白鹿酒造記念館 | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

白鹿記念酒造博物館と道を隔てて庭があります。木の向う側に洋館が見えます。

 

 この洋館は、白鹿酒蔵の南辰馬家当主である辰馬喜十郎が、大工の山下某に命じて神戸の英国領事館を模して造らせた建物で、1888年に建てられました。

 当時の洋館は外国人が住むために建てられましたが、日本人が住むために建てた洋館はこれが最古で、辰馬家が新しい文化を積極的に取り入れた事を物語っています。

 1889年パリの万国博覧会を始め、アメリカ・スペイン・ベルギーなどで開催された万国博覧会に「SAKE」を出展し、いずれもメダルと賞状を受賞し、世界への第一歩を踏み出しました。

 

庭を一周し、記念館に行きました。レンガ造りの大きな建物です。

 

 酒蔵の入口にある、茶色のくす玉は「酒林(しゅりん)」と呼ばれるもので、玄関に吊るしてその年の新酒が出来た事を周囲に知らせていたそうです。

 

 春季特別展「笹部さくらコレクション 桜スタイル」が開催されていました。この特別展は、5月30日までです。

 

 90余年の生涯を山桜・里桜の保護育成に投じた笹部新太郎のコレクションが公開されています。この笹部新太郎、先月の投稿、「岡本桜守公園」で採り上げた人です。

 

 館内の展示物は、桜画に詩を添えた物、桜画の掛軸、着物、器などすべて桜の絵柄で、ふんわりとした雰囲気に包まれていました。