リッチマン、プアウーマン
現在フジテレビ
毎週火曜日AM1:05〜2:05
絶賛再放送中です！
日向徹→小栗旬
夏井真琴→石原さとみ
朝比奈恒介→井浦新
朝比奈耀子→相武紗季
安岡→浅利陽介
青山誠人→片岡鶴太郎
遠野秋洋→綾野剛
山上芳行 →佐野史郎
文字数オーバーのため2回に分けました
第5話その①
朝比奈恒介が地下駐車場を歩いていると、車がすぐ後ろで止まった…かと思うと猛スピードで横を通過して止まった。
朝比奈恒介
脅しに斬新さが無いね
日向徹は、ネクスト・イノベーションで、社員や取締役にパーソナルファイルをプレゼンテーションをする。
日向徹
あなたが社会人なってから稼いだお金はいくらですか？じゃあそれに支払った税金は？正確に知りたい！どうすればいいか？
そこで、パーソナルファイルだ！実にシンプルな見た目だ！僕が65歳で貰える年金はいくらだろう？こーんなもんか…あんまり無茶出来ないなぁ！僕がえらく倹約家になったらこれのせいだから悪く思わないでくれ！お金の事だけでない！本籍地、出生地、住民票は自宅でプリントアウト出来る！役所は人件費と雑費を節約できて、僕らは役所に出向く時間と交通費を節約出来る。それに使う金額は彼女とランチに行くくらいだけど、デザートが付いてるか付いてないかで彼女の機嫌が変わるから侮(ｱﾅﾄﾞ)れない
会場の明かりが消えた
どうした？真っ暗だ！真っ暗は不安だ、一歩も動けない…
小さな明かりが灯る
日向徹
小さな明かりだ…でもここから得られる僅かな情報でも絶対にそれが正確だと分かっていれば僕達は動ける！選択できる！パーソナルファイルは過去の記録だけではない、これから僕達がどう生きるか選択するための道標になる！以上だ！
社員は立ち上がって日向徹に拍手を送った。
取締役員
素晴らしいアイデアです！しかしね、会社が潰れるほどのお金を使い計画に、取締役会はウンとは言いませんよ？だいたい、JIテックが相手じゃ勝ち目はない！この話は無しだ！いい夢見させて頂きましたよ〜！ハハハハ
日向徹が取締役に詰め寄ろうしたが
朝比奈恒介
俺が話をする
取締役会の結果、ゲーム部門の売り上げを回復させるため、パーソナルファイルチーフの細木をゲーム部門に戻すことが決定する。
日向徹
僕の会社じゃないか！なんであんなバカどもに足を引っ張られなきゃいけないんだ！
耀子は雑誌の覆面調査の記事でシェフとしての腕を酷評されたため、ネットで叩かれレストランの客が激減していた。
日向徹
青山誠人の農村でパーソナルファイルの実験を行う！
文具メーカーでノック式ボールペンを開発し、工業デザイナーへと転身して大成功を収めた青山誠人は、現役を引退して田舎の農村でトマトを作っていた。マコトという名前の人が集まるコミュニティーサイトまこと会に真琴と青山は入っており、2人が知り合いだった事で、青山の協力により農村でパーソナルファイルの実験を行う事になったのだ。日向徹、小川、真琴の3人が農村へ行くことになる。
その日の夜、朝比奈恒介は夜道を歩いていると、階段で何者かに突き落とされた。
翌日、朝比奈恒介は足にギブスをして入院していた。お見舞いに来た日向徹。
ぼんやりしてて階段を踏み外した…ツイテないよ。
日向徹
ま、いい機会だからゆっくり休め！いい知らせがある！遠野と会った！
朝比奈恒介
遠野って、あの？懐かしいなぁ
回想
遠野は今、実家の会社に就職していた。
日向徹
君は優秀だった記憶がある
遠野
いや、俺は日向徹について行けなくて辞めたんだぁ、自信なくて…でも離れてみて分かったよ！俺も物を作りたいんだよなぁ…
朝比奈恒介
出資？
日向徹
あいつの実家は中堅商社で、中東を相手に業績を伸ばしている。金があるらしい！で、10億なら出すって！
回想
遠野
君のおかげで僕もまた夢が見られるよ！
日向徹
来週、地方から戻ったらインドに行く！契約に付き合ってくれるか？
遠野
もちろん！
日向徹らは農村に向かった。
青山は、農村で1箱1万円もする有機栽培の高級トマトを作っていた。
日向徹
宜しくお願いします
青山
それで、君は？
真琴
夏井真琴と申します。
青山
君か〜！
