからの連続ジャンプを披露した。
昨年12月の全日本選手権(大阪)をインフルエンザで欠場。最近も風邪気味だったというなかで、自身初となる4度の4回転ジャンプを成功させたが、4回転を4種類5本跳んだ17歳の全米王者、チェンに屈した。国際大会で初めて5度の4回転着氷を決めたチェンとの優勝争いに「楽しかった。この時代に生まれてよかった」。300点を超えても勝てないハイレベルな戦いを歓迎した。
来年の平昌五輪が開催される江陵アイスアリーナで惜敗したが、収穫もあった。この日のフリーは、五輪本番と同じ午前11時の開始だった。通常は夜に開催されることが多かったが、睡眠時間や食事面で「(これまでと)同じようなイメージで試合にのぞむことができた。いいプレ五輪だったかな」とうなずいた。次戦は世界選手権(3月29日開幕、ヘルシンキ)。平昌五輪の出場枠(最大3)が懸かる大事な大会で、チェンと再戦する。
「ネーサン(チェン)の怖さを感じたが、それが自分の限界を引き上げてくれることは間違いない。練習したい気持ちがメラメラと盛り上がっている」
平昌五輪では、男子で1948年、52年のリチャード・バットン(米国)以来、66年ぶりとなる2大会連続の金メダルを狙う羽生。5歳年下のライバルに刺激を受けつつ、進化を誓った。
http://www.sanspo.com/sports/news/20170220/fgr17022005050002-n1.html
(朝鮮日報日本語版) フィギュア:羽生結弦「ネイサン・チェンがうらやましい」
朝鮮日報日本語版 2/20(月) 8:22配信
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/02/20/2017022000620.html
チェン、羽生、宇野、フェルナンデス…平昌へ「4強時代」
スポーツ報知 2/20(月) 9:03配信
◆フィギュアスケート 四大陸選手権第4日 ▽男子フリー(19日、韓国・江陵アイスアリーナ)
男子フリーはショートプログラム(SP)3位から逆転を狙った羽生結弦(22)=ANA=が1位の206・67点、合計303・71点でともに今季自己ベストの猛追も、3・75点届かず2位に終わった。ミスを補うためにとっさに浮かんだ“変則プログラム”ながら初めて4本の4回転に成功。来季の4回転5本導入も視野に入れながら、同じ会場で開催される平昌五輪でのリベンジを目指す。ネーサン・チェン(17)=米国=が史上3人目の大台突破となる307・46点で初優勝した。
男子は今大会で表彰台に上がったチェン、羽生、宇野に昨季世界選手権王者のハビエル・フェルナンデス(スペイン)を加えた「4強時代」に突入した。
今季最終戦となる3月の世界選手権も4人の争いになる。全員がSPで4回転2本を組み込み、高確率で成功させる力を持っている。直近の大会のフリーではチェンが5本、羽生が4本、宇野が4本の4回転を跳んだ。フェルナンデスは3本と少ないが、世界選手権では4本に増やす可能性もある。羽生とフェルナンデスはジャンプだけでなく、芸術面を表す演技構成点でも高得点を得られることが強み。平昌五輪も4強の中から金メダリストが出ることになりそうだ。
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20170220-OHT1T50051.html
羽生結弦2位チェンに届かず 4回転時代新たな次元
日刊スポーツ 2/20(月) 10:06配信
<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇19日◇韓国・江陵◇男子フリー
羽生の五輪連覇へ強敵が現れた。SP3位の羽生結弦(22=ANA)は、自身初となる4度の4回転ジャンプを成功させてフリーは206・67点の首位も、合計303・71点で2位。5度の4回転を着氷させた米国のネーサン・チェンに届かなかった。4回転ループを初成功させた3位の宇野昌磨(19=中京大)を含め、国際スケート連盟(ISU)公認大会で上位3人がフリー4回転ジャンプ4本以上を跳ぶのは初めて。18年平昌五輪に向け「4回転時代」は新たな次元に突入した。
