蛾は昆虫だ。チョウ目。

添付画像は「オオスカシバ」というスズメガの仲間。

よくアブとかハチに間違えられるが、これは蛾だ。
生存競争に打ち勝つための一種の擬態ともいわれてるらしい。

蛾よりハチやアブのほうが天敵に狙われる確率が下がるから。

さて、この人、
翅に鱗粉がなく透明なのだ。
大抵、蝶とか蛾の翅には鱗粉が付着していて、様々な模様を表現している。
この模様に魅せられて、私は、蝶・蛾を専門的に採集していた。(小学校低学年の頃)

この蝶・蛾類の鱗粉の模様って本当に美しい。
で、何が凄いかというと、
これ読んで字の如く、「粉」なのだ。透明な翅の上にこの鱗粉と呼ばれる粉が付着している。
これをハケで落としていくと、殆どの蝶・蛾類の翅は半透明になる。スケスケになるのだ。
幼虫が蛹になり、最終変態で脱皮し成虫になる際、殻を破って出てきてだんだんと翅を伸ばすと、
キレイな模様が形成されている。
種ごとに見事に同じパターン~色目で形成される。
DNAなんだか遺伝子なんだか、よーわからんが凄いね。

アゲハ蝶の翅に、間違ってモンシロチョウの模様が形成されるようなことは絶対ない。

生き物ってすごいなあ

話を戻すが、オオスカシバも蛹から脱皮してすぐは、羽根に鱗粉がのっている。抹茶色みたいな薄い黄緑色の鱗粉だ。
で、羽ばたくとこのオオスカシバの鱗粉はすぐ取れてしまうのだ。で、透明になる。
しかも、このオオスカシバの翅の透明度は非常に高い。
翅の表面の分子の構造で透明度が高くなるようになってるらしい。


わざわざ鱗粉をつけてふ化してくるのに、その直後、鱗粉を落とす


この工程というか特性がとても興味深い
おそらく進化の過程で、
「鱗粉を落とす」というプロセスと「翅の透明度を上げる」という変異を積み重ねてきたんだろうな。
生きていくために、種を保存するために。

なんか壮大なロマンを感じる。

そして、
このオオスカシバの特徴というか得意技はホバーリングだ。
通常、蝶蛾類は花などにとどまって蜜をすったり、多少羽ばたきながらでも足でつかまって蜜を吸うが、
このオオスカシバは、正確無比なホバーリングで空中にとどまりながら花の蜜を吸う。
トンボなみのホバーリング技術だ。
おそらくこれも、
花にとどまってしまうと、カマキリや蜘蛛などの天敵の餌食になっちまうので、
飛行しながらのほうが生存競争に打ち勝てる可能性が増すからだろうね。

昆虫を観ていると、地球46億年の歴史をなんとなく味わえる気がしてくる。
昆虫だけではない、いろんな生物を眺めているとそう感じる。

だから、
そんな生き物たちに生涯をかけて曲を捧げるべくリスペクト作曲活動を続ける。

いつか、自主製作でもいいから「昆虫図鑑」というタイトルで、もう一枚レコーデイングをしようと考える。

昆虫は素晴らしい
音楽も素晴らしい

Nice to meet you again, OOSUKASHIBA!! (^^)