【元イジメっ子からイジメっ子へ ~イジメをやめる方法~①】

「いじめや、いやがらせが悪いことはわかっている。どうすれば、やめることができるのか、それがわからないのだ。」

40年ほど前(小5~6のころ)、僕はイジメをしながらも、そう思っていた。

やめようと思ってやめられるなら、そんな簡単なことはない。

僕はイジメをしながらも、
イジメをしてしまう自分のことが大キライだった。

自分に価値(かち)があるとは思えなかった。

自分をこの世から消してしまいたい。

どうしたら楽に死ねるだろうか?
屋上から飛び降りるか?
ガスをひねるか?

2年間くらい、毎日そんなことを考えていた。
でも、こわくてできなかった。

君たちも、自分のことを好きになれず、
そして自分に価値がないと、苦しんでないだろうか?

そうであれば、これほど不幸なことはない。

そして、これこそがイジメの1つの原因なのです。

よく考えてみてください。
幸せな人はイジメをするでしょうか?

イジメだけではありません。

幸せな人は泥棒をしませんし、
幸せな人は犯罪を犯しません。

君たちに最も大切なことの1つは
“幸せである”こと。

じつは“本当に幸せな人”が増えれば、たくさんの問題が根本(こんぽん)から解決(かいけつ)するのです。

僕たちは大人から「○○してはダメ」「○○しなさい」と言われながら育ってきました。

そして、それができなければ、しかられたり、いやみをいわれたり、ろうかに立たされたり、ごはんを食べさせてもらえなかったりして、育ってきました。

「勉強しなさい」「やさしくしなさい」「やる気を出しなさい」「自分のことばかり考えてたらダメ」「うそをついてはダメ」

「ダメだ」「ダメだ」と言われ続け、
自分で自分にも「ダメだ」と言い続け、
そしてできない自分のことをしだいに“ダメな人間”だと、かんちがいしてしまうのです。

勉強できない自分はダメな人間。
やさしくできない自分はダメな人間。
やる気のない自分はダメな人間。
自分のことしか考えない自分はダメな人間。
うそをついてしまった自分はダメな人間・・・・

そう感じていないだろうか。

まったく勉強できないっていう人はいないし、
やさしさのかけらもない人もいない。

どんなことにも、まったくやる気のない人もいないし、
だれかのことを思いやる心は、だれにでも少しはあるはずだ。

一生のうちに一度もうそをついたことのない人なんてこの世にいるだろうか?

きれいな花を咲かせる桜の木だって、もともとは小さな芽(め)だった。
小さな芽だったころの桜はダメなやつだろうか。

50センチに育った細い桜の木はダメなやつだろうか。
つぼみの桜はダメだろうか。

それと同じように、人間だって常(つね)に成長途中(せいちょうとちゅう)、
いくつになってもまだまだ成長できる未熟者(みじゅくもの)
なのです。

すばらしい自分をめざしてがんばるのもいいけれど、
今の自分をきらってはいけない。

今の自分、未熟な自分にOKを出し、
そこから「なりたい自分」「理想とする自分」をめざしていこう。

今の君たちには、じゅうぶん価値(かち)がある。

見失っているだけだよ。

誰がなんと言おうと、君たちには価値がある。

幸せであること、イジメっ子を脱出する第一歩として、おぼえておいてほしい。

ダメな自分って思ってしまったら
桜の芽、つぼみを思い出してほしい。