羽生は、穏やかに笑っていた。「3度目の銀メダルだけど、一番楽しかった」。今季自己最高の206・67点で合計303・71をたたき出しながら勝者にはなれなかった。ISU公認大会では史上初めて上位2人が合計300点を出すハイレベルの戦い。「正直勝ちたかった」という悔しさと同時に、真っ向勝負で敗れた爽やかさがあった。ライバルのチェンを「尊敬に値する。正直におめでとうと言いたい」とたたえた。
チェンの「怖さ」を感じて臨んだことが、フリーでの4回転4本成功につながった。最初の4回転2本を美しく決めるも、4回転サルコーからの連続ジャンプを失敗。勝つために「4本跳ぶことが最重要」と急きょプログラムを変更して、練習でも試していない4回転トーループの連続技を加えた。攻めの姿勢で逆転の首位に立ち、思わずガッツポーズも、その直後、史上初めて5度の4回転を着氷したチェンに抜かれて、悲哀を味わった。
ソチ五輪前から争うチャン(カナダ)、同門のフェルナンデス(スペイン)以外に敗れるのは中国杯での衝突事故明けだった14年NHK杯以来。それでも頂点を逃し、自分より若いライバルが出現したことは喜びでもあった。「僕には追うべきものがたくさんあって、もっとレベルアップできるんだって感じられる試合だった」と声を弾ませた。
連覇を狙う平昌五輪会場で、競技時間とほぼ同じ時間に、トップの選手と競い合い「自信になった」。準備や時間の使い方など体に染みこませた。難しい技に挑み、自分の限界に挑戦している楽しさを感じられる大会だった。まだSP、フリーともにできていない完成形を見せれば「勝てる」と確信する。手応えを、今季最終戦、世界選手権へとつなげる。【高場泉穂】
http://www.nikkansports.com/sports/news/1781539.html
羽生、劇的逆転ならず 男子フリー視聴率12・7%
[2017年2月20日10時30分]
http://www.nikkansports.com/sports/news/1781625.html
フィギュア、超速進歩の4回転時代へ/データが語る
[2017年2月20日14時35分]
http://www.nikkansports.com/sports/news/1781666.html
激戦!史上初 上位3人が4回転4本以上を着氷
日刊スポーツ 2/20(月) 10:06配信
<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇19日◇韓国・江陵◇男子フリー
男子の「4回転時代」の進化が止まらない。この日はISUの公認試合で初めて、トップ3人がフリーで4回転ジャンプ4本以上を着氷した。ネーサン・チェンの技の難しさを示す基礎点の106・48点は歴代最高。ハイレベルの優勝争いが繰り広げられ、もう1ランク上の次元に突入したことを象徴する大会となった。
ここ2シーズン、男子の4回転は著しくレベルアップした。14年ソチ五輪時、金メダルの羽生結弦が導入したのはSP1本、フリー2本の計3本。だが昨季、SPで4回転2本、フリーで4回転3本を組み込み、NHK杯で史上初の300点超え。SP2本、フリー3本が当然の時代に入った。
さらに16年4月に宇野昌磨が4回転フリップ、同10月には羽生が4回転ループを史上初めて成功。4種類のジャンプを跳べるチェンがシニアデビューし、さらに競争が加速。3年前より種類も本数も倍を跳ばないと上位争いはできなくなった。
ただ、高難度の4回転が増えることで、ノーミスで演技を終えることは難しくなった。芸術性と合わせて競うフィギュアの良さが薄れるという意見もある。あるジャッジは「まだまだこのスポーツが進化しているということ。そこが1つの魅力」と進化を歓迎する。
来年の平昌五輪では何種類、何本が必要なのか。羽生は「何本跳ぶか想像がつかない」とした上で「5本の構成も出来るかも」と意欲をみせた。宇野は「種類を増やすより安定して跳べる選手がトップにいく」と持論を展開しながらも、練習では自身4種類目のサルコーが好調だけに「跳べるジャンプを入れないつもりはない」と新技挑戦をにおわせた。現在、計7本を跳ぶチェンは「今は分からない。自分の体と相談して」と話すにとどめた。
http://www.nikkansports.com/sports/news/1781532.html
進化を続ける真・4回転時代の平昌五輪を勝つ条件とは?
