【独占】羽生結弦ロングインタビュー | Il nome della rosa

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【独占】羽生結弦ロングインタビュー 「悔しかった年の次の年は、僕、成長できるんです」
Interview by Hirono Aoshima Photographs by Kiyoshi Sakamoto 2016.4.2


フィギュアスケートの世界選手権で、期待された羽生結弦選手は優勝を逃し、2位に終わった。しかし、まだ21歳。揺れ動きつつも成長を続ける“若き超人”が、激戦のなかで見つけたもの、そしてこの先、手に入れたいものとは。

──世界選手権の銀メダルは残念でしたが、日本人としては初めて、3年連続の世界選手権メダリストに。またシーズン前半に叩きだした総合得点322.40点(NHK杯)、330.43点(グランプリファイナル)というスコアも衝撃的な一年でした。ファイナルの時点で、世界歴代2位のパトリック・チャンの得点は、295.27。35点というとんでもない点差に、他の選手たちは心が折れるかと思いました(笑)。

羽生 ところがみんな、シーズン後半に向けて、どんどんジャンプ構成のレベルを上げてきてくれましたよね! これが、すごくうれしかったんですよ……。 まず年明け、全日本が終わってカナダに帰ったら、ハビエル選手(世界選手権で優勝したスペインのフェルナンデス選手)がショートに4回転を2本入れ、フリーのトリプルアクセルも後半に入れるようになってた。僕がファイナルで出した点数を見て、ハビエルもさらに進化しようとしたんですよ。 さらにはあのパトリック選手まで、苦手なトリプルアクセルをフリー後半に入れてきた。これは、彼にとってはすごく大きな挑戦だったと思うんです。

──ライバルたちをも本気にさせた。中国のボーヤン・ジン選手も、四大陸選手権のフリーで4回転ジャンプ4回に成功。宇野昌磨選手はフリーの後半にトリプルアクセル2本と4回転に挑戦しました。次のオリンピックまでまだ2年というこの時点で、ここまで競技レベルが向上するのは驚きでしたね。

羽生 そんなみんなの進化、うれしかったですね。「勝ちに来てくれてる!」と。 特にうれしかったのは、パトリック選手の姿勢です。だって僕は、シニアに上がってからずっと彼に憧れて、連戦連勝だった彼のやってきたものを見ながら、ここまでたどりついたから。

──3年前にこう述べています。「フィギュアスケートの男子は、飛びぬけた力を持つ選手を負かそうと、世界中の選手がレベルアップしてここまで来ました。僕もいつかは、そんなふうに時代を作る選手になりたい」。ほんとうにそんな時代が来てしまった。

羽生 いやいや、僕には「時代を引っ張った」なんて実感はありません。もし、僕がみんなを引っ張ることができたのだとしたら、それは他の選手たちがいたからですね。それはちゃんと、自覚しなくてはいけない。こんなこと、僕だけの力だけじゃ絶対できないですから!

有料記事。続きはこちらから

http://courrier.jp/news/archives/49378/


青嶋氏によるインタビュー記事です。
有料記事なのであれこれ書けませんが、こちらを読んで結弦くんの来季が楽しみになりました。結弦くんが追求する「音との融合」。どんなSP、FSができあるのでしょう?
フィギュアスケートファンに望むことも書かれていました。







オーサーコーチのインタビュー  (一部抜粋)


心のコントロールが難しかったユヅル
ハビエルは米国観客を味方につけた

――おめでとうございます。門下生がワンツーフィニッシュ! 予想していた結果でしょうか?

そうですね。ハビエルとユヅルの2人の練習を見ていれば、もはや他の選手とは全くレベルの違うステージで競い合っているので、予想はつきました。ただ、ユヅルはフリーでもっと良い滑りをすると思っていたので、そこは予想外でしたね。かなり落ち込んでいました。

――羽生選手、ショートは素晴らしい演技でした。

ショートの演技は、ユヅルの今季の成長を“本物なんだ”と証明する演技でした。でもあのショートの後、誰もがユヅルが優勝して当然だと思いましたし、それが却って、モチベーション、重圧、期待などをコントロールすることが難しい状況に、彼を追い込んでしまったのだと思います。

――フリーではミスがありましたが、思い当たる原因はありますか?

ユヅルは今回、試合会場入りした時からずっと、些細なことに敏感になっていました。それは、330点超えのパーフェクト演技という、とても繊細で高度なものを目指す以上、仕方がないピリピリ感だったと思います。普通にノーミスするだけでは越えられない壁なので、小さなことにも気を配り続けていた。ユヅルにとって、何が起きても緊張しやすい状況でした。

――コーチとしてはどんな声がけをしたのでしょう?

