今回は久しぶりに、
離婚分野(不倫)について、
解説をしていきたいと思います。
不倫を職場に通報すると
犯罪になる?
【よくある相談例】
とあるご夫婦の、
A子さんと、B男さん。
近頃、
B男さんの帰りが遅い事から、
A子さんは不審に思い、
B男さんの携帯をチェック。
B男さんは同じ職場の後輩、
Cさんと不倫していました。
A子さんは、
以下の3つのことを考えました。
①会社に電話をして、
夫B男さんと、
夫の後輩の不倫相手Cさんの、
不倫を通報・暴露する。
②まずは夫の会社の上司に相談する。
B男とCが会社のオフィス内の仮眠室などで、
不貞行為に及んでいる模様で、
会社の設備を利用している状況でもあるため。
上司に他の社員には伝えないように口止めしておく。
③不倫相手が許せないので、
Googleなどのネットの会社の口コミに、
実名や、本人の特徴を書き、
人の夫と不倫をする人がいる会社だ、
と書き込む。
上の①から③は、
法的には問題ない行為なのでしょうか?![]()
なお、別途注意すべき点として、
プライバシー侵害の点がありますが、
今回は、「犯罪」に該当するかどうか、
という点が主眼ですので、
ここでは触れていません。![]()
弁護士の回答![]()
答えは、
①と③です。![]()
①と③は、
名誉毀損にあたる可能性が高いです。
なお、
状況によっては②も該当する可能性は否定できませんが、
可能性が高いとまでは言えないでしょう。
以下、具体的に解説します。
①職場に電話して通報・暴露
夫・不倫相手の職場に、
不倫の事実を通報するのは、
どんな目的があったにせよ、
名誉毀損に該当する可能性が高い
と言えます。
③インターネットの会社の口コミ等に書き込み
インターネット上の口コミや掲示板などに、
個人がわかるような、
外見的特徴や名前を挙げての、
不倫の暴露は、
名誉毀損に当たる可能性が高いです。
TwitterやインスタグラムなどのSNSも同様です。
また、実名を伏せ字にすれば良いというわけでもなく、
名前で、一文字の伏せ字のみなど、
わかりやすいものも該当する可能性が高いです。
例えば、
筆者の事務所名と氏名は、
【甲(きのえ)リーガル法律事務所の、
甲野 裕大】ですが、
「きの○リーガル法律事務所の、
甲野 裕○」
と書かれれば、
名誉毀損に当たる可能性が、
かなり高いです。
なぜなら、上記の内容は、
筆者のことを知っている人が見れば、
筆者のことであると特定が可能であること、
さらに、
インターネット上で上記を検索すると、
筆者のことを知らない第三者であっても、
特定できる可能性があるためです。
名誉毀損とは![]()
✔️ 人の社会的評価を、
下げるような内容を、
不特定多数の第三者に伝わる可能性がある
行為をすること
✔️ 民事上の責任(「慰謝料」の支払い)と、
刑事上の責任(犯罪行為)
それぞれに該当します。
✔️ 刑事上の責任の内容は、
” 3年以下の懲役もしくは禁錮
または
50万円以下の罰金 “
という法定刑が定められています。
(刑法第230条)
上記の①のケースのように、
B男とCの職場に、
「B男とCが不倫をしている」
という内容を通報・暴露することは、
「B男とCの社会的な評価を下げる内容」を、
「不特定多数の第三者」
に伝わる可能性のある行為に該当する
と考えられるため、
名誉毀損に該当する可能性が高い
ということになります。
③のケースでも、
会社の口コミに、
「B男とCが不倫をしている」
という内容を、例え伏せ字などであっても、
個人が特定できる形で投稿することは、
上記の②のケースと同様に、
インターネット上という不特定多数の第三者に伝わる可能性が高い行為
をしているため、
名誉毀損に該当する可能性が高い
と言えます。
では、
なぜ、②については、
名誉毀損に該当する可能性が高いとは言えないのか、
についてですが、
「不特定多数の第三者」に伝わる可能性のある行為かどうか、
という点で違いが出てくるからです。
この点は、
詳しくは次回の記事で解説します。
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