斑鳩めぐり ~法隆寺前編~ | 神宮の杜から

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名古屋・京都・奈良のこと、その他日常のこといろいろ。
…だったのが、最近はほぼ育児日記。ぼちぼち更新。

奈良・斑鳩1dayチケット は、結構heavy使いしています。

京阪(私の場合)・近鉄・奈良交通バスの指定区間内が乗り放題♪かなり元が取れる(ようにプランを立てて行く)ので、使い倒さなければ損です。


さて、奈良博を出た後は、その切符を利用して近鉄で筒井駅まで行き、そこからバスに乗って法隆寺へ向かいました。

法隆寺前で下車し、まずは忘れちゃならない「法隆寺iセンター」へ。

お目当ては、斑鳩大工が五重塔を造る過程を描いた映像が流れる2階のコーナー。その説明がラップ調の歌で流れるのだけど、これが面白くてお気に入りなのですよ♪

張り切って2階へ上がると… 画面前のボタンに「調整中」の張り紙が。

「え~~~~っ!?(T_T);

楽しみにしていたのでかなりショック!!あまりのショックに、係の人にいつになったら見られるのか聞いてみたところ、未定との返事。…仕方ない、次の機会に楽しみをとっておこう…(しょぼん)。


ショックを引きずりつつ(笑)、参道を進みます。

因みに、法隆寺へ行く前にコレ↓を読んでおくと、より楽しめます♪


隠された十字架―法隆寺論 (新潮文庫)/梅原 猛
¥820
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【南大門】

まもなく南大門に到着。

門といっても何気なく潜ってはいけません。室町時代建立のこの南大門は国宝ですので、じっくり見学。


南大門

大きく反り上がった軒(写真の端が切れてるけど;)が、「ザ・室町時代」。七不思議のひとつ、「鯛石」も確認してきました。


【中門】

梅原猛著『隠された十字架』で、法隆寺の七不思議のひとつとされている門。中央に柱が建つ、4間の造りになっています。


西院伽藍



阿形像

柵すれすれまで近づいて、阿形像をじ~っくり拝見しました。

この筋骨隆々とした体躯が素敵♪下からぶわっと風が吹いているんですね。


【西円堂】

西院伽藍の拝観受付に行く前に、西円堂に寄ります。階段を上っていると、ちょうど「ゴーン」と正午を知らせる鐘の音が。この隣に鐘楼があり、1日5回、撞いているそうです。

光明皇后の母・橘三千代の発願で建立された八角堂の中には「峯の薬師」が祀られています。


【西院伽藍】

残念ながら、金堂は修理中。まずは、五重塔をじ~っと見上げました。

露盤に葵の御紋が彫られているという話を聞いた事がありますが、肉眼では見られませんね。

初層の塔本塑像もそれぞれじっくり見物し、改めて外観を凝視(しつこい)。


五重塔

東寺や興福寺の塔ほどの高さはありませんが、均整のとれた実に美しい姿です。これぞ、日本の建築美!という感じですね。「雲斗雲肘木」「人字形割束」「卍崩し」なんて興味も馴染みもない建築用語だってすっかり覚えてしまいましたよ…^^;


廻廊のエンタシスの柱をべたべた触りながら(笑)大講堂へ入り、薬師三尊を拝して、そのまま案内に従い北側の上御堂へ。


【上御堂】

普段は非公開で、例年11月1~3日のみ開扉されますが、金堂本尊の釈迦三尊像と薬師如来坐像がこちらに安置されている現在は、特別公開中です。

金堂で観るときよりも明るいので、懐中電灯ナシでも充分堪能できます♪

釈迦・薬師にそれぞれお参りした後は、金堂の釈迦三尊像に隠れてしまっている上御堂ご本尊の釈迦三尊像にも、手を合わせました。なかなかお会いできない方なので、はじめましてのご挨拶(-人-)


上御堂
上御堂は舎人皇子の発願による建立。


桜

庭には、桜が咲いていました。係の人によると彼岸桜とか。


再び大講堂を通って西院伽藍内に戻り、またしてもエンタシスの柱をべったべった触りながら(笑)、修理中の金堂も周りを一周して見学。元禄の大修理で作られた、支柱に巻きついた龍がカッコいい♪

西院伽藍を出て、聖霊院へ。


【聖霊院】

中に上がって、太子像が安置されている厨子にお参り。秘仏のため、お写真で拝見。

厨子は珍しい唐破風になっています。

聖霊院

東室の南部分を改築した建物。ご朱印もこちらでいただけます。



【大宝蔵院】

中に入ると、大好きな夢違観音像が「いらっしゃ~いドキドキ」と出迎えてくれます。これがまた嬉しい♪

一目散に歩み寄り(笑)、じ~っと見仏。いいわ~、これ。レプリカ欲しい。枕元に置いて、怖い夢を見たら(滅多に見ないけど)拝みたい。


九面観音も、かなり好きな仏様のひとつです。あの装飾品をじゃらじゃら着けた仏像が、頂上面を除いて、すべて一材(白檀)で彫られてるなんて、超人技ですよ!唐からの伝来品ですが、作った仏師は天才だ!よくぞ日本にやってきてくれた!!と心の中で絶賛。


かつて聖林寺の十一面観音の脇侍だった地蔵菩薩や、玉虫厨子もじっくり観察。金堂の阿弥陀三尊像や、毘沙門天・吉祥天もこちらに遷られていました。どこに行ったのかと思っていたら、ここにおられたのね…。


百済観音堂を通って(巷では大絶賛されている百済観音ですが、個人的にあまり興味なし)、東宝殿へ。

ここで好きなのは、百万塔陀羅尼。十万基ずつ十箇寺に寄進されたというこのミニチュアの塔も、現存しているのはこの法隆寺に伝来しているものだけです。

さくさくと素通りしていく修学旅行生をよそに、金堂内陣の壁画や、天蓋の天人像もじっくり堪能しました。


~長くなったので次へ続く^^;~