夢見心地 | ♪ Andante ♪

♪ Andante ♪

風の向くまま、気の向くままに……

荒井千裕先生の主催される

「千の音 ファーストステップリサイタルズ」

に参加させていただきました。

ピアノ大人の皆さんの発表会です。

弾く人ごとに、弾く曲ごとに

違う音色がある……、

最初にそんなお言葉がありました。

そして正しく、

一人ひとり、一曲ごとに

特別な響きを聴かせて頂いて、

私もいまの私に精一杯の音色を聴いて頂いて、

とても倖せで贅沢な時間でした。

 

今回はドビュッシーを二曲、聴いて頂きました。

『夢』と『月の光』です。

この年代のドビュッシーのデロデロした作品には

どうも心惹かれる部分があるようです。

しかし惹かれるのと弾かれるのは、

てんで別問題。

お師匠さまの下では

『月の光』と『二つのアラベスク 1番』

の二つをお勉強させて頂きました。

そして発表会で、華々しく大破しましたあせる

まんまと、二回とも。

『月の光』は本当に好きで

かなり強情にワガママ申し上げた結果だけに

トラウマ全開です。

お師匠さまに

「私やっぱりもう止めた方が良いんじゃ……ダウン

と口走るほど落ち込みました。

続けましょうねって諭され、

で、数年後の『アラベスク』でダメ押し。

私にはドビュッシー無理なんじゃないだろうか。

いやいや、でも最低限このトラウマは何とかしたいでしょ。

『月の光』だけでもどこかでリベンジしたいでしょ。

そんな思いだけが残りました。

ちゅどーん爆弾

 

……リベンジって。

それきり練習してないのに

言うなって話なんですけど。

今回「千の音」のお話を頂いた時も、

真っ先に思い浮かべたのは『月の光』でした。

我ながらお心臓。

何たってトラウマ全開なのにどうするだ。

最初にしたことは、

積んである楽譜の山から

ドビュッシー引っ張りだすことでした。

楽譜を見た感じでは『夢』のほうが

若干弾き易そう。

二か月頑張ったら何とかなるんじゃなかろうか。

という事で、気持ち新たに『夢』に取組もうと、

甘い了見になりました。

 

でもこういう目論見って、

甘いんですよね、やっぱり。

一月末、お友達の『夢』を聴かせて頂いて、

早々に悟ることになりました。

譜読みギリギリの私の『夢』は

ぜんぜん別の曲にしか聞こえないから。

もはやドビュッシーじゃないから。

つまり、大破するから。

ちゅどーん爆弾

 

 

「大破しないと思うわよ、両方弾けば?」

と言って下さったのは千裕先生でした。

えーっ、そんな博打な。

二か月で演奏できる状態になんてなりませんて。

ムリムリ。

第一、伯楽先生の

モーツァルト神童クンはどうするんです。

 

……神童クンね。

あるんだったよね。

あれ現実逃避したいなあ……う、、、、ん……

 

理性より感情は正直。

端的な好き嫌いは、多分もっと正直。

結果的に現実逃避が大差で勝ちました^^;。

恐る恐るの態で『月の光』をさらい直し始め、

3月初め、千裕先生に

レッスンのお時間を頂きました。

今までも同じようなアドバイス、

頂いてた気がするのに、

お空の彼方に飛んでいってしまったみたい。

先生、ごめんなさい。

でも今回はすとんと腑に落ちた。

不思議なほど、すとーんと。


音楽ってこういうところが分かりません。

何をきっかけに様変わりしていくか、

予想もつきません。

ただ今回は、

「今あなたはこういう風に弾いている」

「それをこう変えてご覧」

とピンポイントに教えて頂けたので

取入れ易かったのかなと思います

あるいは、もしかしたら。

この一年ドタバタ過ごしてきた間に

自分の中の小さなこだわりを

どこか置き忘れてきたのかな。

自分で雁字搦めに閉じ込めていた筥から

思いがけずふっと飛び立ったみたい。

そんな軽やかな感じがしました。

 

この気分は危険です。

もう無敵な気分になりますから。

そのままドビュッシーに

ぷすぷすと溺れました。

実は同じ日の午前中が

伯楽先生のレッスンだと言うのに、

もはや神童クンそっちのけ。

体調が悪かったり、息子のガタガタあったり

殆ど練習できない日が続きましたが、

何とか少しでも指に音楽を馴染ませたくて

モーツァルト弾かなくても

ドビュッシーは弾く(笑)。

当日、家を出る直前に弾いたのもドビュッシー。

神童クン、立場ありません。

そんな気はしてたけど。

 

午前中の時間がギリギリまで分からないので

出番は一番最後に

回してくださっていたのですが。

幸い、リハーサルにも間に合い、

千裕先生のショパン「即興曲第2番」から

ずっと聴けました。

何と言うかねえ、

皆さんすごくお上手なんですよ^^。

そして「あぁ、〇〇さんの音だ」と思う

響きでお弾きになる。

これを贅沢と言わずして何と言いましょう。

私、この中では文句なしに

落ちこぼれの劣等生なんですが、

ほぼ夢見心地のまま

ふらふらとステージに上がりました。

アドレナリンハイ状態です。

すっごく緊張してるんだけど(してたんですよ)、

極楽気分で痛いモノも痛く感じないというか。

 

古いYAMAHAの象牙鍵盤のピアノは、

とても素直に歌うコでした。

嘗て無いほどいい気分で二曲弾きました。

『夢』の最初のページで

いきなり隣の音に指下ろしちゃうとか、

『月』の最後で

和音一個マルっと暗譜落ちするとか

その後二進も三進も行かなくなって

弾き直すとか

まぁ安定のボロボロだったんですが。

落込まなかった。

まぁいっかーこんなにシアワセなんだし~~。

 

浮かれたまま反省会という名のお茶会に行き、

浮かれたままお家に帰って、

夢見心地の一日が終わりました。

 


いちごのパフェですよー。

メイソンジャーにぎゅうぎゅう。

コーンフレーク、スポンジ、生クリームも。

なかなかのボリュームでした。

これも幸せだ〜〜💗。


……えと、神童クン、やろ……