(ザリガニは昆虫ではない)

直近の記事に登場したアメリカザリガニ、
あの日、気になって30分後に観に行ったら、、、死んでいた。

水の流れもない中、彼はひっくり返って死んでいた。というよりのけぞって死んでいた。

福本清三さんを思い出した。

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俳優の福本清三さんの超大ファンです。

福本清三さんは「5万回斬られた男」の異名を持つ、名わき役、斬られ役。
時代劇、とりわけ私の場合は忍者映画、戦国もので、福本清三さんの名演を多数観てきた。
この方の特徴は、まさにその斬られるシーンにある。

のけぞり死(のけぞり師)なのだ。

撮影現場にて、もちろん養生はしてあるんだろうけど、のけぞって死ぬ演技は、やっぱり怪我とかの心配があると思うが、
この名優は、「のけぞり一筋」に徹しておられるそうな。
殆どの作品で「脇役」に徹してらっしゃるが、私が知ったのは映画「伊賀忍法帖」で果心居士配下の妖術僧、根来寺の僧役で登場なさった時。
近年では映画「ラストサムライ」で主人公のトムクルーズの監視役で登場する寡黙なサムライの役として登場なさっていた。

でも、数年前、一度だけこの福本清三さんを主役に撮った作品がある。
「太秦ライムライト」
これを観て泣いたのは、私だけじゃないはず (^^)

とにかく、私の中では超魅力的な時代劇大スターなのだ。

その、のけぞり死とあのアメリカザリガニの、のけぞり死のイメージが被り、思わずなんだか感動したのです。

何年もこの水田用水路でザリガニたちを観察してきているが、ザリガニは普通、こんな死に方しない。
一昨日の画像をご覧頂くと想像できるかもしれんが、、、
彼は、最期に渾身の力を振り絞って、どこかへ行こうとしたのではないか?
自分の死に場所にふさわしいところを求めて。
隣のブロック片をよじ登ろうとしたのかもしれない。
しかし、力尽きて、息絶えた。

「む、む、無念。さらばじゃ」
とばかりに。

福本清三さんが、このシーンを観たらどう思われるだろう?

などという、戯けたことを連想した。

人から見ればちっぽけな出来事だろうが、今までの生き様を観てきているので、
その死に様を観たとき、思わず、いろんなことを妄想してしまうのです。

安らかに眠れ、アメリカザリガニ

合掌