今日は結弦くん成分ゼロです。
そして非常に長いです。動画10本あります。
浅田真央ちゃんの来季のFS使用曲、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」を聴きまくっています。
非常にライトなクラッシックファンで好きな作品しか聴きませんが、ラフマニノフのピアノ協奏曲好きなんです。
一番好きなのは3番。 2番と3番はいつも車に置いて聴きたいときに聴いてます。
真央ちゃんの来季の曲が思いがけず発表があった時は驚きました。
真央、ソチ曲はラフマニノフとショパン
http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20130601-1136121.html
2番は伊藤みどり選手がかつてオリンピックで使用した曲。
それに王道中の王道プロなので
真央ちゃん、この曲はあえて使わないのではないかと勝手に思いこんでいたんです。
またこの曲にはジンクスもありますし・・・。
http://matome.naver.jp/odai/2135133329006655901
その2番を真央ちゃんがFSで滑る。
山田満知子コーチに師事していた、伊藤みどり選手と真央ちゃん。
トリプルアクセルを跳ぶ2人がオリンピックシーズンに選んだ曲は
くしくも同じラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
何か目に見えない不思議な運命のようなものを強く感じました。
では、ラフマニノフピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18 フルバージョンで。
ラフマニノフピアノ協奏曲第2番 ハ短調作品18
Kissin - Rachmaninov Piano Concerto No. 2 in C minor, Op. 18 (full)
ピアノはロシア人ピアニストのエフゲニー・キーシンさん。
憶えていらっしゃいますか?大ちゃんのSP「月光」
大ちゃんのSP使用曲の演奏がエフゲニー・キーシンさんでした。
http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20130207-1081951.html
エフゲニー・キーシンさん、懐かしいです。
今から20年以上前の事ですけど(もっと前かな?)神童ということで日本でも大変話題になりました。
(確かスタニフラフ・ブーニンさんも話題だったかな)
2番は他にも沢山の有名ピアニストさんが演奏していますが
懐かしいのでキーシンさんの演奏を貼っておきます。お時間のある方はどうぞ。
さて、ここからはかつて2番で滑った選手の皆さんをご紹介させていただきます。
かつて2番を使用したフィギュアスケーターさんといえば
日本人なら、伊藤みどり選手、高橋大輔選手、村主章枝選手がすぐに思い浮かびます。
伊藤みどり-1992アルベールビルオリンピックFS
http://www.nicovideo.jp/watch/sm200902
女子選手としてオリンピック史上初のトリプルアクセルを決め,銀メダルに輝いた伊藤みどり選手。
今観ても、色褪せることのない感動のプロクラムです。
後半に3A決めたときの映像は、当時テレビで何度も見た記憶があります。
私、今更気が付いたんですが、みどりちゃんのオリンピック使用曲は2番だけじゃなかったんですね。
いや~本当に勉強不足。だめだな~こりゃ。
みどりちゃんのオリンピックでの使用曲はピアノ協奏曲1番と2番。
ピアノ協奏曲第1番1楽章から始まって、1:57分のレイバックスピンあたりから2番の3楽章に切り替わります。
これなかなかいい編集だと思います。
(こんな事言うのは申し訳ないんですが、選手によってはギョッとするようなトンデモ編集もあるんですよ。
あ、他の曲でもそうなんですが・・・)
みどりちゃんが第三楽章の感動的な全合奏のって3A跳ぶ姿が今でも忘れられません。
解説のスコット・ハミルトンさんも興奮してます。
みどりちゃんの勇気。あの映像を見ると目頭と喉の奥が熱くなります。
村主章枝2006オリンピックFS
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=qtF8SMGMeLQ
高橋大輔 2005スケートアメリカFS(米放送) 日本語字幕付
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1909631?via=thumb_watch
オリンピックシーズン、大ちゃんも村主選手もラフマニノフの2番でした。
大ちゃんはニコライ・モロゾフ、村主さんはローリー二コル振り付け。
二人とも第1楽章冒頭から入って第2楽章を使って最後はまた第1楽章に戻ってます。
村主選手の全日本も感動的でした。村主選手トリノ五輪4位。
大ちゃんはスケアメでシニア初優勝。解説さんもすごく褒めてくれています。
聞いていて気持ちがいいですよ。
トリノ五輪は8位に終わりました。
陳露Lu Chen 1996 Worlds LP
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7647137
陳露選手、第2楽章のみを使用しています。
しなやかで美しいアジアンビューティーな陳露選手。
5種類の3回転、3T+3Tを持っていました。
彼女の優勝した95年世界選手権、「ラストエンペラー」の演技と真っ赤な衣装が今も強く印象に残っています。
陳露選手、満点が出てキスクラで喜びを爆発させてます。
しかし前年チャンピオンの陳露選手は僅差でミシェル・クワン選手に敗れてしまいます。
1996年世界選手権第2位。
サーシャ・コーエンSasha Cohen - 2003 Grand Prix Final - Long Program 2
http://www.youtube.com/watch?v=8VXLwEcmkcw&feature=youtu.be
2002年グランプリファイナル優勝。
サーシャ・コーエン選手のプログラムも第1楽章、第2楽章、第1楽章に戻るのパターン。
タラソワコーチの振り付けですね。
真央ちゃんもこのパターンになるのかな?
忘れちゃいけないのがデニス・テン君
デニス・テン 世界選手権 2009 FS RTR
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6561941
世界選手権第8位
タチアナ・タラソワ振り付け。
第1楽章のみで編集。
テン君フリフリシャツで感動の熱演。スタオベされてます。
テン君のプロ見たときに結弦くんの姿がチラつきました。
結弦くんのラフマニノフ2番も是非観てみたいです。
実は最近結弦くんが2番で滑る夢を見ました。ついに夢にまで見た!