とにかく「慌てないで、落ち着いて、深呼吸して」というのを繰り返しました。そして「すべてのエネルギーを、外ではなく、自分に向けるんだ」と。周囲から期待されているという意識があると、周りの反応や行動も気になるものです。とにかく自分だけを信じるように言いました。

――一方、フェルナンデス選手はフリーが素晴らしい演技で、ケガをしていたとは思えませんでした。

ハビエルは2か月近く前から脚をずっと痛めていて、やはりケアが必要でした。ボストンに来てからも1日おきに練習し、ショートとフリーの間も休ませました。実はここ2か月は、土日のオフを挟んだ月曜日が、痛みもひいて一番調子が良かった。だからハビエルが本番会場で練習不足を不安に思っている様子だったので、「大丈夫。フリーの日は月曜日だと思いなさい。一番調子が良いよね」と言ったんです。とにかくパニックにならずに演技する事が、何より大事でした。

――フリーは観客も盛り上がりました。

このフリーは、米国の伝説的スターであるフランク・シナトラの『Guys and Dolls(野郎どもと女たち)』。もう、ボストンといえば、これしかないでしょう? だってボストンの観客は、このイントロを聴いただけでワクワクして手拍子を始めちゃう。ハビエルがジャンプを跳ぶ前からもう名演技がスタートするわけです。パズルは既に準備されていて、ハビエルは1つ1つピースをはめるだけ。ハビエルはこの“観客のパズル”という魔法にかかって、すべてのジャンプを成功させたんです。



2015年のビッグスターと、2016年のヒーロー 2人を生んだトロントの練習環境


――今季を振り返っていかがでしょう?

今季は2つの違うシーズンだったと考えています。ユヅルは2015年GPシリーズでのビッグスター。そしてハビエルは2016年欧州選手権・世界選手権でのヒーローです。GPファイナルでのユヅルは素晴らしく、そこで刺激を受けたハビエルが次に活躍しました。今回ユヅルはとても落ち込んで悔しかった分、来季はピークが後半にくるよう意識する戦略もあります。

――フェルナンデス選手は連覇を果たしましたが、昨季の優勝後にプレッシャーなどはなかったのでしょうか?

昨季の、上海での世界選手権で優勝してから、もちろん彼の人生は良い意味で変わりました。春に世界王者としてたくさんのアイスショーに出て、その責任と喜びを実感してから練習に戻ってきたのですが、そしたらもう照準は、今季のボストンの世界選手権に集中していました。とにかく連覇することだけを、今季の目標に置いていました。

――羽生選手とフェルナンデス選手。世界のトップ2は、お互いにジェラシーなどないのでしょうか?

ユヅルは五輪王者、ハビエルは世界選手権連覇。どちらもスーパースターです。この2人の凄いところは、相手を引きずり下ろそうという意識が全くなく、お互いをリスペクトし合いながら、さらに上を目指そうと思っていることです。本当に“ナイスボーイズ”なんです。2人は一緒にいると、もっとハードに、もっと内容の濃い練習をしようと考える。これは本当のトップ選手が成長する、最高のパターンです。だから300点を超えたのは、2人が一緒にいた結果です。双方の存在があるからこそ、お互いがライバル心や重圧や刺激を受けて、1人ではできないほどの高みへと自然に到達したのです。

――2人が刺激し合う素晴らしい環境。しかも今回の世界選手権には、オーサーコーチの門下生がかなり多く出場していましたね。僕のチームからは、男子4人、女子4人、アイスダンスで、計10人が出場しました。

素晴らしいことです。もちろん僕一人の功績ではなく、チームブライアンというコミュニティの勝利です。トロントの『クリケットクラブ』のリンク内が、スケートを愛する人たちが集結した小さな街のような環境なんです。練習中はもちろん助け合い、刺激し合い、ラウンジではお互いが「ハロー」って声を掛け合い、ランチしたり、休憩したり、ユヅルやハビエルもそこにいて、まるで我が家のように過ごしている。こういう「自分はここにいる」と思える組織があることって、すごく大事なんです。



来季は五輪を意識した曲選びを 継続できる曲と、冒険する曲


――今季、ライバルの選手達の演技はどう映りましたか?

やはりパトリックの進化は目が離せないものがありました。世界選手権では力を発揮できませんでしたが、四大陸選手権での演技は本当に素晴らしかった。類い稀なる極上のスケート能力を持っていることに間違いはありません。うちの2人のボーイズのライバルとして、さらに成長したと感じました。 そして金博洋。彼は合計6つの4回転を跳べる。スーパー天才としか言い様がない。本当に4回転を自然に跳ぶ、驚くべき技術力です。もっと伸びてくるでしょうね。

――そんなライバルが成長するなか、2年後の五輪に向けた戦略は?

とにかく2年はあっという間です。まず、曲選びの戦略が大事です。来季の曲はそのまま五輪で継続して使う可能性もあるので、五輪シーズン同様に慎重に選ばなければなりません。 デイビッドも僕も既に曲探しを始めていて、どの選手にどんなピースを当てはめるかを考えています。ハビエルは今回、彼にぴったりのプログラムでしたが、あえて違う方向性も必要かなって思っています。ヨナが同じでしたよね。五輪の2年前にヨハンシュトラウスの『こうもり』を滑りましたが、古典的なクラシックは合わなくて失敗でした。そこから方向性を改めることで、最後は『007』のボンドガールに行き着くことができたんです。だから来季は、最後の回り道ができるシーズンでもある。五輪に継続できる曲を探す一方で、最後の冒険もできるわけです。

――2人に最高のプログラムが見つかることを祈ります。

ありがとう。2人とも既に新しいプログラムが楽しみのようです。チームブライアンは、来季も新たな飛躍を迎えたいと思います。

全文はこちらから
http://web.canon.jp/event/skating/interview/int_brian01_1.html






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160421 4回転新時代へ 激アツ解説

 
昌磨くん、アイスショーで4F成功。
来季に投入!(ノ゚ο゚)ノ







ありがとうありがとう。愛がいっぱいの動画です。

Yuzuru Hanyu 羽生結弦 - Thank You for Your Amazing Season 2015-2016