大歓迎の雰囲気。
高級トマトをひとつ貰うと
日向徹
僕はトマトが嫌いだ！
真琴こんな時に…
世の中には高くても上手い物を欲しいという人がいる、インターネットのおかげで、1箱1万円でも売れている！全てはインターネットのおかげだ！次は畑へ行ってみるか！青山は強引に真琴を連れて行った。
日向徹はパーソナルファイルの試験運用を始めたが、利用者はほとんどいなかった。
農民
青山には協力したくないねぇ！俺たちは1個50円のトマトを作っているが、青山の高級トマトが上で、俺たちのトマトがダメみたいな感じは正直胸糞悪いんだよ！
真琴
意外と嫌われてるんですね、青山さん…
その後、東京から連絡が入る。JIテックに先を越されたと…クラウドシステムに50億円を投資することを発表し、ネクスト・イノベーションを大きく引き離したのだ。
日向徹
このままだと試験運用するパーソナルシステムの成功例が集まらない！これじゃ運用実験の意味がない！
真琴
私が説得に行ってきます！一軒一軒説明すれば分かってくれます！
日向徹
やめとけ！
真琴
私、日向さんのプレゼン見てすごくいいなーと思いました！説明すれば分かってくれます！
日向徹
迷惑だ…
真琴
え…
日向徹
今何時だと思ってるんだ！
時計を見ると夜中の12時を回ったところだった。
真琴
じゃあ明日行きます！
翌日、2人は民家を廻り話を聞くと…
村民A
パソコンは高価な物だからしまってる。
村民B
携帯電話は使えるけど、パソコンの使い方を知らない。
村民C
不便でも今のままがいいの！
日向徹
失敗だ！今の生活に不満が無い人間に、これが欲しい、触りたいと思わせる物じゃないとダメなんだ！
日向徹はネクスト・イノベーションのテレビ会議に出席する
役員A
うまく行くわけがないと思ってましたよー！でも今失敗したのはラッキーですよ！JIテックが1000人規模で50億円でしょ？
役員B
パーソナルファイルはこれで終了！
役員C
運用試験を切り札にするつもりだったんでしょうが逆にあだとなるとはねぇ…
役員D
さすがの日向徹も読みが甘かったかなぁ？
役員全員
ハハハハ…
日向徹が怒ってパソコンを投げようとすると真琴がパソコンのコードを引っこ抜いた。
真琴
この人達は会社の株価が上がった時は散々儲けているのに、こういう時は味方じゃないんですね！
日向徹は部屋を出て行った。真琴が追いかけようとすると、青山が真琴を強引に歓迎会に誘い、連れて行った。宴会は盛り上がるが、真琴は日向徹の事が気になり、宴会を抜け出そうとする
青山
日向を一人にしてやれ！アイツは今、考えてるんだ。
翌朝
真琴
外行きませんか？散歩しましょう！
真琴
いやぁー、いい空気ですねー！
日向徹
キレイだな…
はい…
日向徹
諦めた方がみんなの為になるのか？
真琴
まだまだ、ケツが青いそうですよ！青山さんが言ってました、日向さんの事…青山さん、自分が作った製品を必ず店へ見に行くそうですよ！こっそり…見に行って1番嬉しかったのはボールペンだったそうです。
日向徹
お前が言うな！偉そうに！こっからだ！
日向徹は、東京へ電話をした。
音声入力に対応させろ。スマートフォンにも対応させろ。そして、絶対に壊れないという安心感を出せ！
小川
待ってください。全部は…
細木理一が電話を奪い
細木
僕もまだメンバーだと思ってますから！何でも言ってください！
日向徹
とにかく何でもいいから速攻でアイデアを出せ！
細木
了解です！
真琴は笑顔で日向を見ていた
日向徹
何を笑ってる！村の人が言った事を一つ残らず記録しろ！何だったらもう一回聞いて来い！
日向徹らが東京へ戻る日
青山
トマトを送ってやるから、住所を書いておけ
真琴
これ…青山さんが作ったんですよね
青山誠人
ただのボールペンだよ！
村民
やめちゃうの？パラソルなんとか、私は便利になると思ったのよ。
やめませんよ！
帰りの飛行機の中で日向徹は真琴にもたれかかって眠っていた。
リッチマン、プアウーマン
第5話その②へつづく
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