THE PAGE 2/20(月) 12:00配信
来年の韓国・平昌五輪の会場で開催されたフィギュアスケートの四大陸選手権の男子シングルで優勝したのは、17歳の新星、ネイサン・チェン(米国)だった。ショートでミスをして3位だった羽生結弦(22、ANA)はフリーで、4度の4回転ジャンプを成功させたが、計303.71点で2位。4種類5度の4回転ジャンプを飛んだ計307.46点のチェンにわずかに及ばなかった。
またショートで2位だった宇野昌磨(19、中京大)は、自身初の4回転ループを成功させて3位に入った。 トップ3が4回転ジャンプを4本以上着氷したのは、ISUの公認試合で初めて。進化が止まらない羽生の言う「真・4回転時代」を勝ち抜き、来年の平昌五輪で表彰台の頂点に立つスケーターは誰になるのだろうか。そして、その条件はどうなるのか。
羽生は、ショートに続けてフリーでも4回転サルコウ+3回転トーのコンビネーションジャンプに失敗した。最初の4回転がタイミングが合わずに2回転に終わったのである。それでも、ここからが羽生の絶対王者、所以の強さだった。
「挑戦的にやった」と、急遽、プログラムを変更した。
最終滑走のネイサン・チェンが4種類5本の4回転ジャンプを入れてくるのはわかっていた。
「4回転4本」をクリアするため、後半のトリプルアクセル+シングルループ+3回転サルコーの予定だったコンビネーションを4回転トー+2回転トーのコンビネーションに変えたのだ。これを綺麗に着氷した羽生は、最後の3回転ルッツをトリプルアクセルに変え、減点対象となるジャンプの重複が起こらないように考えながら、高度なプログラム変更をやり遂げたのである。それだけに試合後の会見で語った「正直、勝ちたかったなあ」も、「限界まで挑戦するのが好きだから、一番楽しい銀メダルだった」の相反する感情は理解できる。
元全日本2位で現在後身の育成活動をしている中庭健介氏も、羽生の進化続ける対応力を評価した。
「鳥肌が立つほど高レベルでの戦いになった。選手は、練習からミスをした後のリカバリープログラムに関しては、頭に置いているものだが、羽生選手の4回転を4本組み入れるプログラム変更は、常識では考えられないほど凄いこと。気持ちの焦りからか、上半身が先に回りすぎることを止められずに、4回転サルコウのコンビネーションジャンプが、パンクするミスをショート、フリーと重ねたが、失敗の中で生まれた対応力に自信を深めたのではないだろうか」
だが、連覇を狙う平昌五輪の戦いが簡単でないことも同時に明らかになった。ネイサン・チェンという強力なライバルの登場である。中庭氏も、“4回転時代の申し子”の優勝をこう見ている。
「チェン選手は、フリーで4種類5本の4回転を飛び、細かいミスはあったが、いずれも基礎技術点を守りきったのが大きい。ジャンプに加点もつき、この1年で課題だった演技構成の部分も飛躍的に伸びている。羽生、宇野を相手に、この大きな舞台で肉体をコントロールしてみせたメンタルの強さも印象的だった。国際試合でジャッジの一定した評価を得るためには、2年が必要だと言われている。チェン選手は、怪我に苦しんだ時期もあったが、プレ五輪のシーズンに300点を超えるスコアで優勝したことは、五輪に向けてジャッジに確かな印象を与えた。その意味で彼にとって大きな収穫になったと思う」
また初の4回転ループに成功した宇野に関しても、中庭氏は「完璧なループジャンプだった。他の選手と違って、ループジャンプに入る前に片足でターンして臨むなど、随所に細かい工夫があり、ジャンプに入る前の予備動作の長さや、音楽とのずれなどの課題を埋める努力をしてきた」と、高く評価していた。
ハイスピードで進化している真・4回転時代。
平昌五輪で金メダルを獲得するための条件を中庭氏は、こう考えている。