アダム·リッポン2010年日本オープン
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=XLTw8A79EKQ#!
アダム・リッポン選手
2010-2011シーズンのプログラム
ジャパンオープンの演技です。
リッポン選手も1楽章、2楽章、1楽章に戻るパターン。
振り付けがディヴィト・ウイルソン氏だったので貼っておきます。
タノルッツの前の変形イーグル見ると結弦くんを思い出します。
そう言えばこの頃はオーサーコーチのところにいたんですよね。オーサーコーチと合わなかったですよね、彼。
ジュニアの選手も紹介させていただきます。
ジョシュア・ファリスJoshua Farris - 2013 World Junior Championships - LP
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=FBsWLI-dPcw
ハン・ヤン選手もマキシム・コフトン選手も欠場だった 2013年のジュニアワールド。
ジョシュア・ファリス選手が優勝しました。
ジョシュアファリス選手、第三楽章を使っています。
来シーズンからシニア参戦ですね。
佐藤未生Miu Sato - 2012 Junior Worlds FS
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=uP3brhjHbic
2012ジュニアワールド第12位
山田真知子コーチの門下生、佐藤未生選手の演技。
佐藤選手も第三楽章を使用しています。
ざっとご紹介させていただきました。
他にもPチャン選手のようにラフマニノフのチェロソナタとピアノ協奏曲2番を一緒に使用している選手もいるんですが
力尽きたのでここまでにしたいと思います。(ちょっと謎編集でした)
ここまで動画を見てきましたが、ラフマニノフの2番といっても
使用するパートによっては随分印象が違うことがわかります。
やはり気になるのは、真央ちゃんの曲編集。
タラソワさんやモロゾフコーチの編集を見てみると1楽章と2楽章を使っていますよね。
ロシアンさんに限らず皆さん1、2楽章がそんなにお好き?なのか?突っ込みたくなります。
私、個人の希望としては、メインに第3楽章を使ってあとは第1楽章または第2楽章を上手く使うのを希望です。
第一楽章の冒頭は暗いピアノソロで始まります。これはロシア正教の鐘の音を模しているようです。
「鐘」と言ったら真央ちゃんなのでできれば第一楽章から入って、そして感動の第3楽章で締めくくって欲しい。
でもこれはあくまでも私の希望です。
タラソワコーチがどのように曲の解釈をしてどのパートを使ったのか、とても気になっています。
アイスショーでのお披露目が楽しみです。音源も気になります。
「私のいままでの人生が詰まっているんです。うれしかったり、悲しかったり、悔しかったり…。
いろいろな思いが込められています」
これは真央ちゃんの新プロ発表時のインタビューの言葉です。
フリーのテーマは「人生」
このテーマにラフマニノフの2番を選んだのはなぜ?と思い、ラフマニノフについて調べてみました。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
セルゲイ・ラフマニノフ
1873年4月1日(ユリウス暦では3月20日)、父ヴァシーリイ・アルカージエヴィチと母リュボーフィ・ペトローヴナの
第3子としてノヴゴロド州セミョノヴォに生まれる。
父母ともに裕福な貴族の家系の出身であったが、セルゲイが生まれた頃には一家はすでにかなり没落していたらしい。
ノヴゴロド近郊のオネグは豊かな自然に恵まれた地域で、多感な子供時代を過ごした。
幼少の頃から人並み外れた音楽の才能を示し、5歳で系統的にピアノの演奏の練習を始める。
12歳の時、名門モスクワ音楽院に入り、ピアノと作曲でみるみる頭角を現し、
1891年に18歳でモスクワ音楽院ピアノ科を大金メダルを得て卒業。
1892年には同院作曲科を金メダルを得て卒業。
彼は酷い神経衰弱に陥り、ほとんど作曲できない状態に陥ってしまう。
その後精神科医の治療により創作意欲を取り戻し
1901年、完成させたのがピアノ協奏曲第2番。
この作品によってラフマニノフはグリンカ賞を受賞、作曲家としての名声を確立する。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
真央ちゃんがこの楽曲を演じるテーマは「人生」。
天才という名を欲しいままにしてきた真央ちゃんが
その後スケートに苦しみ、辞めたいと思うほど精神的に追い込まれてしまった。
そして今季に至るまで
真央ちゃんのスケート人生とラフマニノフの人生はどこか重なっているように思えます。
今までのスケート人生において得た苦しみや悲しみ、そして喜び。
そのすべての思いを真央ちゃんはスケートにこめます。
ラフマニノフの失意と絶望。そのすべての思いが昇華したピアノ協奏曲第2番。
これ以上の選曲はありませんね。
最後に第3楽章を
ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 第3楽章/ラフマニノフ
https://www.youtube.com/watch?v=Bp7Usz7ihZM
ピアノ/ヴラディーミル・アシュケナージ
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
指揮/ベルナルト・ハイティンク
第3楽章 、第1、2主題を歌い上げるピアノがとても優美で華麗です。
後半は第2主題が中心となって、ピアノのカデンツァの後にあの感動の大合奏になります(伊藤みどり選手が3A跳ぶところ)
まるでロシアの広大な大地を思わせるような力強く圧倒的なスケール感。そして感動のラストへ。
やはり第3楽章は感動的だと思います。
真央ちゃんの滑るラフマニノフ。きっと感動のプログラムになることでしょう。
ソチのリンクに舞う真央ちゃんを思うだけで、すでに涙腺がおかしくなっています。
真央ちゃん、頑張ってね。
みんな応援しているからね!
最後まで読んでくださりありがとうございます。