ロックバンド的なものに関して尋常ならざる「疎さ」を見せるボキ。


ちなみにその「疎さ」の原因を紐解いてみると、


それは高校時代にまで遡り、


バンド=モテる

ボキ=モテない

バンド≠ボキ


といった公式でもって一線を画す事となり、


その代わり当時(約10年前)のアイドルミュージックに傾倒してゆく事となり、


おかげ様をもちまして未だにボキは、


「リンダリンダって、ブルーハーツ?ハイロウズ?」


という無っ知無知な状態なのであって、


しかしその無知を、


「確かに無っ知無知だけど、プッチモニの歌なら全部歌えるし!」


という意味不明なリカバリーで、


恥ずかしながら今日まで生きてきた訳なんだが、


そんなボキもここ数年、


ようやく病状が和らぎ、


バンド的なものに近付けるようになってきて、


そんな訳で、


UK発のジャズファンクバンド


【ベイカーブラザーズ】


というバンドが好きなのだ。




とはいえ、


CDを全部買う訳でもないし、


もっぱらツタヤでのレンタルだし、


ライブなんて怖いから行った事ないし、


好きだと言うのがはばかられるような有り様で、


一歩間違えれば、


「UK?はて?ウンコの2ちゃん用語かな?wktk的な!」


となってしまうのも間違いない、


まさにウンコみたいな好きっぷりなんだが、


とにかくボキとしては今までにないぐらい好きでして、


で、ま、


こないだも聴いてたのだ、


ユーチューブで。


そこでふと、


新しいアルバムは出てないものかと思い、


ググってみたところウィキペディアに、


衝撃の事実が待ち構えていたのだった。




ボキがベイカーブラザーズを聴き始めた時、


ベイカー兄弟(2人)と、その友達(1人)


といった3人によるメンバー構成だったんだが、


【2010年】
ベイカー兄、脱退


実はブラザーズではなくなっていた。


曲は聴きまくっていたにも関わらず1人抜けた事に全く気付かなかった。


自らの鈍感さに打ちひしがれるボキに、


さらなる衝撃がガバリと襲いかかるのだった。


【2011年】
ベイカー弟、脱退


もう恐怖だ。


ボキがベイカーブラザーズだと思って聴いていたバンドは、


ベイカーでもないし、そもそもブラザーズですらないのだった。


君ら誰だ。


ウィキペディアによると、


現在ベイカーブラザーズは、ベイカー兄弟の友人を中心とした、7人組ほどのバンドらしい。


君ら誰だ。


で結局ボキは、


ベイカーブラザーズの何が好きって事になるんだ。


ベイカー兄弟の友人?


ウソだろ。


「ボキ、ベイカーブラザーズってバンドが好きなんですが、それは主にベイカー兄弟の友人です」


何だこれは。


どんな注釈だ。




そしてボキは思う。


「好き」とは一体何なのか。


このように「好き」を因数分解していくと、


それが何なのかよく分からなくなってくる。


そんな事を思いながらベイカーブラザーズを聴く。


ベイカー兄弟がいるいないの違いは、さっぱり分からない。


プギャー。