「ここまで高いレベルの4回転時代に急激に進むとは誰もが想像できなかっただろう。もうショートで2本、フリーで5本の合計7本の4回転ジャンプを入れなければ五輪では勝てない技術点の勝負になっていると思う。フリーでは、4本でも可能かもしれないが、4種類の4回転ジャンプが必要になってくる。羽生選手、チェン選手、宇野選手は、いずれもスピンなどジャンプ以外のスケーティング技術では、レベル4を獲得していて、演技、構成点の部分でも大きな差がなくなっているため、もうそこでカバーすることはできず、なおさら4回転の技術点の確保が勝敗を分ける。
もっと言えば、ショート、フリーで、4種類7本の4回転を成功させた上で、どれだけ加点(GOE)をもらえるか、スケーティング技術、演技力を高めることができるのか、という恐ろしいほど高度なレベルでの戦いになると思う。そう考えると複数の4回転が跳べる羽生選手、チェン選手、宇野選手、ハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)の4人の戦いに絞られてくるのかもしれない」
4種類の4回転ジャンプとなると、それをクリアできているのは、フリップ、ルッツ、サルコウ、トーの4種類を跳べるチェン一人だけ。羽生は、今季から習得したループに、サルコウとトー。宇野はこの四大陸選手権でループを成功させたため、フリップ、ループ、トーの3種類。
中庭氏は、「来季に向けて羽生選手は、4回転ルッツにチャレンジするのではないか。ルッツジャンプは、反動を使うことのできない難しいジャンプだが、彼の技術、能力をすれば可能だと思う」と予測している。
羽生自身も、試合後に「予定通りじゃなかったが、(4回転をフリーで)4本決められたことは収穫です。(フリーで)5本入れる構成もできるんじゃないかという手応えはああります」と語っていたが、来年の韓国・平昌五輪での過酷な“真・4回転時代”を制するのは、誰になるのだろうか。
https://thepage.jp/detail/20170220-00000002-wordleafs
四大陸男子でトップ3人が生んだ名勝負。羽生結弦の貫禄と、才能溢れる若き2人。 Number Web 2/20(月) 12:11配信
すごいものを見せてもらった。
男子のフリーが終了した直後、それが正直な感想であった。
2018年平昌五輪のテストイベントを兼ねて韓国の江陵で2月14日から開催された四大陸選手権。男子はまさに五輪の前哨戦に相応しい、フィギュア史上に残る戦いとなった。
男子SPは、若手2人がトップに立ち、羽生結弦が3位という、GPファイナルのフリーと同じ順位になった。
トップに立った米国の17歳、ネイサン・チェンは、バレエ音楽『海賊』のSPで4ルッツ+3トウループ、4フリップ、そして3アクセルを成功させた。子供のころからバレエをやっていたというチェンにとって、このバレエの古典は滑りやすいプログラムなのだろう。体のラインをきれいに使い103.12と、史上3人目となる100点超えを果たした。
「このスコアは全米選手権のときの点数に近いもの。あれがまぐれではなく、国際試合でも似たようなスコアを出すことができて嬉しい」とチェンはコメントした。
全文はこちらから
http://number.bunshun.jp/articles/-/827472
“4回転の申し子”ネイサン・チェンに敗れた羽生結弦 男子フィギュア界は戦国時代に突入か〈dot.〉
dot. 2/20(月) 17:37配信
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2017022000094_1
羽生結弦、チェンに惜敗も大きな収穫。「4回転5本が視野に入った」
webスポルティーバ 2/20(月) 18:21配信
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/figure/2017/02/20/post_5/
氷と交わした再会の約束…羽生結弦がプレ五輪で掴んだもの
