名探偵コナンから、平和な2人と試し書き
東西名探偵との話の前に描いていた下書きから
平和×リョウ香×快青


いつか、きっと


「世間って、狭いのねぇ」

青子ちゃんのお父さんと、私のお父ちゃんが今、
一緒に出張中やとわかり、運転しながら香さんは
そう言って笑った

香さんの車は、運転しやすそう
冴羽さんのミニも可愛いけど、この車も好きや

「運転?出来た方が行動範囲も広がるし、便利よ
買い過ぎちゃった時とか」

あはは、と笑う香さんは、明るいし、さっぱりし
ていて、私も青子ちゃんも、鬱々としそうな気持
ちを忘れてしまうくらい、リラックスした

青子ちゃんの家に到着すると、香さんが冴羽さん
に言われた通り、室内をチェックして歩く

取り敢えず、盗聴、盗撮、電波妨害などの仕掛け
は無さそうだとわかり、みんなで少しだけホッと
して

青子ちゃんの家事を香さんと私で手伝った

今夜は、青子ちゃんのお父さん何帰宅予定やっち
ゅう事で、香さんと私も手伝って、ご馳走を作る
事にした

香さんが持ち込んだ大量の野菜を活かして、まず
はミートソース、素揚げしてマリネ液につけたり
軽く浅漬けにして行く

冷凍しておいてもいいような作り置きも作り、そ
れを冷凍した

今夜は、炊飯器で炊き込みピラフを仕込んで、こ
れからやって来る平次や冴羽さんが到着したら、
熱々を食べられるようにもした

「ピラフの上に、オムレツ乗せて、ミートソース
掛けたら、ご馳走っぽいでしょ?」

色合いもキレイやし、簡単やし、野菜もたくさん
摂れるから、私もやってみようと思う

香さんは、冴羽さんがめっちゃ食べるから、いつ
もレシピは悩むと言うてた

野菜の揚げ浸しは、よう私やおばちゃんが作るや
つやねん
味がしゅんで来ると、ええ味すんねん

青子ちゃんが添えた、スープもめっちゃええ

一通り完成したタイミングで、チャイムが鳴る

一瞬、緊張したけれど、お隣さんからの回覧板
やった

ただ、何となく、周辺にざわざわするような感じ
がして、私と香さんは、顔を見合わせた

青子ちゃんには、先にお風呂や着替えをしてもろ
うて、私と香さんも交代でシャワーを済ませて、
簡単に着替えをした

みんな、いつでも屋外に脱出出来るよう、部屋着
やけど外出出来るようなんを着たんや

やはり、時間を追うごとに、ざわつく気がして、
香さんが、トラップを仕掛け始めた

「まぁ、念の為、ね」

そんな時、冴羽さんから連絡が入って、向こうで
無事、大滝ハンらにバトンタッチ出来たと言う

おばちゃん、わざわざそこまで一緒に来て、車の
中で黒羽くんのお世話を始め、平次にさっさと私
を迎えに行け、と、追い返したらしいねん

「良かった」

青子ちゃんは、そう言うと、涙を溢した

それはもう、心配しとったからな

大丈夫、と青子ちゃんを励ましながら、私達は
中森警部のの帰還を待っていたんやけど、中々
報せは届かなかったんや

そればかりか、周辺の不穏な空気は増すばなり
で、否が応でも緊張感が高まったんや

to be continued