デイリースポーツ 2/21(火) 5:01配信
ずいぶんと長い間、“話し込んでいた”。1年後に迫った18年平昌五輪のプレ大会として、韓国・江陵で行われたフィギュアスケートの四大陸選手権。フリートップの猛追及ばず銀メダルに終わった羽生結弦(22)=ANA=は、エキシビションのフィナーレを終え、リンクを去る時、しゃがみ込んで氷に触れ、何かをつぶやいていた。いつものよりも少し長く、その時間は10秒弱。伝えていたのは、感謝か、再会の約束か。
五輪連覇を狙う上で、今大会で羽生が得たものは多い。まず本番会場での氷の感覚に、リンクの雰囲気。「楽しかった。ソチ五輪をほうふつとさせるような青を基調にしたリンク。あのときよりちょっと大きいかもしれないけど、非常に滑りやすい温度だし、氷の状態も非常によかった」-。
最初の公式練習終了後、韓国メディアのインタビューでは、韓国語も披露。その場にいた人に聞きながら「こんにちわ。私はゆづるです。いつも応援ありがとうございます」と、挨拶。その様子は現地のテレビ局のスポーツのトップニュースでも伝えられた。羽生は訪れた国で必ずその国の言葉を覚えて挨拶する。今回もまたしっかりと現地の人々の心を掴んだ。
そして時間。SPこそナイターだったが、フリーは五輪本番の午前10時から午後2時に近い、午前11時から午後3時に行われた。羽生自身も本番を見据えた調整法を試したようで「同じ会場で、また同じような時間でということで、実際にすごくイメージしながら試合に臨むことができた。感覚としては良かった。やってみてそんなに疲労もなく、五輪への自信にもなった」。とっさに構成を変えながら、4回転4本を跳んだフリーの圧巻の演技で、適応力を示して見せた。
ネーサン・チェンという新たなライバルが出現し、銀メダルに終わったプレ五輪。ただ、結果以上に大きな経験を得た。羽生は「本当にこれからのスケートが楽しみで、練習が楽しみになった」と、笑った。氷と交わした1年後の誓い。もっと強くなって、この舞台に帰ってくる。
https://www.daily.co.jp/general/2017/02/21/0009933291.shtml
フィギュア男子 4回転複数種類時代 競争激化、1つのミス命取り
産経新聞 2/21(火) 7:55配信
来年の平昌五輪のテスト大会を兼ね、16~19日に五輪会場の韓国・江陵アイスアリーナで開催されたフィギュアスケートの四大陸選手権。複数種類の4回転ジャンプ時代が到来した男子は、五輪連覇を狙う羽生結弦(ANA)ですら、1つのミスが命取りになる競争激化を印象付けた。
優勝したネーサン・チェン(米国)はフリーで難度の高いルッツをはじめ、フリップ、サルコー、トーループの4種類、計5本の4回転で着氷を決めた。1位だったショートプログラム(SP)と合わせると計7本を組み込んだ。
羽生はループ、サルコー、トーループの3種類。フリーで自身初の4本を決めたが、SPでは2本跳んだうちサルコーが2回転になった。表現力などの演技構成点はトップだったものの、技術点との合計は97・04点にとどまり3位。チェンにつけられた約6点差を、フリーで挽回できなかった。
フリップとトーループを跳び、SPで自身初の100点超えをマークした宇野はフリーで初めてループも成功。トップの仲間入りを果たした。
日本連盟の小林芳子フィギュア強化部長は「1つの失敗でどんな順位になるか、わからない。すごい時代になった」という。世界王者のハビエル・フェルナンデス(スペイン)が加わる3月下旬の世界選手権も、4回転1本のミスが致命傷になりそうだ。
厳しい状況に立たされたのが、SPで5位に沈んだソチ五輪銀メダルのパトリック・チャン(カナダ)だ。バンクーバー五輪後の男子を4回転時代に導いた元世界王者は、SPで1本しか跳ばなかった4回転で転倒。大幅な減点が響き、首位から15点近く離された。
チャンはフリーでも2種類の4回転しかなく、上位5選手のフリーの演技構成で最低の計3本。優勝争いに加われなかった。かつては、スケーティング技術が反映される演技構成点で巻き返せたが、基礎点の高い4回転が次々と認定される時代では先頭集団からこぼれ落ちる恐れもある。
上位3選手による表彰式後の記者会見では、海外メディアから「1年後の平昌五輪ではいくつの4回転を跳ぶか」と質問が飛んだ。全員が明言を避けたが、羽生は「みんなで押し上げていきたい」。新時代は行き着く先がまだ見えない。(田中充)
http://www.sankei.com/sports/news/170220/spo1702200043-n1.html
【フィギュア】V逸・羽生“それでも勝てる”新星チェンに強気のワケ
東スポWeb 2/21(火) 11:01配信
【韓国・江陵19日発】それでも勝てる。来年の平昌五輪のテスト大会を兼ねたフィギュアスケート・四大陸選手権の男子で、ショートプログラム(SP)3位の羽生結弦(22=ANA)はフリーで今季最高の206・67点をマークしたものの、SP首位のネーサン・チェン(17=米国)には届かず、合計303・71点で2位だった。次々と4回転ジャンプを成功させる新星に屈する結果となったが、王者としての自信は全く揺らいでいない。果たしてその根拠とは――。
今大会、羽生はSP、フリーとも4回転サルコーが抜けて2回転となるミスがあった。これが勝敗を分けた最大の要因。チェンとの合計点の差は4点弱でどちらか一方でも成功させていれば、順位が入れ替わっていた可能性が高い。
羽生にとってサルコーは得意のジャンプ。「(ミスの原因は)メンタルです。練習ではトーループよりも成功率は高いし、自分では成功したときの完成度も高いと思っている。それを試合で出せるように練習したい」。十分に克服可能と捉えているだけに「危機感はない。自分の演技をすれば勝てる」という言葉にも力がこもる。
両者の差はフリーでの4回転の本数にある。羽生の4本に対し、チェンは5本。しかも、チェンは着氷の乱れがありながら、すべて成功させてきた。これについては羽生も「転倒や抜けが一つもなくやり切ったことは尊敬に値する」と称賛。その一方で、自らも4回転5本への挑戦に手応えをつかんでいる。
今回のフリーで羽生はサルコーのミスをカバーするため、演技中にジャンプの構成を変更。「体力的にも余裕があると思った」ことで、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)からの連続ジャンプを4回転トーループからの連続ジャンプに切り替えてみせた。
2回転になったサルコーを含めると、4回転にトライした回数はこれで「5」だ。「5本の構成もできるかなという手応えは感じました」と今後のプログラム変更の可能性を示唆した。
フィギュア解説者の杉田秀男氏(82)は「ネーサンのジャンプは確かにすごいが、前半で点数を稼いで後半はややバランスを欠いた印象。羽生は無駄のないスケーティングをしているから、後半も攻められるだけの体力が残っている。試合の結果は別にして、改めて現在の第一人者であることを示した」と2人の対決を総括。“負けてなお強し”と分析する。
さらに羽生は1年後にこの場所で“自分の演技”ができる感触も得た。フィギュアの試合は夜に行われるのが基本だが、平昌五輪では午前中に競技開始。今大会の男子フリーはそれに合わせ、午前11時のスタートだった。一日のスケジュールが大きく変わってくる中、羽生は「公式練習から6分間練習の間が短くて、感覚が研ぎ澄まされていた」と振り返り、調整にも自信をのぞかせた。
まずは1か月後に迫った世界選手権(3月29日~4月2日、フィンランド・ヘルシンキ)が目標。今度は実力通りの結果で、本番の平昌五輪でも金メダルの大本命であることを証明する。
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/653873/










